ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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永遠を持つ者達
日時: 2010/02/28 08:46
名前: 羅々 (ID: ot2SupHm)

 はじめまして、羅々です。
これから、永遠を持つ者達という小説を書きます。
初めてなので上手く出来るかはわかりませんが、よろしくお願いします。

 *注意*

・中傷は、やめて下さい。

・誤字脱字があったら教えてください。

・シリアス・ダーク以外のジャンルも多少ありますが、気にしないでください。(ミステリーや恋愛等)

・気になる人はご退場下さい

 それでは、これからコツコツと頑張っていきます!

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Re: 永遠を持つ者達 ( No.1 )
日時: 2010/02/17 15:22
名前: 薫 (ID: knWr5sbP)

初めまして!薫です!!

 題名に引かれました!!!


 本編、楽しみにしてます♪

Re: 永遠を持つ者達 ( No.2 )
日時: 2010/02/18 20:15
名前: 羅々 (ID: ot2SupHm)

 薫様
よろしくお願いします!

 色々と忙しいので、更新はゆっくりになりそうですが気長に待ってくださいませ♪

Re: 永遠を持つ者達 ( No.3 )
日時: 2010/02/28 08:44
名前: 羅々 (ID: ot2SupHm)

 第一章 人形の町

 ペピチェネチカ国とは、その惑星の面積の約二割を持つ大国である。

 しかし、これだけ巨大な国にもかかわらず他国に近代まで知られずにいた。
何故かというと、この国は大変に見つけにくい国だからだ。

 ペピチェネチカ国の下には五つの島があり、その島にある大きな山の様な物を柱として立っている。
しかも、その島の上空には一年中黒雲がただよっていてその上にあるペピチェネチカ国が見えない様になっているのだ。

 そのような変わった作りをしている為に、他の国とは全く異なる文化が生まれた。

 それは、錬金術という魔術のようなものである。

 他の国では科学が一般的なのに対して、ペピチェネチカ国では錬金術が主流なのである。
その為、ペピチェネチカ国の軍では新しい法律を作る事にした。

 それが、国家科学技術師という資格である。
科学を知る者ならば、少しのテストで手に入る。

 しかし、それは失敗だった。
この国では、科学を知るものが恐ろしく少ないのだ。

 そこで、軍は考えを改めた。
国の中で特に錬金術を使うのが得意な者を国家錬金術師として国家科学技術師と協力し合って、科学と錬金術を合体させるという考えだった。

 これは上手くいき、だんだん外国との貿易も増えていった。
そして、その国家科学技術師と国家錬金術師は軍の北・南・西・東・中央の五つの場所に分かれ、様々な仕事を行っていた。

Re: 永遠を持つ者達 ( No.4 )
日時: 2010/02/28 08:49
名前: 羅々 (ID: ot2SupHm)

 *プロローグ*

 目が覚めたら、私は牢屋の中にいた。
酷く体がだるく、顔を動かすのがやっとだ。
体はマヒしているかのように感覚が全く無かった。

 目元に、赤い液体が流れてくる。
顔を動かし、手に流れ落ちたそれを見て私は理解した。
たぶん、頭部から血を流しているのだ。
痛みが無かったので血を見るまでは分からなかったが、私は酷い状態でいるらしい。

 妙に甘美な服を着て椅子に座らされているが、長い間栄養を取っていないのか手が、まるで小枝のように細くなっている。

 ただ一つ分かるのは、私が死に瀕しているという事だ。
体はぼろぼろで、音も聞こえず、痛みさえ感じなくなっている。

 大人になったら、立派なお医者さんになって多くの人を救いたかった。
お花屋さんになって、大好きなお花と暮すのもよい。
まだまだ、やりたい事が沢山あった。

 嫌だな。

 何にもなれずに、こんなところで死ぬのは。
そう考えたら、たった一粒の涙が目から流れ出てきた。
体内の水分が残り少ない私が、やっとこぼした涙。
でも、その一粒は何の効果も無いままに服に吸い取られていった。

 それをぼんやり眺めていると、何かが視界に入った。

 それは、この牢屋を開けようと色々な鍵を鍵穴に差込んでいる彼だった。
しかし、この牢屋の鍵が無いのか失敗して弾き飛ばされている。
そのせいで頭を壁に打ち付けたのか、頭に包帯を巻いている。
私の意識が無いときにも、ずっとこれを続けていたのだろう。
どれだけ痛い思いをしても、私を助けようと必死で鍵へと向かっている。

 そんな事をして、外に出てもどうせ私は助からないのに。

 ・・本当に、馬鹿なんだから・・

「もう・い・・よ。外行・・ても、どう・せ無駄だ・し。」

かすれた声で言うと、よけいに鍵へと向かって行く彼。

「もう・い・から。・めなよ。」

 とうとう持ってきた鍵はすべて調べ終わったのか、彼は私の前から姿を消した。


 それが、彼と私の最後の出会いだった。
その次の日、私は栄養失調と水分不足でこの世を去った。

Re: 永遠を持つ者達 ( No.5 )
日時: 2010/02/28 10:06
名前: 羅々 (ID: ot2SupHm)

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 五つの軍のうちの一つ、南部軍では

「死ねええぇぇぇ!」

今まさに格闘が始まっていた。

 先程の声は、格闘をしている1人の少女(?)から発せられていた。
 
 その少女は十から十二位の年齢と思われる。
ペピチェネチカ国特有の赤茶色の髪に青い瞳。
童顔の可愛らしい少女は、見た目とは裏腹に格闘をしている相手に向かって勢い良く蹴りを喰らわしていた。

 服装は全く見た目に似合わないボーイッシュな格好をしている。
動きやすそうな靴に、男性用の黒っぽい民族衣装。

 そんな少女の蹴りを物ともせず相手をしているのは、南部軍の将軍。
シュトラ・スマイク。
二つ名は抵高である。

 髪を短く切り揃えているが、すぐに外側にはねてしまう髪が印象的だ。
南部軍の紺色の軍服をきっちり着ている、三十代前半の男性だ。

 スマイクは少女の蹴りを軽くよけ、その額を強めに叩いた。

「痛っ!」

 少女が額に手を当てている隙に腹を押し、足を引っ掛けて後ろに向けて転ばした。
少女は体重が軽いのか(見た目どうりだが)簡単にすっ転んでしまった。

「痛った〜」

 少女は頭を抱えながら立ち上がると、自分を見下しているスマイクを睨みつけた。

「いきなり何すんだ!痛いじゃね〜か!」

「男だったら少しは我慢しろ。それに、先に攻撃して来たのは貴様だろう?」

 この少女・・否、少年の名はリリーダ・ウォルマン。
二つ名は明異という。

 国家錬金術師の1人で、得意の錬金術は〔炎〕。
そのため、国家錬金術師の証である銀の十字架にはルビーが埋め込まれている。
これでも立派な十八歳だ。

 
 今、スマイクとウォルマンが格闘をしていたのは、部屋の窓辺でゆっくりと煙草を吸っている金髪の外国人男性が問題だった。

 彼の名はタウァン・マイケル。
南部軍の少尉で、二十七歳。
噂話が大好きで、噂を聴けば茶色の目をピカピカと光らせながら話に聴き入っている。

 今回の騒ぎは、その噂話が問題だった。


 場所は、今から約三十分前のウォルマン達が住んでいる寄宿舎に遡っていく・・・


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