ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 守る人
- 日時: 2010/02/27 15:22
- 名前: 由良 ◆ohJWDbixQM (ID: 9UZszu0R)
初めまして、由良と申します。
ちょっと暗めの小説が書きたくなって来ました。
あぁ、ストーリー考えるの大変だった・・・orz
誤字、脱字があるかもしれませんが暖かい目で見てください。
〜登場人物紹介〜
田沢 晴樹【タザワ ハルキ】♂
この物語の主人公で、小学六年生。田沢家の長男で、学校の成績は優秀。
大村 愛美【オオムラ アユミ】♀
この物語のヒロイン。晴樹の同級生で、なかなかの美少女。
櫻田 裕人【サクラダ ヒロト】♂
晴樹の親友。クラスのムードメーカー。
小山内 佑【オサナイ ユウ】♂
晴樹たちのクラスの学級委員。
戸塚 麻衣【トツカ マイ】♀
晴樹たちのクラスの担任の先生。優しくて人気がある。
田沢 小夜子【タザワ サヨコ】♀
晴樹の母。
田沢 博【タザワ ヒロシ】♂
田沢家の大黒柱。
こんな感じです。登場人物はこれから増えます。
では、↓からスタートです^^
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- Re: 守る人 ( No.1 )
- 日時: 2010/02/27 15:00
- 名前: 由良 ◆ohJWDbixQM (ID: 9UZszu0R)
「お帰りなさい」
リビングに入ると、小夜子が笑顔で出迎えてくれた。
晴樹も、精一杯の笑顔で「ただいま」を言う。
「学校はどうだった?」
小夜子が聞いてきた。
晴樹は、表情を崩さないようゆっくりと答えた。
「あぁ、楽しかったよ」
答えてから、そっと洋服の裾を引っ張った。
彼の、嘘を付くときの癖だ。
「そう、よかった」
小夜子はそう言うと、足早にキッチンへと歩いていった。
キッチンの奥からふんわりと、独特のいい匂いが漂ってくる。
晴樹はその匂いを背に、階段を上り自分の部屋へと向かった。
部屋に入り、ランドセルを置き、ベッドの上に寝転がってみた。
窓から、暖かい日差しが入ってくる。
そのとき、ずっと堪えていた涙が溢れ出てきた。
この4ヶ月、辛いことがたくさんあった。
何度も何度も泣きたくなったけれど、ずっと泣くのを我慢していた。
泣いてしまったら、自分は何も出来ないただの弱い人間になってしまうような気がして。
——4ヶ月ぶりの涙だった。
必死に涙を止めようとしたけれど、止められなかった。
- Re: 守る人 ( No.2 )
- 日時: 2010/02/27 16:08
- 名前: 由良 ◆ohJWDbixQM (ID: 9UZszu0R)
今の晴樹にとって、この『4ヶ月』という短い時間は、何十年、何百年ものことに感じた。
今から丁度4ヶ月前に、地獄が始まり怖くて泣いた。
そしてその丁度4ヵ月後に、地獄の毎日が辛くて泣いた。
彼は幼いころから、泣くことが嫌いだった。弱い人間にはなりたくなかった。
どれくらい泣いたのだろう。枕元においてあった目覚まし時計を見ると、1時間が過ぎていた。
晴樹は手の甲で涙を拭いて、小さく息を吐いた。
「守ろう」
そう呟いてみた。
例え自分がどんなに弱くても、絶対に彼女を守ってみせる。
4ヶ月前も、そう心に決めていた。
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