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それは悲しい恋物語。
日時: 2010/01/23 19:01
名前: 智愛 (ID: VTrHJ6VV)



それは

可哀想な少年と

優しい少女の

悲しい恋の物語。

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Re: それは悲しい恋物語。 ( No.1 )
日時: 2010/01/23 22:20
名前: 智愛 (ID: VTrHJ6VV)



3月3日。
今日は私の誕生日。

「誕生日おめでとう、日向!」

友達が開いてくれた誕生日パーティーの帰り。
私は家に向かって歩いていた。
私の家は小さな森の中にある。

帰り道の途中。
湖をふと見ると
きれいな男の子が一人。

「どうしたの?」

これが
悲しい恋の
始まり。

Re: それは悲しい恋物語。 ( No.2 )
日時: 2010/01/26 20:27
名前: 智愛 (ID: VTrHJ6VV)




ねえ、彼方。
私達は
出会わない方が
よかったのかな?

「お名前は?
 私は日向。」
「俺は彼方。」

私達はすぐに仲良くなった。
この時気づくべきだった。
彼の
寂しそうな笑顔に。

Re: それは悲しい恋物語。 ( No.3 )
日時: 2010/01/28 18:55
名前: 智愛 (ID: VTrHJ6VV)


彼方・・・彼方。
自分のことしか考えれなくてごめんね。
貴方の優しさに甘えてしまってごめんね。
ごめんね、ごめんね。
好きになってごめんね。

「今日はもう帰らなきゃ!
 また遊ぼうね!」
「ごめん。日向」
「ん?」
「もう会えない。」
「どうして?
 まだ会って1日もたってないのに。」

彼方は笑った。
少しこまったような顔で。

「俺、1年後の今日
 死ぬんだ。」

サアッと
私達の間に
風が吹きぬけた。

Re: それは悲しい恋物語。 ( No.4 )
日時: 2010/01/31 13:43
名前: 智愛 (ID: VTrHJ6VV)



どうか神様。
私から彼方をとらないでください。
彼方を返してください。
お願い、お願いだから・・・


「俺この森の魔女と契約交わしたんだ。」

あの、人の心を持たない、冷酷な魔女と・・・?

「俺、小さいころ、妹と離れ離れにされて。
 どうしても会いたくて。
 魔女に俺のやれるもんならなんでもやるからって
 頼んだんだ。」

駄目・・・そんな契約したら
あいつは本当になんでも貰う。

「俺は必ず妹に会える薬を貰った。
 会えるのはいつになるか、
 どこで会えるか分からない。
 あの世かこの世かさえも。
 それでもよかった。
 俺は薬をすぐに飲んだ。
 飲み終わった後、魔女が言った。」

ああ、魔女よ。
貴女という人は

「『私はお前から
  寿命を貰おう』・・・と。」

こんな純粋ないい兄から

「俺に残された寿命は今日から丸一年。」

命を奪うのか。

Re: それは悲しい恋物語。 ( No.5 )
日時: 2010/02/05 17:38
名前: 智愛 (ID: VTrHJ6VV)

4


彼方。
私達はどうして
神様に嫌われてしまったのかな?


私はどのくらい固まっていたのだろう。
「だからもう会えない。」
神様、私は今まであなたを信じていました。
でもこんな運命を彼に背負わすならば
「・・・やだ。」
私は
「日向、でも!」
「彼方は何も悪くないじゃない!
 魔女や運命に負けないで!」
あんたなんか頼らない。
「私は彼方以外いらない。」
「日向・・・」
彼方、私と生きていこう?
「好きだよ。彼方。」
例えたった2人でも。


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