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双子ノ月、夜ノ国。
日時: 2010/03/15 17:49
名前: 羽鳥 (ID: 8PZUrHKn)

こんにちは、羽鳥です(*^^*)
書きたいもの・ことを詰め合わせてみました(笑
ファンタジーです! たくさんの世界です!

コメント・アドバイス、気軽にどうぞ(^O^)/

◆目次
主な登場人物>>1
プロローグ>>2
第一章〜夢は語るだけでいい〜
>>3 >>4

Page:1



Re: 双子ノ月、夜ノ国。 ( No.1 )
日時: 2010/03/15 17:16
名前: 羽鳥 (ID: 8PZUrHKn)

─主な登場人物─

<イオ・ダウストリア>  14歳。 名家のお嬢さま。 

<エドガー・アベーユ>  16歳。 冷静で、大人っぽい。

<ディーネ>       19歳。 ダウストリア家の召使の一人。

<絵本>        イオの大切な絵本。

Re: 双子ノ月、夜ノ国。 ( No.2 )
日時: 2010/03/15 17:22
名前: 羽鳥 (ID: 8PZUrHKn)

プロローグ 〜いつまでも待ってる〜

私たちは、貴方をいつまでも待っていますよ?
一年でも十年でも、百年でも、一億年でも───!

貴方の楽しむ顔が、
貴方の無邪気な笑顔が、

見たいのですから。

私たちは人を楽しませるのが仕事であるのです。
そう、道化師のように。

双子の月が笑うように。
夜の国が賑わうように。

Re: 双子ノ月、夜ノ国。 ( No.3 )
日時: 2010/03/15 17:36
名前: 羽鳥 (ID: 8PZUrHKn)

第一章 〜夢は語るだけでいい〜

「はーぁ、つまらないわ。 死ぬほどつまらない」

綺麗な緑の葉、紅の薔薇が咲き誇る庭園。
そんな景色を見ながら、一人の少女は言うのだった。

肩より少し長い金髪に、輝く大きな紫の瞳。
その少女の名は───、

「イヴォンヌ、本でも読めばいいじゃないか?」

くるり、と少女は振り返った。
それから燃えるような瞳をして、

「だから、イオって呼んでよ!! それ、嫌いっ」

イオ・ダウストリアは怒鳴った。
本当はイヴォンヌ・アニア・フィール・ダウストリア。
彼女はその名前を嫌っている。

───だって、長くて変な名前なんだもんっ。

イオが住むのは、大きな屋敷だった。
なぜなら、彼女の家は有名な名家なのだから!
もちろん使用人もいる。

「俺は好きだけど、イヴォンヌって名前」

そう呟いたのは、少年。
クセのある茶髪に、透き通るような青の瞳。
名前はエドガー・アベーユ。

幼い頃から、イオと仲良しの少年だ。

「エドガーが好きでも、わたしが嫌いなの!」
「俺は好きだから、イヴォンヌと呼ぼう」
「だーっ、もう! わたしがいない時だけその名前にして!」

エドガーは優しくニコリ、と笑うのだった。

Re: 双子ノ月、夜ノ国。 ( No.4 )
日時: 2010/03/15 17:49
名前: 羽鳥 (ID: 8PZUrHKn)

「イヴォンヌ様、お茶ですよ」

ガチャリと扉が開き、一人の使用人が入ってきた。
この屋敷で最年少の使用人だった。

「ディーネまで! もう、その名前やめてぇっ」
「しかし、名前を短縮するのはよろしくないかと」
「ディーネだって短縮しているくせに!」

腰まである長い茶髪、緑の瞳をしたディーネは笑った。

「お嬢さまの名前は、素敵ですよ。 短縮なんて、勿体無いです」

そう言いながら、ディーネは紅茶を入れる。
ディーネの本名は、ディオネ。

「わたしも、ディオネって素敵だと思うのに」
「使用人の名前は、短縮されて良いのですよ、イヴォンヌ様」

紅茶を入れ終わったディーネは、笑顔で部屋を出て行った。


◆   ◆   ◆


そうだ、使用人の名前は短縮されても良い。
どんなに素敵な名前でも、短縮されてしまうのだ。

「ディオネ・・・・・・」

さっきお嬢さまは素敵だと、言ってくれた。 嬉しかった。

でも、名づけられた意味は素敵じゃないんですよ。

私は次の仕事を求めて、厨房へ行った。

◆   ◆   ◆

「エドガー、つまらないから、何かしましょうよ」

わたしは難しそうな本を読んでいるエドガーに、声をかけた。
するとエドガーは本から顔を上げ、

「イヴォンヌは勉強でもしたらどうだ」

と一言だけ言い放ち、再び本に視線を戻した。

・・・・・・殴ってもいいですか。

本気でそう思った、わたし。

Re: 双子ノ月、夜ノ国。 ( No.5 )
日時: 2010/03/15 17:57
名前: 羽鳥 (ID: 8PZUrHKn)

「今夜、サーカスに行ってみましょうよ?」

突然、イヴォンヌがそう言った。
───サーカスか。本当に暇なんだなぁ、こいつ。
俺は本を読みながら適当に返事をした。

「行けるわけないだろう」

そして、本からイヴォンヌへと視線を変える。
イヴォンヌはぷくっと頬を膨らませていた。

「行けるわ。 お父さんとお母さんを説得させて」
「・・・・・・頑張るんだな」
「あら、何言ってるの? エドガーも一緒に来るのよ?!」

ニコニコとイヴォンヌは近づいてきた。

やめてくれ。
イヴォンヌのお父さんとお母さんのところに行くのは、嫌だ。

ちょっと保留!


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