ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- END GAME
- 日時: 2009/12/31 20:02
- 名前: 瓦礫 (ID: 2Ib.wHIE)
ようこそ、END GAME 閲覧席へ。
私、END GAME 作成者、瓦礫と申します。
どうぞお見知りおきを。
では、今夜の戦いは醜い人間同士の裏切り合い。
血に染まったこのゲームに終わりは来るのか。
貴方のその目でお確かめてください。
END GAME——
Opening...
ステージ01
ステージ02
ステージ03
閲覧者——
貴方の目に映ったGAMEはどうでしたか?
え? もうお帰りになるのですか。
残念ですね……。
では、帰り道にはお気をつけくださいませ。
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- Re: END GAME ( No.3 )
- 日時: 2010/01/03 18:53
- 名前: 瓦礫 (ID: n3l0Ur7T)
咲sコメありがとうございます。
更新、遅くなりそうですが気長に付き合っていただけたらありがたいです^^
では、一話更新いたします。
- Re: END GAME ( No.4 )
- 日時: 2010/01/03 19:30
- 名前: 瓦礫 (ID: dr/zu/A5)
ステージ1 同
思い返してみれば、始まりは突然だった。
いつもと同じ、そう……何もかも同じだった。
一つ違うと言えば、“あの男”が現れたことだろうか。
「四季!! 学校は始まるっつーの!!」
寝起きの耳に響くのはいつもと同じ友人の声だった。
「うっせーな……朝から大声出すなって」
そしていつもと同じように彼は寝癖だらけの黒髪を整える。
制服を着て、朝食の代わりに口の中に飴を入れた。
いつも必ず持ち歩いているミックスフルーツ味の飴。
その味は今日も昨日と変わらず同じだった。
「限、お前よくあんな朝早く起きれるよな」
口の中の飴を転がしながら四季(シキ)は隣に立つ少年へ話しかける。
少年の名は限(カギリ)。
赤と黒の混じった髪が特徴的である。
「俺はお前と違って寝るのが早いんですー」
限は二カッと白い歯を出して笑い、四季のポケットから飴を取り出して自分の口へと入れた。
二人の楽しそうな声が太陽が昇ったばかりの空へと響いた。
「四季ー!! 限ー!! おっはよー」
彼らが通う晴嵐学園には生徒達の明るい声が飛び交っている。
その中でも特に良く聞こえる声。
四季達の友人である赤目 唯戒(アカメ ユイカイ)の声である。
廊下の端から走ってくる金色の髪の可愛らしい少女。
唯戒はそのまま四季に抱きついた。
「ちょっお前!! 苦しっ!! ……し、死ぬ」
四季の顔色が青くなっていくのを限が慌てて止めている。
どこにでもある微笑ましい光景だ。
唯戒を怒鳴りつけている四季の頭に日誌が勢い良く落ちてきた。
「痛っ!! またアンタですか!!」
四季は涙目のまま見上げた。
「今日もお前はS魂を揺さぶる顔をしているな」
そう言うのは長身の茶髪男だった。
服装からして生徒ではなく教師だということが分かる。
「夜暮先生ー。今の発言は教師としてどうかと思いますー」
限が四季の頭を撫でながら自分より背の高い夜暮(ヤクレ)に笑いながら告げた。
二人の間に何とも言えない空気が流れていくのを四季と唯戒は静かに感じていた。
多少のズレはあるが、少年達の普通の日々。
この毎日繰り返されている同じ日々がこれからも続いていくと誰もが思っていた。
彼らはこれから崩れていく世界を知る由も無かった。
- Re: END GAME ( No.5 )
- 日時: 2010/01/05 10:03
- 名前: 瓦礫 (ID: omWr5eXd)
ステージ2 変
授業の終わった放課後の教室は静まり返っていた。
教室にいるのは四季、限、唯戒、夜暮の四人だった。
夕日の昇った空を四季は窓から静かに眺めている。
限達も読書など好きなことを各自行っていた。
“自由部”と周りには言われている。
この学園では顧問教師と部員三人が集まれば部活を自由に作成して良い。
この部活も四季達が作った趣味部活である。
「今日は皆静か過ぎない? つまんないよぉー」
唯戒が持っていた本をバサッと落とし机に伏せた。
「なーんか疲れたんだよな。今日は」
限も唯戒と同じく顔を机に伏せた。
それでも一言も口を利かない四季と夜暮を不審に思った限が二人の近くに寄った。
「なんかアンタ達年寄りみたいだ。窓の外じーっと見ちゃってさ」
「……来る」
四季が目を窓の外に向けたまま呟いた。
「え?」
限が問うと同時に大きな爆発音と灰色の煙が教室に充満した。
窓ガラスは全滅、机は廊下まで飛ばされ教室内は壊滅的状態だった。
「な、なんなの!?」
唯戒と限は瞑っていた目をゆっくりと開けた。
「し、四季!? お前、大丈夫かよ!!」
目の前には二人を庇う形で立つ四季の姿があった。
身体にはガラスによって傷つけられた跡が所々にある。
頬から血が流れ落ちた。
「二人は少し下がって……」
四季のいつもとは比べ物にならない真面目な声が聞こえた。
「四季、お前にも聞こえたのか?」
教室の前方から夜暮が出てきた。
「無事だったか。チッ……」
四季が静かにそう言い、舌打ちをしたのを後ろにいた二人だけが知っている。
「聞こえた。“行くぜ”って言う人の声が……」
煙の置くから人間のシルエットが見えた。
「お前が神谷 四季、だね」
煙の中から四季達が聞いたものと同じ声が聞こえた。
中から現れたのは背中にバズーカらしき大きな荷物を背負った薄い茶髪の青年だった。
歳は夜暮と同じぐらいに見える。
「お前……何者だ」
四季が唯戒と限を庇うように腕を広げ、青年を睨みつけた。
「まぁまぁ。そう威嚇しないでよ。俺は君を迎えに来ただけだからさぁ」
青年は教室の真ん中に立ち、笑顔でそう告げた。
「おい、四季。おかしいと思わねぇか……。なんでこんな大騒ぎが起きてんのに——」
「人が来ないのはおかしい、ってことでしょ?」
青年が夜暮の言動を止めた。
「それは、俺が全員消したから。って言ったらどうする?」
青年の表情は笑顔のままだった。
その言葉に四人は勢い良く廊下に出た。
「なっ!!」
廊下に出た四人は驚愕した。
四季は唯戒の目を塞ぎ、限と夜暮は目の前の出来事にただただ呆然としていた。
「どういう、ことだよ……」
死体で埋まった廊下。
血で染まった壁。
呆然とする以外、彼らに出来ることはなかった。
- Re: END GAME ( No.6 )
- 日時: 2010/01/08 22:09
- 名前: 瓦礫 (ID: YAFo98qW)
ステージ3 始
廊下に広がる地獄絵図。
四人はただただその光景に目を奪われていた。
「……なんなんだよ」
四季は震えている唯戒の手を握る。
そこに教室からあの青年が姿を現した。
「どーぉ? すごいっしょ。これ、俺の“能力”」
青年はニコニコと笑顔を浮かべ、四季の肩に手を乗せた。
四季はその手を払い除け、睨みつける。
「お前……!! なんで急に来てこんなこと出来んだよ」
青年は四季の怒りの表情を嬉しそうな顔で見つめ、思い出したかのように人差し指を立てた。
「あっ。そうだ、自己紹介を忘れてたよね。俺は伊崎 灰羅(イザキ ハイラ)。死を統べる者、だよ」
青年は笑顔を絶やさず淡々と話す。
その表情からは彼の心境が全く読み取れない。
「んー。俺、めんどいの嫌いだからさー手短にお願い。抵抗しないでね、四季ちゃん」
灰羅はそう言うと四季を軽々と抱え上げ、窓の淵に立った。
「待てよ!!」
夜暮が怒鳴り声を上げる。
「……止めたいなら能力使いなよ。夜暮センセ。もう覚醒してんでしょ?」
その言葉に夜暮は拳を握り締めた。
「あーそっかぁ。使えないよねぇ? 大事な生徒ちゃん達の目の前であんな能力」
限達には分かりもしない話が二人の間で飛び交う。
悔しそうに下唇を噛む夜暮の姿を見て満足したのか、灰羅は手を振りながら窓から飛び降りた。
「放せよ!! おい!!」
四季の声が聞こえなくなっていく。
限と唯戒は急いで窓から下を見下ろした。
しかしそこには何も無い。
灰羅の姿も四季の姿も。
「何が起きてんだよ……いったい」
限は拳で壁を殴りそう呟いた。
*
「ついに始まったか」
この町で最も大きいと言っていいだろうビルの最上階では男の声がポツリと落ちた。
男は黒髪にキッチリとしたスーツ、大人らしく決めた中にも若い印象が残っている。
「はい、冬至様。灰羅が行動を始めました」
金髪の青年が窓から外を眺める冬至(トウジ)に返答した。
「四季、夜暮、限、唯戒……お前達の戦い、楽しみにしている」
冬至は手元の書類に目を落としながら微笑んだ。
- Re: END GAME ( No.7 )
- 日時: 2010/01/08 23:05
- 名前: (( `o*架凛 ◆eLv4l0AA9E (ID: 81HzK4GC)
こんばんゎ。先程は私の小説(?)への訪問ありがとうございました<(_ _)>
そして、瓦礫様の小説を発見したので拝見させていただきましたッ!!
まず……登場人物の名前が格好いいです夜暮とか限とか……。
そのネーミングセンス、わけて欲しいくらいですよww
能力?覚醒?何か私の好きなワードが……w
廊下が血の海っていうのは怖いですね……。
応援してますッ(( `o*+
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