ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- Magic
- 日時: 2010/04/17 14:23
- 名前: 紅沙祁 (ID: e65Hbqlh)
クリックありがとうございます。
紅沙祁(くさぎ)と申します。
ファンタジー小説を書かせていただきます。
多少グロ表現が入ります。
初心者ですが、温かい目で見守ってください。
コメント、アドバイス、質問など、たくさん待っております。
それでは、(楽しめたら)お楽しみください。
—目次—
第一部 プロローグ >>2
第一章 旅立ちの日 >>6
第一話 幼き頃の記憶 >>8
第二話 ハイズの紋章 >>9
第三話 到着 >>13
第四話 司令官の言葉 >>15(修正しました)
—登場人物—
・シャエル=ルード ♂ (16)
主人公。両親は幼い頃に死んだ。
・メビイ=カダ ♀ (45)
シャエルの養母。料理が得意。
・ウェザー=ハイトン ♂(51)※シャエルが小さい頃
ハルサ城の軍の司令官。50を越えていながら、その剣さばきは見事なもの。
—コメントをくださった方達—
めだか 様
暗刻の導き手 様
こたつとみかん 様
コメントありがとうございました!
- 第一話 幼き頃の記憶 ( No.8 )
- 日時: 2010/04/02 20:23
- 名前: 紅沙祁 (ID: e65Hbqlh)
>暗刻の導き手様
読んでいただいてありがとうございます!
すごいなんて……いえ、まだ私なんか全然……。
ありがとうございます!すごく嬉しいです!
ぜひぜひまた来てください!頑張ります!
———————————————————————
「ただいま」
声とともに、玄関のドアが開かれる。
ドアを開いたのは、ある男だった。
「お父さん!」
リビングの机の上でノートに落書きをしていた少年が
男が来た途端、椅子から飛び降り、男に抱きついた。
この少年こそが幼い頃のシャエルだった。
そし て、この男がシャエルの父だ。
玄関の横にあるキッチンのかまどでは火が燃えており、その上の鍋の中のシチューがコトコトと音をたてている。
シチューはシャエルの母によって木べらでかき混ぜられた。
「シャエル、火を止めて」
母が微笑みながら優しく言う。
シャエルがパチンと指を鳴らすと、火は消え、かまどには真っ黒の木々だけが残った。
シャエルは、火を操れるカインなのだ。
「ねー、お父さん!僕があの火をつけたんだよ!」
シャエルはかまどを指差しながら父に言うが、シャエルがつけたのは一本のマッチほどの火だ。
それからはシャエルの母に風を送り込んでもらったのだ。
「そうかそうか!それはすごいな!」
父もその事は分かっているのだろうが、シャエルを笑いながら褒めた。
この家のそんな暖かな一時は、突然、外からの悲鳴によって壊された。
「!?」
父はドアを開くと、外を見回した。
そこは地獄だった。
色んなところから火が燃え上がり、人々は火から逃げ回っている。
逃げ遅れたのか、灰に化している人間や、崩れた家の下敷きにされ、血まみれでうなっている人間もいる。
「伏せろ!!」
父の命令に近い言葉でシャエルの母はかがむと、両手をさしのばしシャエルを呼んだ。
シャエルが走って自分の両手におさまると、母は
そのまま前かがみに伏せた。
真っ暗で周りが見えない中、何か重みを感じた。
しばらくして、シャエルの周りが少し照らされたかと思うと、すぐ横に火がついていた。
「うわあ!!」
シャエルは母の体を持ち上げ、外に出た。
家は、もう無い。瓦礫の山だけが残っている。
シャエルはおそるおそる母を見た。
母は、もう火に全身が侵食されていた。
母の真っ黒になった肩を触ると、手には灰がついた。
「あ……あ……」
シャエルは震えながら父の方へ言った。
しかし父もただの灰の塊だった。
「ねえ、目を開けてよ……」
もちろん目を開けるはずは無い。
ただの灰なのだから。
しかし、シャエルは父をゆすりながら呪文のようにその言葉を繰り返した。
その言葉を繰り返せば、生き返るとでも言うように。
誰か自分にとって大切な人が亡くなるのは、胸がえぐられているような感覚だ。
シャエルは怖さと『もっとそばにいてほしい』という願望でいっぱいだった。
「お父さん……お母さん……」
目から涙が止めどなくあふれてくる。
その時、横でガシャンと音が聞こえた。
- 第二話 ハイズの紋章 ( No.9 )
- 日時: 2010/04/04 23:17
- 名前: 紅沙祁 (ID: e65Hbqlh)
横を見ると、重そうな鉄のブーツがを履いた足が見えた。見るからに男だ。
「誰……?」
誰かがいた、という事で少しだけ安心したシャエルは
男の顔を見ようと見上げた。
しかし、シャエルの視線は左胸で留まり、目は絶望と恐怖の色に染まっていった。
左胸には、ある紋章がついている。
Hという文字の後ろにこうもりの羽。
まぎれもなく、ハイズの紋章だ。
シャエルはしりもちをついたまま、後ずさりした。
「来ないで……来ないで……」
男はにやりと笑い、じりじりとシャエルに近寄っていく。
突然、男の肩に何者かの手が置かれた。
「ラツ、いくぞ……時間を守れ、5時半までだったはずだ」
ラツと呼ばれた男の後ろには黒髪の男がいた。
「こいつ殺してからでもいいだろお?
もしこいつを殺さなかったせいで、俺達の情報が広まったらどうなるか分かんねえぞ」
ラツはシャエルを指指しながら言った。
しかし、黒髪の男は真面目な表情を崩さず鼻で笑う。
「バカなりに考えたようだな」
「何だとぉ!?」
「もし俺達の情報が広まって、狙われたとしてもだ。
その時は狙ったやつらを殺せばいい。何百人でも何千人でも。
他に俺達が尾行されてアジトがばれて攻め込まれてきても、入る事はできないからな」
シャエルは呆然としながら、二人のやりとりを見ていた。
「ちっ……俺が昇級すれば、お前から離れられんのに……」
ラツはそう言うと、シャエルの方を見た。
「命拾いしたな、小僧」
その言葉を残し、二人は消えた。
シャエルはそれからも両親をさすり続け、泣き続けた。
ハルサ城から、軍が来るまで——。
- Re: Magic ( No.10 )
- 日時: 2010/04/01 15:06
- 名前: 暗刻の導き手 ◆MCj.xXQAUE (ID: yL5wamFf)
シャエルが可愛そう!!
ハイズ酷い!!
シャエル、頑張れ!
紅沙祁さん、頑張ってください!
- Re: Magic ( No.11 )
- 日時: 2010/04/01 16:15
- 名前: こたつとみかん (ID: fBQ5.G6l)
- 参照: 牛乳プリンはプレーンで!
はじめまして。
「魔法モノ」と言うことで来て見ました。
人物の行動の描写がとても上手で、シャエルくんの動きが背景と共に3Dで頭の中で動いてます。
両親を殺された主人公は、これからどうなっていくのでしょうか・・・・・・! とても気になります。
お気に入りに入れときました。これからも頑張ってください。
こたつとみかんでした。
- Re: Magic ( No.12 )
- 日時: 2010/04/02 20:24
- 名前: 紅沙祁 (ID: e65Hbqlh)
>暗刻の導き手様
二度も見に来ていただいてありがとうございます!
ハイズ酷いですよね……。
これからもぜひシャエルは応援していただきたいです!
コメントを励みに頑張りたいと思います!
ありがとうございました!
それと、私はタメ口でもいいですよ♪
>こたつとみかん様
初めまして。
お気に入りに入れていただいてありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです!
では,次は読んでいる方がその場にいるような錯覚を起こす描写を目指します^^(できるのかな……?)
これからも頑張ります!
コメントありがとうございました!
あ、私はタメ口でも全然いいです!
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