ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- ル リ ス ・ ノ ー マ (バンパイアへの道のり
- 日時: 2010/03/17 11:15
- 名前: 依咲* ◆eLJUhnUfcE (ID: K.4zPHaY)
- 参照: http:// あ や め
初めてお目にかかります。
依咲というものです。
皆様にお願いがあります。
今から話すことは、全て事実だとお思い、お目にかかりください。
信じてくれるかわかりませんが、そこのところをよろしくお願いいたします。
プロローグ
私は秋澤 依咲。中学1年。
私、依咲には不思議な友達がいた。
その子から感じるオーラは、摩訶不思議なオーラで・・・。
その不思議な感じは、間違いではなかった——
キャスト
▽秋澤 依咲 /本名 > ルリス・ノーマ
▽智埼 あやめ /本名 > ニーサ・エクテル
▽守野川 舞歌 /morinokawa maika
▽神野 稔 /kouno zin
▽日向 葵 /hinata aoi
増える可能性有です。
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- Re: あ や め ( No.1 )
- 日時: 2010/03/16 15:26
- 名前: 依咲* ◆eLJUhnUfcE (ID: K.4zPHaY)
第 一 章
まあ、私も一般の人とはちがう。普通ではない。といっても、容姿は人間、話す言葉もいっしょ。だけど私には、おそるべき能力があった。
“予知能力”
まあそんな私の話ではない。
私には当時、不思議な友達がいた。
別に容姿からしても普通で、一般人とは変わりなかったが、私には変なオーラが見える。
暗い・・・にしては明るいような・・・。彼女も、何かの能力者ではないか?と私は決めつけ、なんとも思いはしなかった。
けどそんな彼女の秘密をしったのは、その2年後・・・。明るく、頭もいい彼女に秘密などないと思っていた。けど、私は見てしまった。
あ、彼女の名前は智埼あやめ。どこにでもある名前。普通の少女。
「あ・・・あ・・・っ・・・あやめ・・・ちゃん!?」
そんな声がどことなく桜の木のしたで聞こえた。私はいそいで、その木の元へ走っていった。
そして私は見てしまった。
彼女がその子の血を吸っているのを。目を真っ赤にし、立ちすくむ少女のひざからでる血を、延々を飲み続けているあやめの姿が————。
「あ・・・あやめ———?」
「!?誰っ!?・・・。依咲ね。」
あやめは案外、驚いた様子はなかった。一瞬さっと瞬きをし、血を吸っていた相手を気絶させ、私に近づいてきた。
「見たわね?・・・。でもいいわ。貴方も能力を持っているんでしょう?お互い様・・・」
私は目の前にするあやめを見て、何を言えばいいかわからないまま、目を大きくあけ、しばらくあやめと話し続けた。
続く/
- Re: あ や め ( No.2 )
- 日時: 2010/03/17 10:41
- 名前: 依咲* ◆eLJUhnUfcE (ID: K.4zPHaY)
第 2 章
「で?貴方はなんの能力者なの?」
「え・・・。わ・・・。私は・・・予知能力が使えて・・・。」
あやめは私の言葉にピンとして、見せてっ、と叫び、私の手首を見つめた。
「やっぱり・・・。貴方、ノーマ家の一人ね。」
「ノーマ家?私は秋澤だよ?」
「かつてはノーマだったのよ。ノーマ家は命を狙われる。だから先祖が改名したのね。」
よくわからないまま、私はあやめの話を聞いていた。私も、あやめになんの能力者か聞きたかったが、聞く余裕もなく、聞かなくてもわかった。
“バンパイア”
血をすって、目を赤くし、太陽を嫌って体育にも参加してないとしたら、バンパイアしかない。
きっと彼女はバンパイアに生まれてきたのだろう。
「う・・・うぅ・・・。」
さっきまで気絶していた子が起き上がった。
あやめは変な反応をし、叫んだ。
「さっきは悪いことをしたねえ。理沙」
「あ・・・。?なにいってるの?」
「ふふっ・・・。」
理沙と呼ばれる人物は、何をされたのかまったく覚えてないらしい。起き上がったのかと思うと、すぐにとことこといってしまった。
「依咲、私はバンパイアよ。気づいてたと思うけど。 そして私の本名はニーサ・エクテル。イギリスで生まれたの。この髪も...染めてるの。」
透き通るような青い髪の毛をしているのは、あやめ・・・。いや、ニーサが染めてるから。
「イギリスかあ。いいなあ。」
私はつい言葉になって声がでてしまった。
その言葉に驚いたニーサは、ええええっ!と大声をだした。
「あ・・・、貴方だってイギリス人よ?貴方の本名は、
ルリス・ノーマ。自分で自分の本名もしらないのっ!?」
私はこのニーサの言葉で思い出してしまった。
今まで何もかも忘れていた、のろいの記憶を。
私はニーサの側でしばらくうなっていた。苦しく、もがく私をみて、ニーサは不思議そうに私を見つめ、何かを言っている。
けどその言葉を聞き取る余裕もなく、私は気を失った。
- Re: あ や め ( No.3 )
- 日時: 2010/03/17 11:14
- 名前: 依咲* ◆eLJUhnUfcE (ID: K.4zPHaY)
第 3 章
「あ・・・。」
目が覚めると、真っ先に見えたのは青い空。
日本の空なのか?と思うくらいきれいな空だった・・・。でも私はそんな空が広がる場所で、本当にそう思った。
こ こ は 日 本 な の か ?
「あら。ルリス。起きたのねえ!・・・。ずいぶん眠っていたじゃない。記憶。思い出したの?」
あ・・。そうだ。私もかつてはバンパイア。そういった記憶がいやというほど流れ込んできた。
いや、かつてはバンパイア。じゃない。今もバンパイアだ。
「わ・・・。私・・・。バンパイアなの・・・?」
「ええ。能力者といったら、バンパイアしかいないわ。」
私はおどろいた。ニーサは今までのこと、バンパイアだと自分もわかっていたのに、私は予知能力が使えるだけで、バンパイアだなんて考えたこともなかった。
「で、でも私、血を飲んでなくても生きてこれた・・・。」
「馬鹿ね。寝てる間に飲んでるのよ。」
私は倍の驚いた。寝ている間!?
「馬鹿馬鹿しいっ!そもそも、血なんてどこにあるの?勝手に家を飛び出し、誰かの血を探してさ迷ってるって言うの?っていうかここはどこなの?貴方、私をどうしたいの?」
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!質問攻め?一つずついってちょうだい。まあ一つ目の質問だけど、簡単にいえばそんなものね。」
「へえ。信じられない!」
「じゃあ私が目を覚ましてあげる。自覚しなさい。バンパイアの世界では、そんなのだったら生きていけないわ。」
「こっちからお断りですよ。」
「・・・。まあとりあえず走ってみて。簡単に。」
私は軽く足を動かして、走ってみた。
そうしたら、自分でもよくわからないくらい恐ろしいほどのスピードがでた。
「ちょ、ちょっと!なんなのっ!」
「その通り。バンパイアの足は、人間より遥かに速いわ。それだけじゃない。硬いものでも、重いものでも、割ったり、持ち上げたりできるわ。」
はいはい、信じます。これでいですね。そんなことをいったらおこられる。私は軽く口をたたき、わかった。信じる、といっておいた。
「で、ここはどこなの?私、どれくらい寝てたの?」
「ここはイギリスよ。戻ったの。総会あるしね。ううん・・・。正式に人間の寿命でいうと5ヶ月・・・。」
「5ヶ月っ!?うそでしょう!!!行方依不明になってるわよ!私たち!」
「別にいいわよ、私たちは実際あそこに存在してないんだから。」
もう私は何がなんだかわからなかった。存在してない?イギリス?人間の寿命?もう倒れそうになった。
「いい、これだけは自覚しなさい。私たちバンパイアは、何世紀も生きるわ。5ヶ月くらい、どうってことない・・・。ルリス、貴方の正式年齢は16歳・・・。」
「14っ!?私は・・・12・・・。」
「おだまり!私は貴方をはちがうわ。同い年なのかもしれない。けど私は貴方よりバンパイアのことを遥かにしってるわ。もう何歳か忘れた・・。」
ニーサは辛そうにキッと私を見つめ、言った。
「これから旅にでることになるわ。辛いかもしれない。けどルリス、貴方なら耐えられる、一緒に頑張りましょ。目指すはレステスタワー。」
もう私はどうでもいいという顔をし、何度も何度もわかったようにうなずきつづけた。
ニーサの話がよくわからなくなっていた。
確かに私は16歳。思い出した。4年間封印されていた。そういうことも覚えている。
私は他のひとより、一回り小さいのはバンパイアだから・・・。
「うん・・・。もうそういう運命なら・・・。」
ニーサはふふっと笑い、私の肩をたたき、爪の長い指で西を指差した。
「私たちが向かうのは西よ。」
「うん・・・。」
そしてよくわからぬまま、私とニーサは長いたびへとでた。
/ 続
- Re: ル リ ス ・ ノ ー マ (バンパイアへの道のり ( No.4 )
- 日時: 2010/03/17 14:19
- 名前: 依咲* ◆eLJUhnUfcE (ID: K.4zPHaY)
>最終回 (最終回を初めにいったほうg(
私自身の悲痛な叫び声が聞こえる———。
悲鳴。痛みでこらえきれなかった悲痛な声。
その上で、ニーナとクリエル、ノズエル、シャイは涙を流し、私を見つめていた。
「ニーナ・・・。今まで・・・。ごめんなさ・・・い・・・。」
「ルリス!なに言ってるのっ!早く戻ってきて!」
「こんな傷だらけの体で・・・。戻れる・・・とでも・・?」
「・・・」
「私は死ぬの。死ぬ運命で・・・。」
私も、もう自分自身で確信していた。
私は死ぬ。間違いなく今回で死ぬ———...。
私はニーナに、計り知れない恩を、この言葉で、自分自身でずっと語っていたかった・・・。自分がいつ死ぬのかもわからない中で、自分自身で死を伝えるのは
無 理 だ 。
「ニーナ・・・。ごめんね・・・。」
もうニーナは何を言っていいのかわからないような顔をしていた。
次に私は火の海に背を向け、悲痛にも足を切断。もう麻痺して、痛みなど関係ない。死ぬ私には、足なんて必要なかった・・・。
今まで出会った人、バンパイアのたびの中で出会った人は、多い。かなり多い。そしてその人たちは、私の心の奥に入って、私を励まして————。
なんとお礼を言おう。
でもそんなことはもういえない。
いう暇がない。私の皮膚は解けていく一方。もう死んだのかもしれない。いや、死んでない。
もう早く死にたい。そんなことは昔のように思わなかった。私が今思っているのは、
「い・・・き・・・たい・・・。」
もう無理な話・・・。
そうね。もう終わり・・・。この世の戦がなくなるよう、私はこの世でやれるかぎりのことはした・・・。
悔いはない。メリル、ノエズ、サリー・・・。
今まで出会った人の全ての名前をともに思い出し、残りの時間で、できる限りのことを思い出していた。
体は・・・。もう解けて・・・。一つ一つかけらとなって・・・。
私の心も共にとけて行く・・・。私はもう喋れる顔も残ってない・・・。
今まで有難う。本当に。私がバンパイアになったことは、後悔してない・・・。
ニーナに言葉で伝えたかった・・・!この口で・・・!伝えたかった・・・・・・。
時を覚悟し、私はそっと目を開け、そして最後の景色にそっと笑みを浮かべ、今までの出来事の映像が、一瞬だたけど出てきた————。
それと一緒に一粒の涙がでる。
そして私は目を閉じた—————。
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