ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

悪魔の嘆き、天使の微笑
日時: 2010/01/06 11:34
名前: やな (ID: k6jJPJUp)

はじめましてw
   やなです(*^-^)
よければコメントなど残してって下さいね

登場人物はこんな予定ですφ(..)
・悪魔
・天使
・美少女(名前は…)

ではでは!始めようかと思いますww


────────────────────────





支配者の天使
     
       救済者の悪魔─…




誰も知らない真実を見つけた少女
 
 その少女が堕ちるべき場所は奈落のみなのだろうか

Page:1



Re: 悪魔の嘆き、天使の微笑 ( No.1 )
日時: 2010/01/06 12:09
名前: やな (ID: k6jJPJUp)

世の中は長年の戦で荒れ果て
家族を失った者が溢れかえっていた

絶望を抱え込んだ人達が地面に蹲る中、
たった一人、焼け野原を彷徨う美少女…
美しいブロンドの髪に、サファイアを思わせる青い瞳が何とも言えない輝きを放っている

彼女は人々に水を与えるため
何もない焼け野原を彷徨っているようだ
しかし、やっと見つけた湖も汚染されているため
満足な水分を人々に分け与えるのは
とても彼女一人では難しいことである

それでも彼女は
必死に綺麗な水を探し、見つけ出しては
蹲る人たちに与えた
人々はわずかでも涙を流して喜び
彼女に手をあわせるのであった

夜になると人々は眠りについた
もちろん、彼女も。
しかし、毛布も何も持っていないため
あまり気持ちの良い睡眠とは言えない
吹き付ける冷たい風に耐えながら
彼女は夜な夜な涙を流した

「この世に悪魔が舞い降りた
 神を殺し、天使を滅ぼし
 人々に牙をむけた
 私達は見えない恐怖に打ち勝たなければ
 幸せな日々など戻ってこない
 だからせめて私が
 人々に生きる希望を分け与えなければ…」

彼女は酷く悪魔という存在を憎んだ
悪魔が不幸を運んでくるのだと
そう思っていたのだ

Re: 悪魔の嘆き、天使の微笑 ( No.2 )
日時: 2010/01/07 17:51
名前: やな (ID: k6jJPJUp)

しかし、本当は
悪魔は何も悪いことをしていないのだ
悪いのは…
人々を絶望に追いやったのは…


実のところ、天使なのである


天使は幸せの象徴ではない
神に使える─…
               
        


        



         「悪魔よりも嫌らしい偽善者。」









天使は人々に夢をみせた
人々はその夢を手に入れたいと願い
戦争を繰り返す

何かが天使に貪り盗られているとは知らずに

一方、悪魔は人々に現実をみせた
すると、一度夢をみせられた人々は悪魔を嫌った
現実よりも夢をみるのが幸せであったから
それから悪魔は嫌われ者になったのだ


夢をみせ続ける天使は
空想の幸せと引き換えに
人々の心を貪っていった
心に含まれた「優しさ」が
天使は苦手だったから…
そして皆、偽善者になっていた

心が裕福な時は人を助け、
貧しい時は我先にと。
天使はその世界が面白くてたまらず、
悪魔を近づけまいと
至る所に結界となる十字を備えつえた

そして世界の全てを創った神にも
     悪魔は相手にされなくなっていく


悪魔が現実をみせると
神は罰をあたえた

恐ろしい闇、
漆黒の翼、
鋭い牙と爪…

それは誰もが嫌う悪魔にぴったりな姿とも言えた

悲しむ悪魔を
天使は見下し、高らかに笑う




そして今、
全人類が天使によって偽善者になってしまった
しかし、唯一人の例外が存在する

それが彼女だ




彼女はその美しさが放つ輝きで
身も心も美しいままでいる
しかし、悪魔を憎んでいる

彼女が夜な夜な涙を流す姿を
悪魔は天使に唯一渡された水晶玉ごしに
その姿を見つめた


Page:1



この掲示板は過去ログ化されています。