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ヤカタ
日時: 2010/01/23 16:36
名前: かほ (ID: 9qYqZOsB)

生温かい風が通り過ぎた。
風と共にカビのようなにおいもある。
なんて不気味なヤカタなんだ…。おもわず身震いをしてしまう。
いま、僕は奇妙で古びた、あるひとつのヤカタにいた。…なぜ、こんな所に来てしまったのか、それも、1人で。それには、理由があった…。


「おはよう。」ママの声がした。
「あぁ…。」僕は答えた。相変わらず、いつもと変わらない、いい加減な返事。
…そう。今日は、いつもと変わらない日とおもっていた。なのに…。
僕は、ママの手料理の朝食を食べた後、愛犬ショコラの散歩へと出かけた。
今日は格別いい天気で、ショコラも興奮していた。
あまりにもショコラが走りたがっていたので、僕はショコラの銀色の首輪を外して、河原へと放ってやった。ショコラはうれしそうに河原を走り回り、転げまわっていた。
ショコラは、遠くまでかけていった。どうせハラが減って、僕の所へ帰ってくるだろう…そう思った僕は、油断していた。ショコラの鳴き声がだんだん遠ざかっていくのも知らずに…。
「ショコラ!!」僕は叫んだ。ショコラが帰ってこない…なぜだ?「…ショコラ〜!!ショコラ〜!!」いくら叫んでも、ショコラが戻ってくる気配はない。
どうしよう…ショコラ、ごめんな。今から探しに行くから待ってろよ!!…
…第1章終了。続編は、第2章から。

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