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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 彼女が刃物を持ったなら
- 日時: 2010/02/19 21:22
- 名前: チロル ◆A0T.QzpsRU (ID: DGGfSCZ7)
初めまして☆
読んでくださったら嬉しいイです!
☆登場人物
・愛原 智子
・七瀬 拓実
・川村 美香
・その他、智子のクラスメート27人
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- Re: 彼女が刃物を持ったなら ( No.1 )
- 日時: 2010/02/19 21:26
- 名前: チロル ◆A0T.QzpsRU (ID: DGGfSCZ7)
「お前きたねぇなぁ」
私の毎日は、この言葉から始まる。
『汚い』『臭い』『学校来んな』『何で来るの?』
これは、『いじめ』以外のなんでもないでしょう?
だからね、家に帰るのがとても楽しみなの。
ほら、家だったらお母さんがかわいがってくれる。
お父さんは、4年前に亡くなったしね。
クラスメートなんて、大嫌い。いらない。
今日はね、お母さんに新しいゲームを買ってもらうの。
だって、今日は私のお誕生日。
クラスメートは誰も祝ってくれ無いもの。
一人で、自分にオメデトウって。
- Re: 彼女が刃物を持ったなら ( No.2 )
- 日時: 2010/02/19 21:32
- 名前: チロル ◆A0T.QzpsRU (ID: DGGfSCZ7)
「智子。こっちよ、あったわ」
お母さんが私を呼んだ。
「本当?」
「えぇ、ほら。買ってあげるからね」
私は嬉しかった。
自分のお誕生日を、たった一人でも、祝ってくれる人がいる…。
子供には愛情がいるって言うけど、本当ね。
「お母さん、帰ったら、一緒にやろうね」
「もちろんよ、智子」
ゲームの題は、『30人ゲーム』。
=家=
「お母さん、早く、早く」
私はお母さんをせかして、テレビの前に立った。
「あら?これ、テレビゲームだったかしら」
「そうだよ、何言ってるの。そんな事どうでもいいの!早く、早く」
「はいはい。智子はあわてんぼうね」
私は、うるさいなぁと思いながら、付き合ってくれるお母さんに感謝した。
これが、お母さんに最後の感謝だった。
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