ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 失われる蒼
- 日時: 2010/03/16 21:35
- 名前: 名乗るほどでも… (ID: bFAhhtl4)
- 参照: http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=creatwm1
初めましてー
なにやらお話書けそうなのでやって来ました←別に来なくても良い
余所でも色々書かせて頂いております
良ければ読んでやって下さいまし
では
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- 失われる蒼〜果てなき蒼〜 ( No.1 )
- 日時: 2010/03/16 21:58
- 名前: 名乗るほどでも… (ID: bFAhhtl4)
- 参照: http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i
それはいつもと変わらない日常だった。朝目が覚めて、顔を洗ってご飯を食べて歯を磨いて…いつもと同じ一日。
「早く学校行きなさい」
台所から母が声をかけてきた。
「はーい」
鏡の前で髪型を決めながら、返事をした。本当にいつもと変わらない一日。
髪型はバッチリなんだけど、なにかが違う気がする。けれど何が違うのかわからなかった。鏡に笑顔を向けるのだけれど、ちょっといつもと感じが違った。
「亜由美…もう電車遅れるわよ!」
「えっ!もうそんな時間?」
時計を見ると確かに出なくてはいけない時間だった。まだ決まらないけど、もう行かなくちゃいけない。慌てて玄関で靴を履いて玄関を開けた。
「行ってきまーす!」
「気をつけてねー」
「はーい」
玄関を開けると太陽の光が顔一杯に広がっていった。まぶしさに目を細めながら空を見ると、どこまでも広がっていきそうな青空が広がっていた。
まだ電車まで時間はあるけど、少し走った方が良い。別に遅刻する時間じゃないけれど、どうしてもこの時間じゃきゃなきゃいけないのだ。
携帯の時計を見ながら走る。駅に着くとちょうど先輩が階段を登っていく所だった。
「先輩!おはようございます!」
「ああ、おはよう…朝から元気だな」
「は、はい…」
先輩の顔が見れたからです…なんて言えなかった。けれど、こうして毎日先輩の顔が見れるだけで一日元気に過ごせる気がした。
だから絶対この時間だけは外せなかった。
「おまえ、部活とかやって無いのに、毎日早いよな」
「え…ええと…」
あなたに会いたいからです…なんて口が裂けても言えなかった。本当は言ってしまいたいけど、でもまだ…そんな勇気はない。だから、こうして朝から会える事だけが、それだけでも充分だった。
「…話しにくい事か?」
「ええ…と、自習してるんです…ほらあたし頭悪いから…」
「はは、そうか」
そう言って先輩が笑った。恥ずかしいけれど凄く嬉しかった。
こうして朝、先輩の顔が見れるだけで本当に幸せだった。
空には雲ひとつなくて…本当に良い天気だった。朝日に照らされる先輩の笑顔が、輝いて見えた。
短い時間だけど少しだけ先輩と二人きりの時間。いつまでも続いて欲しいけど、電車は駅に着く。学校なんて行きたくないけれど、こうして一緒に歩く時間も好きだった。でも、少しずつ近づいていく学校が恨めしかった。
先輩と別れて一人になると無性に寂しくなった。離れていく先輩の背中を見るのが、辛い。
先輩を見送って一人教室へと向かう。空が澄み渡るように蒼く輝いていた。
果てなく広がるただひとつの蒼が…。
- Re: 失われる蒼 ( No.2 )
- 日時: 2010/03/16 21:59
- 名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)
一応解説
ウロボロスのイメージは、アステカ、古代中国、ネイティブ・アメリカンなどの文化にも見受けられる。
中国では、新石器時代の北方紅山(ホンシャン)文明(紀元前4700年 - 紀元前2900年)の遺構から、青色蛇紋石で作られた「猪竜(ズーロン)」または「玉猪竜(ユーズーロン)」と呼ばれる人工遺物が発掘されている。これは、ブタのような頭とヘビの胴体を持ち、みずからの尾をくわえた姿をしている。
今日見られるウロボロスの起源となる、みずからの尾をくわえたヘビ(または竜)の図の原形は、紀元前1600年頃の古代エジプト文明にまでさかのぼる。エジプト神話で、太陽神ラー(レー)の夜の航海を守護する神、メヘンがこれに当たり、ラーの航海を妨害するアペプからラーを守るため、ウロボロス様にラーを取り囲んでいる。これがフェニキアを経て古代ギリシアに伝わり、哲学者らによって「ウロボロス」の名を与えられた。
宗教とのかかわり [編集]
北欧神話では、ミッドガルドを取り巻き、みずからの尾をくわえて眠る「ヨルムンガンド」が登場する。詳細は当該項目参照。
キリスト教や一部のグノーシス主義では、ウロボロスは物質世界の限界を象徴するものとされた。これは、環状の姿は内側と外側とを生み出し、そこに境界があるととらえたため。また、みずからの身を糧とすることが、世俗的であるとされた。ハンガリーやルーマニアのユニテリアン教会では、教会堂の棟飾りにウロボロスが用いられている。
ヒンドゥー教では、世界は4頭のゾウに支えられており、そのゾウは巨大なリクガメに支えられ、さらにそのリクガメを、みずからの尾をくわえた竜が取り巻いているとされている。
トルテカ文明・アステカ文明では、ケツァルコアトルがみずからの尾を噛んでいる姿で描かれているものがある。
- 失われる蒼〜絶望の闇〜 ( No.3 )
- 日時: 2010/03/16 22:31
- 名前: 名乗るほどでも… (ID: bFAhhtl4)
- 参照: http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i
教室には誰も居ない。この一人の時間にあたしが出来るのはグラウンドを駆ける先輩を見る事だけだった。
無音の教室にはグラウンドから聞こえる声だけだった。
ガラス越しに見える先輩の姿…ガラスに顔をつけて先輩を見ていた。
それは突然の事だった。ガラスが割れる音がして、急に視界が真っ暗になった。何が起きたのかわからなかった。
尻餅をついていた。何も見えない。顔を触ると異質な固まりが指に触れた。
「何…」
顔が燃えるように熱かった。
「何…これ…」
指に触れる物が顔に食い込んでいるのがわかった。
「これ…何…」
先端は鋭利になっていて、それが顔の皮膚からはえているのがわかった。
ゆっくりと尖ったものを引き抜いた。
何も見えない…けれどそれがガラスだとわかった。
あたしの顔にガラスが刺さっている。無数のガラスが刺さっている。指に伝わる感覚からわかった。そして顔中から血が流れ出ている事も…。
「おい!大丈夫か!」
先生の声だった。返事出来なかった。顔中に刺さったガラスの破片が指に触れている。
「嘘…ウソ…」
体の震えが止まらなかった。寒さで凍えてしまいそうだった。顔が熱くてたまらなかった。叫びそうなほど怖かった。
「すぐ救急車呼ぶからな!」
先生の声がして走り出していく足音が聞こえた。
「あ、ああ、ああぁ…」
顔中のガラスの感触が恐ろしかった。目が見えない事が怖かった。
救急車のサイレンが遠くに聞こえる中、起きた出来事が信じられなかった…。
あたしは救急車で病院へと運ばれた。あたしはいつの間にか気を失っていた。
そして…気がつくと顔中には包帯が巻かれていた。相変わらず暗闇だった。
「亜由美…」
「お母さん…」
気がつくとお母さんが手を握っていてくれた。
「大丈夫!大丈夫だからね…」
そう言ってお母さんはあたしの手を強く握りしめた。
「どう…なったの?」
「心配ないから…亜由美は何も心配しなくて良いから」
母は泣き声を押し殺すような声で力強く言った。
「ねぇ!どうなったの…何がおきたの!?」
「大丈夫だから…」
そう言って母があたしを抱きしめた。涙が止まらなかった。怖くて仕方なかった。
ひとしきり泣いたら、扉が開く音がした。母は手を離して立ち上がった。
「先生!亜由美は?…」
「そんなっ…」
そうしてまたあたしの手を握った。
「こんばんわ…亜由美ちゃん」
それは優しくて若い声だった。
「誰?」
「亜由美の手術をした先生よ…」
母が説明してくれた。
「君の手術を担当した宮村です」
「手術?」
「そう…君は事故にあったんだ」
そう言い先生はゆっくりと起きた事を話してくれた。
あたしがいた窓に、野球部のボールが飛んできてガラスを割り、そのガラス片が顔中に刺さったそうだ…そしてそのガラス辺があたしの目を貫いた。
「…もう、あたしの目は見えないんですか」
「そう…なるね…」
その言葉を聞いて母が泣き出した。
「顔の傷はほとんど残っていない…けど、君の目はどうしようもなかった」
病室にはあたしにすがりつく母の泣き声だけが響いていた…。
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