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地球パイロット〜訂正版〜
日時: 2009/12/19 19:21
名前: 彼方 ラキ (ID: QXDbI9Wp)

つたない文章ですが、読んでもらえたら幸いです。

この物語にはメッセージを込めました。それが伝わったらいいな・・・と思います。

子供の時、俺は一度神様になったことがある。

親の都合で移ってきた小さな町、俺にとっては面白いものでいっぱいの、いい町だった。

ある日、俺は好奇心から家の近くの森を探検していた。もちろん、親には内緒で。
どれくらい歩いただろう?結構な距離を進み、子供ながらに「ちょっとマズイな・・・。」と思い始めていた矢先・・・。

「わぁ・・・・・・。」

茂った草を通りぬけると、そこには大きな公園が姿をあらわした。あの公園は・・・・・・なんて言うんだろう?どこかほかの公園と違って、近未来的かつ芸術的だった。
「すごーい。」
おれは心のままに遊んだ。ブランコに乗って、滑り台に乗って、砂場で遊んで・・・・・・。

そんなとき・・・・・・。
「あれなんだろう・・・・・・?」
不思議なことにメタルチックにひかるハンドルが地面からのびていた。今思えば、なんの変哲もない、非常識な遊具だったよ。

「・・・・・んー?」

おれはただ好奇心に任せそのハンドル握った。
すると・・・・・。

「地球の未来は、君の手にある。さあ、ミッションスタート!!」

と、機械的な声がどこからともなく聞こえてきた。
「え・・・・・え!?」
見るとハンドルの中央から光が出てきて、3Dの映像が浮かんできた。見るとそこには小さな地球が・・・・・・。すると

「隕石から地球を守れ!」
またあの声が!何が何だか分からないおれは映像の中で地球に向かってくる隕石を無我夢中でかいひした。
「うわ、うわわー!!!」
だんだんとスピードアップしてくる隕石・・・・・・おれも激しく地球を操縦する。
なぜだろう、具合が悪い・・・・・・、ああそうか、地面が揺れているんだ。
「おっと!!」
小さな隕石が地球にあたった。すると、

ズドーン!!!!

遠い、遠いところでなんかが落ちた。今だから言えるけど、もしかしたら俺は史上最凶の破壊者になっていたかもしれない。

「うそだ、そんな・・・・・!まさか、これは・・・・・・!?」

「ミッション2、宇宙人から地球を守れ!!」
「えええ!?」

そこには地球を取り囲むたくさんのスペイスシップ・・・・・・。

「うそだ・・・・・・。」

もう、無我夢中。一心不乱、ただただ、たくさんのビーム攻撃をよけた。よけまくった。が、あたった・・・。

ドドドーーーーーーンン!!!!

今度は近いところで大きな音が鳴った。足の裏から伝わるビリビリとした震動・・・・・・。本当に、本当にこれは・・・・・・。

「僕は、本当に地球をそうじゅうしてる・・・・・・!?」

「ミッション3−−−−。」
「もいいやだああああぁぁぁ!!!!!」

しぼるように叫んだその時・・・・・・・。
「そうだよなぁ、こんなの誰だっていやだよなぁ。」
と、野太い男の声。見ると、一見貧弱な、浅黒い50歳くらいの男の人がいた。

「お、おじさんは・・・・・・・。」
「おっと、これ以上深入りすんな。キケンだからなあ・・・・・・。しっかしたいしたもんだよ、君は。
普通このミッションが与えられた時、地球は0に戻るんだけどなぁ・・・・・・。いやーそろそろこの前の時から6000年くらいたつから覚悟はしてたんだけどね・・・・・・・。君のおかげで未来はさらに6000先に続くことになったよ、ありがとう。」


そのおじさんはそういうと「どれ」と言い、僕からハンドルを奪った。やさしく、そして恐ろしく。


それからのことはよく覚えていない。何となく歩き続けていたら道へ出た、そんな感じだったような気がする。ただ一つ、覚えていることがある。あのとき俺はおじさんにこう聞いた。



「あの、おじさん・・・・・・3番目のミッションって、何なんですか?」



おじさんは、こう答えたよ。



「・・・・・・いつもどおり、いつもどおりだよ。」



あの日、ほんの少しの間だったけど、俺はきっと神になった。きっと今日も、おじさんは神なんだろうな・・・・・・。

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