ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 晴れのち曇りときどき—雨
- 日時: 2010/02/26 20:29
- 名前: ぱぐーる ◆IJq8.RKNbA (ID: NoHM/no/)
初めまして、ぱぐーると言います。よく「ぱーぐる」と間違われます。「ぱぐーる」ですww
題名は・・・てきとう??
文章は長いです。スクロールバーどんだけ!てきな。
はっきりいってココも長いですよね。
すみません・・・登場人物をココに書いてしまったばっかりに。
浅く広くを目指して頑張ります・・・でもきっとかたよってしまうという予感があります。
流血シーンは普通にありますね、はい。
「これってシリアス・ダーク小説?」と、問われると微妙としか答えられないこの状況・・・。もしかするとコメディとかかな・・・と考えたんですけど、見てみると皆さん楽しそうで、なんかこの小説はあってないかもなぁと思ったのでココに入れました。
「いや、コメディだろ」とか言うのがあったら言ってくださいね。検討します(・ω・´)
−主な登場人物−
藤 雄那(ふじ ゆうな)
藤家23代目当主の祖父から藤家当主の座を受け継いだ17歳少年。
保育園は無事に卒園したが、学校などには行かず、家庭教師(住み込み)を雇って勉強していた。ものすごく真面目にしていたので頭が良い。
当主としてはまだ未熟。
性格:心配性すぎて心配される変な人
湊(そう)
来る日も来る日も晩酌している飲んだくれな土地神。の、くせに2日酔いを全然しない。
姿は20代前に見えるが、その年齢は不明。少なくとも700年は生きているらしい。
性格:いつも陽気な感じだが、冷酷な一面もある。
斎藤 陽輝(さいとう はるき)
雄那のいわゆる秘書のような存在。
拾ったのは23代目当主だがずっと雄那についている。
雄那と同じように学校には行かず、家庭教師を付けてもらいこれまた同じように真面目に勉強していた。
ものすごく守るための力が欲しいと思っている。
性格:礼儀正しい。はっきり言うと天然。
響(きょう)
こちらは湊の使い。
いつもは白猫の姿で行動しているが、人の姿をとることも出来る。
最近は人の姿のときに人混みになじめるよう服装にも気をつけている。秘密裏に動くことが出来るのでとても役に立つ存在。人のこと以外なら色々なあやかし事情を知っている。
性格:とにかく慎重で忠実。猫だからなのかいつも眠そう。
- 晴れのち曇りときどき—雨 ( No.1 )
- 日時: 2010/02/20 16:22
- 名前: ぱぐーる ◆IJq8.RKNbA (ID: NoHM/no/)
「ふうん、お前が次の当主か。小僧」
長い黒髪の女は楽しげに微笑み、目の前に端座している少年を睥睨した。
*
「明日の朝はすまし汁が良いな。作れ」
「湊!何度言ったらわかるんだ!雄那様になんと無礼なっ!」
雄那の隣に行儀よく正座している青年が湊に向かって怒鳴り声を上げた。
「貴様は黙っておれ、耳障りだ」
湊は酒を飲みながらひらひらと手を振り、あっちに行けという仕草を見せた。
「!!!!もう我慢なりません!雄那様、今日こそこやつを追い出しましょう!」
「落ち着け、陽輝。それに言っているだろ、湊はたぶん、いや、絶対に出て行かないよ」
雄那はゆっくりと月を見上げながら笑った。
「誰が出て行くものか、ここは我の家だぞ。出て行くなら貴様の方だな」
湊はそう言って杯の酒を飲み干して、また酒を注ぎ始めた。
「何を言う!ここは雄那様の家だ、断じてお前の家などではない!」
「息が切れておるぞ?はははははは」
湊はからかうように声を上げて笑う。
「雄那よ、よいな。明日の朝はすまし汁と漬け物だ」
「何か増えたな・・・わかったよ、作・・・」
「いいや!私が作ります!」
陽輝がいきなり声を上げたので雄那はびくりとした。
「いや、別にそんな・・・」
「いいえ、私が作ります。雄那様の手をわずらわせなくともこの陽輝がこいつを唸らせるようなあさげを作ります!」
湊はそうかそうかと酒を飲みながら頷いた。
いつも湊はこんな調子でいるので、雄那にいらぬ心配をかけるほどだった。
まったく・・・湊はいつも人に喧嘩ばかり売るようなことを言って。少しはこっちのことも考えて欲しいもんだなぁ。ここはずばっと言うべきか、それともいつものように流して過ごすか。そう言えば俺はいつもこんな回想をしている気がするなぁ。それもこれも湊があんなのだからかな・・・。
「あんなのとは、どんなのだ?」
「・・・うわぁっ!!!」
「さっきから聞いていればけなしているのか、それは・・・ん?おい。雄那、何をしているんだ?」
「お、俺の考え読んでっー!?」
- Re: 晴れのち曇りときどき—雨 ( No.2 )
- 日時: 2010/02/20 16:37
- 名前: ぱぐーる ◆IJq8.RKNbA (ID: NoHM/no/)
「何を言っているんだ?お前、さっきから口に出していたではないか」
にやにやと笑っていっているが、それが嘘をついているから堪えきれずに笑っているのか、ただたんに酒に酔っているからにやにやとしているのか。
そんなことが雄那には判るはずもなかった。
「いや、出してない。俺はそんなへまはしない!」
「そうかのぅ。我はぬしがへまをする様を幾度となく見てきたんだが・・・あれは幻・・・」
「したけど、それとこれとはちがーう!」
そこで雄那はあることに気が付いた。
「湊、陽輝はどうした。さっきからいないけど・・・」
「はぁ?お前そんなことも・・・ぅうっお前はそのなりで老人と同じようにすぐに物事を忘れてしまうのかっ。いつからだ、いったいいつからそんなっ」
着物の裾で涙を呑んでみせる湊に雄那はまたか・・・と呆れた。
「はいはい、もういいから。で、陽輝は?」
「さっき明日のために寝るとか言って行ってしまったではないか。それに浅く返事もしておいて、その言い草はなんという・・・」
「ええ!俺返事したのかぁ?」
「うむ、雄那がぶつぶつと言っている間に」、と湊が言ったのを雄那は「言ってない!」と訂正し、面倒なので湊も「何か考えている間に」と言い直した。
「まぁ、その時に「明日こいつを絶対に唸らすあさげを用意いたします、ですから今日はこの辺で寝させていただきます。お休みなさい!」とかなんとか言ってばたばたとな」
「・・・陽輝に悪いことしたかなぁ」
「どこがだ?ぬしは他人を変に心配するのが好きだな」
「は?」
振り返ったときには湊の姿はなかった。あの声音は少し重みが加えられていた気がする。
そんなに無理はするなと言うことなのだろうか、それとも何となく言ってみただけ・・・とか。 そんな考えを巡らせながら雄那は散らかった杯や、空になった酒瓶を台所で洗って乾燥棚に入れた。
雄那はそのままなにやら良い香りがする静かな畳の部屋で、床についた。
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