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*:;偽りの国のアリス;:*
日時: 2010/03/21 13:58
名前: みなんかたん (ID: xMvaNGDO)


さぁどこへ行こうか

アリスと一緒にさぁ行こう

『赤色に燃える国』『青色に静かな国』
『黄色に煌めく国』『緑色に広がる国』
『切り札の国』『王様の国』『女王様の国』

次のアリスは アナタだよ?

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Re: *:;偽りの国のアリス;:* ( No.1 )
日時: 2010/03/22 12:14
名前: みなんかたん (ID: 2evdFSQa)

第零話 『アリス』


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美しい国がありました

それはそれは この世のものとは思えないほど

全て光り輝いていました

建物も、食べ物も、服も、笑顔もありました


しかし


その国は ある時大きな火事が起きました

その火はたちまち 国も人も巻き込んで

真っ赤な国に作り上げました_________














暗い、狭い、怖い、痛い、寒い・・・。


少女の心の訴えは、囚人部屋に小さく響くだけ。
小さな体には無数の痛々しい傷。布のようなものを体
に巻きつけているだけなので、寒さしのぎにはならな
い。金糸のような髪と雪のような白い肌に血と涙の汚
れが目立っていた。

虚ろな目はどこを見ているのかはわからない。その瞳
から絶えずあふれ出る涙に光は無かった。




(私はアリスじゃないよぉぉぉ!!!!!!)

(俺は見たんだ、お前が穴に落ちるのを)

(嘘つきアリスは処刑、たんと罰を与えなければ)



大柄な男達は、少女の腕を引きちぎるような勢いでつ
れてきた所がここだった。少女が助けを求めても返っ
てくるのは笑い声。
やがて声はかすれ、何を言っているのかわからない。
それでも声を絞り出そうとする。男達はそれを面白が
って殴る、蹴る、叩く、斬る・・・




「・・・・ハートノトランプ」




少女は小さくつぶやくと、瞳を閉じた。
夢の中へ、落ちていく。


願わくば、もう一度。








幸せを 手にすることが出来たら。











「その怒りが、国を赤に染め上げたか。
 目覚めよ新たなるアリス、この手で幸せをつかみ取
 りたいのならば、ここに誓え。世に散らばったトラ
 ンプに、己の名を刻むと」

 







また、新たにアリスが目覚めた。





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プロローグ的なもの














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