ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 星屑のカナタ
- 日時: 2010/03/13 12:50
- 名前: 一之瀬 杏 ◆elGsk/Gb9g (ID: lbXRjwI0)
- 参照: だっこしてぎゅっ!
神憑-カミツキ- Remake Ver.
ようやく、題名決まったので執筆始めます('A`)
以前は一人称で踏ん張っていましたが、今回練習も兼ねて三人称スタイルで書いていきます。
アドバイス/感想お待ちしております-...
>>1 -Prologue-
>>2 -Ⅰ- [仮]後々修正挿入予定
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- Re: 星屑のカナタ ( No.1 )
- 日時: 2010/02/14 12:15
- 名前: 一之瀬 杏 ◆elGsk/Gb9g (ID: YZhQicnd)
- 参照: だっこしてぎゅっ!
それは、遠くにあるようで、近くにある気がする。
だけど、それには絶対に手は届かないし、それは近くには無い。
無駄だと分かっていても、それに手を伸ばし必死に足掻く。
しかし、足掻けば足掻くほど、それは遠く遠く……空よりもっと遠いカナタへ消え去ってしまうような気さえして——
だからこそ、彼らは約束したのだろう。それを指差して。
「また、いつの日か」と。
- Re: 星屑のカナタ ( No.2 )
- 日時: 2010/03/13 12:48
- 名前: 一之瀬 杏 ◆elGsk/Gb9g (ID: lbXRjwI0)
- 参照: 竹取飛翔
夜の住宅街。人の気配すら感じさせない、静けさの夏の夜である。時刻は丑三つ時、物音ひとつ無いその住宅街にひとつの足音が響きわたる。
「ふぅ……このへんだって繭は言ってたんだけど。……そうだよね、ミカ」
足音の主は立ち止まり、浮遊している光の球に向かって問いかけた。
「そうじゃ。椛よ、早く探さないと卯の刻になってしまうぞ……寅の刻でもめんどうくさいというのに」
足音の主は、椛と呼ばれた。女の子のようだ。そして、光の球からは人らしき声が聞こえ、会話が成立している。
彼女は黒いロングコートを羽織り、腕に特官と書かれた腕章をしている。一方、光の球の方は良く見ると小さな人間の形をしているようだ。見た目は女の子な感じだ。
「わかってるけど……いないじゃんよ」
彼女らが探しているのは、悪魔と呼ばれる夢物語に出てくるあれだ。しかし、現実に存在してしまった。……出てきてしまったのだ。
話は数十年前にさかのぼるが、この区域に限らず全世界で、悪魔が発生し人間を喰らうという事件が多発していた。そこで自衛隊などが各国で悪魔と紛争を繰り返したが、人間が作り出した武器では効果が無く、逃げ延びることで精一杯だった。そして、悪魔の数は徐々に増え、人間は追い詰められていった。しかし、結成された意味がなくなりそうだった悪魔対策本部に一本の通信が入った。その通信は妨害がかけられ、位置の特定さえできなかったものの、悪魔と対抗できる術を教えてくれたのだ。その術は、コンタクトと呼ばれた。
「仕方がなかろう? 繭の探知能力……いや、ミナの探知能力はまだこっちに来てから完璧ではないのだ。なにせ、単体では本来の力は使えんからな」
「コンタクトすればいいのに……あー、もうっ! でてこーい!」
椛は歩き出し、ミカもそれに続く。
「少し落ち着け。人間の意思と神の意思が合致しないと難しいのじゃ。そんなほいほい出来るもんじゃないぞ、コンタクトは」
そのコンタクトというものは、神と呼ばれる妖精と融合することを指していた。その通信が終わった後、人々の中から数名が何者かに呼び出さた。その数名に、神が一体ずつ与えられコンタクトという儀式を教えられたのだ。警戒しなかったのは、もう他に手段が無かったからだ。当時は、本当に神にもすがる思いで祈っていたのだという。
コンタクトという儀式を終えた人間は、神の力を一時的に得、神の力の方も人間と融合したことにより、増幅する。
神の力を使えば、人間の武器では通用しなかったものも効くようになるということを与えられた神から教えられ、再度人間は悪魔と交戦することを決意した。だが、結果的に勝敗は付かず、数十年の年月が過ぎた。現在、悪魔と人間は領地を完全に分断し、世界を半分に割ったようになっている。
「でもさ、神憑になったときに意思は一致してるわけでしょ? なのになんで今になって……」
「だから人間っていうのは良く分からんのじゃ」
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