ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 白き羽の騎手
- 日時: 2009/12/26 16:02
- 名前: アヤカ (ID: VTrHJ6VV)
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- Re: 白き羽の騎手 ( No.1 )
- 日時: 2009/12/23 19:05
- 名前: アヤカ (ID: VTrHJ6VV)
1 プロローグ
『次元』とは、『空間』の中に存在する世界の事である。
それは無数あり、それぞれの世界があるのだ。そして、それらは微妙なバランスで均衡を保っている。
その均衡が崩れたとき、『均衡の女神』はある者にこう命じるのだ。
「絵の間違いを探し出し、直してきなさい」
選ばれた者は、ただただ頭を下げ、己の運命を受け入れなければいけない。
その者は、どの『次元』の書物にも記されている。
『均衡の守人』または——
——『白き羽の騎手』と。
- Re: 白き羽の騎手 ( No.2 )
- 日時: 2009/12/23 19:07
- 名前: アルフ ◆wSaCDPDEl2 (ID: 2cRnojto)
楽しそうですね
頑張ってください
- Re: 白き羽の騎手 ( No.3 )
- 日時: 2009/12/23 19:18
- 名前: アヤカ (ID: VTrHJ6VV)
アルフさん
応援、ありがとうございます。
これからも、よろしくお願いしますね。
- Re: 白き羽の騎手 ( No.4 )
- 日時: 2009/12/26 16:04
- 名前: アヤカ (ID: VTrHJ6VV)
2 キャンバス
腰まである黒髪を赤い結い紐で、後ろの低い位置でまとめた少女は、賑やかな街を歩いていた。
彼女の名前はユイ。15歳だ。
紅い目で、周りを油断なく見渡す。
「ねぇねぇ、騎手さん」
抜けた声がユイに呼びかけた。
振り返ると、白に近い銀の髪の男の子が、いた。
「これ買ってよ」
彼が指差しているのは、変わった形をした果物。恐らく、この国の特産物だろう。
「レン、私達は遊びに来たんじゃないんだよ」
ユイがそう言うと、レンはぷぅーッと頬を膨らませた。
「それに、こんなに大勢に人の前で、騎手さんなんて呼ばないの」
無理だとは分かっているが、ユイはとりあえず注意した。
今まで散々注意して来たのだ。直してくれた事は、一度もない。
だが、それもそのはず。レンにとって、ユイは『騎手』でしかないからだ。
いくらヒトの姿をしていても、レンはヒトではない。
その事を、改めて感じさせられた。
「ねぇねぇ、騎手さん」
また、レンが呼んだ。
「なーに?」
「今回のキャンバスはどう?」
それを聞いて、ユイは眉を少し潜めた。
キャンバス。
それは、『白き羽の騎手』及び『均衡の女神』が次元を通るため、もしくは、どの次元が歪んでいるのかを、調べるために使うもの。
『均衡の女神』の宮殿には、様々な絵が並べられている。
全て、『次元』へと通じる入り口だ。
歪みが発生している所は、絵が変わってしまう。
そして、その変わってしまった部分を、直すのが、『均衡の守人』——『白き羽の騎手』
ユイの役目なのだ。
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