ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- @
- 日時: 2010/01/16 17:11
- 名前: 更紗@某さん ◆h6PkENFbA. (ID: YpJH/4Jm)
御挨拶〆
またまた思いつきで作っちゃいましたよな更紗です。
やってしまいました、ついにやりたかった妖怪×魔術をやってしまったのです。
先程も言ったとおり思いつきなので、かなりのグダグダ感になると思います。
九尾を筆頭とし妖怪を始め、天照など日本の神々、魔術や死神も出てきます。
変な作品ですが、どうぞ暖かい目で見守って下さると助かります。
※荒らしはお断り
※アドバイス大歓迎
※いつ放棄するか分かりません
目次〆
第一編—九尾の妖狐—
序章
とある少女の逃走劇 >>1
第一章 堕天使は静かに忍び寄る
交差点01 >>2
交差点02 >>3
交差点03 >>7
交差点04 >>8
訪問者様〆
イビリ殿 (( `o*架凛殿
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- Re: -妖狐と魔術の交差点- ( No.1 )
- 日時: 2010/01/06 16:56
- 名前: 更紗@某さん ◆h6PkENFbA. (ID: YpJH/4Jm)
序章 とある少女の逃走劇
時刻は既に午前1時を過ぎている。人で賑わう街は深い闇へと沈んでいた。
そんな街の中、逃げる者が一人、同じく追う者が一人。
「私は何時までも貴方を追い掛け回すほど暇ではありません、大人しく捕まる事をお勧めします」
「ぬしこそいい加減、わしを追い掛け回すのは止めにしたらどうじゃ、”双翼の闇”」
「私は依頼を遂行するまで。貴方のような愚かな獣を追い掛け回す事など不本意ですが、それが今回の私の仕事ですから」
獣と呼ばれた栗色髪の少女は軽く舌打ちをすると、路地裏に回る。追いかける金髪の少女もまた路地裏へと回った。
すると突然、地面から巨大な何本かの“何か”が突き抜けて金髪の少女を襲う。少女は黒服に隠し持っていた暗器で襲ってきた“何か”を切り裂く。
ぼたりと地面に落ちたのは金毛の“尾”。何の動物の尾なのかは、少女には検討がついていた。いや、むしろ少女の立場からすれば検討がついていない方がおかしい。
少女は巨大な尾を切り落としてすぐ、取り逃がした事に気づいて小さく溜め息をつく。
「逃げ足の速い妖怪です……捕まえる時は檻にでも入れた方が良いでしょうか」
少女の感情のこもっていない翡翠の目が、逃げていった少女の跡を眺める。
“妖怪”の少女は一度は逃げ切れたが、まだこれで終わりではなかった——始まってすらいない。
“妖怪”——九尾の妖狐の本当の物語が、幕を開けようとしていた。
- Re: -妖狐と魔術の交差点- ( No.2 )
- 日時: 2010/01/07 20:05
- 名前: 更紗@某さん ◆h6PkENFbA. (ID: YpJH/4Jm)
第一章 堕天使は静かに忍び寄る
交差点01
「いやあ、やっぱ冬は寒いわ」
12月25日、高校一年生神崎辰巳の冬休み初日。コンビニ帰りの神埼はビニール袋片手に、手袋を着けた手に息を吹きかける。白い息は、より一層寒い冬を感じさせる。
辺りには雪が隙間なく積もり、町は白銀の世界と化している。小さな子供達ははしゃぎ回っているが、彼女いない歴16年の神埼は雪が積もったところではしゃぐ気など少しも起きない。
一人暮らしの神埼は、わざわざ料理を作ってくれる人など一人も居ない。別に神埼は料理を作れないわけではないが、この寒い中キッチンに立つのも面倒臭いのでコンビニで適当に食べ物を買う事にしたのだ。
「あー……ったく。ホワイトクリスマスだ何だでバカップル共が騒ぎやがってうぜえ。まあ神埼さんは一人でも平気だけどな……」
独り言を呟きながら神崎は家のドアを開ける。
リビングに入り、四角いテーブルに食料の入ったビニール袋を放り投げる。暖房を点けようとリモコンを探す。が、どこにリモコンを置いたか忘れてしまった。
「やべえ、リモコンどこに置いたか忘れちまった。まあいいや、とりあえず他に何か食い物あったかな」
マフラーや手袋もリビングのソファに放り投げて、キッチンに入る。
瞬間、神崎の目に衝撃の光景が飛び込んできた。
……見知らぬ栗色髪の幼女が、冷蔵庫を開けて食料を食い漁っていた。
「む、ぬしはこの家の主か。悪いが暫く匿ってくれぬか」
「……は?」
謎だ、意味不明だ。何故に幼女が自分の家の食料を食い漁っているのか。
しかも幼女の服装、どう見ても着物だ。しかも太股の中間辺りで着物の裾が裂けている。栗色髪は頭の上でお団子にしてあり、簪(かんざし)を身に着けている。
当然のように人の食料を食べる幼女の口が、もう一度開かれる。
「悪いが匿ってくれぬか」
「……えっと?」
「匿ってくれぬか」という言葉からして、誰かに追われているのか。神崎は頭に手を当て考える。
でもこんな和風幼女、一体誰が狙うのだろうか?
とりあえず神埼は何故忍び込まれているのか事情を聞く為、お人形のような可愛らしい顔をした少女を掴み、マフラーなどが放り出されたリビングへとずるずると引きずっていった。
訳の分からないという顔の幼女を見て、神崎は思う。
……こっちが訳分からねえよ。
- Re: -妖狐と魔術の交差点- ( No.3 )
- 日時: 2010/01/07 21:11
- 名前: 更紗@某さん ◆h6PkENFbA. (ID: YpJH/4Jm)
交差点02
「最初に名乗っておくと、わしは詩世(しぜ)というのだぞ。宜しくな、少年」
「詩世? フルネームで名乗れフルネームで。ていうか“少年”って明らかに俺よりお前の方が年下だろ! 何歳だお前!」
「大体だが800歳じゃ」
「800歳ってどこの電波だお前は!」
「電波? わしの専門は主に炎じゃが」
詩世と名乗る古めかしい言葉使いの幼女は“電波”などライトノベルに出てくるような用語は知らないらしい。そして更に言うと自分の年齢を800歳という頭のネジが数本外れた娘らしい。
お前は何星人なんだ、とテーブルに向かい合わせで正座する娘に問いたい。
だがいちいちこのヘンテコ幼女に突っ込んでいたら話が進まない。手っ取り早く事情を聞いてお引取り願おうと、神崎は食べ物の恨みをはらそうとする。
「で、何故にお前は俺の家の冷蔵庫を荒らしていた? 何故にお前は俺の家に忍び込めた?」
「腹ごしらいをしようと思ったらぬしの家が丁度目の前にあったのじゃ。家に関しては窓の鍵が開いていた故、そこから入り込んだがそれがどうかしたか?」
「ってそれ泥棒と同じじゃねーか!」
「? わしは盗人のような真似はしておらんぞ? 現に何も盗んでいない」
「盗んだだろ! お前の腹の中に俺の大事な食料があるだろーが!」
声を荒げて詩世の言動に突っ込む神崎。そしてハッとする、詩世のぺースに乗せられてしまったと。
神埼は一度大きく深呼吸をして、自分を落ち着かせる。そして改めて詩世に問う。
「改めて聞くが、お前は何でこの家に居る? 匿うって何でだ?」
「ああ、それはじゃな」
詩世は冷静に告げる。
「追われているんじゃ、とある殺し屋に」
神埼は答えを聞いた瞬間、こいつは何を言っているんだと、間抜けのようにぽかんと口を開ける。
一方の詩世は、特に自分の言っている事を気にしている様子は無い。神崎の答えを待つように正座したまま黙っている。
当の神埼は“殺し屋”という言葉にまったく現実味が湧いていなかった。映画や漫画などでは馴染み深い言葉かもしれないが、いざ現実で“殺し屋”などと言われても何と言えばいいのか。
「正確には“殺し屋”も兼ねている情報屋の魔術師じゃな」
詩世は更に付け加える。補足としてなのだろうが、神崎にとっては余計に訳が分からなくなる。
「『魔術師』? ……お前の妄想の産物出さなくていいから、話がややこしくなる」
「ぬし、馬鹿にしておるな。言っておくがわしは本当の事しか言っておらんぞ。因みに魔術師の魔法名は“双翼の闇”と言う」
どこのオカルト宗教信仰者だと神埼は半ば呆れる。ファンタジー系のラノベも結構読んでいる神崎だが、魔術師だの何だのを本当に信じているわけではない。むしろどちらかといえば現実主義者だ。ファンタジーはあくまで小説の一ジャンルとしか捉えていない。
詩世は“魔術”を当然のように言う。キリスト教の信仰者が、キリストが神な事を当然だと言うように。
先程まで「追われている」という事を仮に信じていた神崎だが、詩世から出た言葉で全て打ち壊された気がする。
「はいはいふざけるのもいい加減にしろ。……聞いておくけど、何でお前は追われているんだよ?」
「ああ、それはな」
只一言、詩世は言った。
「わしが妖怪だからじゃ」
- Re: -妖狐と魔術の交差点- ( No.4 )
- 日時: 2010/01/07 21:49
- 名前: イビリ ◆HOQTRh4M66 (ID: OHW7LcLj)
失礼ですがあえて言わせてもらうと
序章のサブタイがとある魔術の禁書目録に似ているのは気のせいか?
もしそうなら早めに言わないと著作権法等に引っかかるからね。
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