ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

残酷な運命
日時: 2010/04/06 15:07
名前: 鮫 ◆3DRaHOm6Kc (ID: iJPfGsTj)

昔、二人の少年が出会った

一人は冷たく暗い目をし刺青を入れている少年

一人は片目を失いながらも暖かい笑顔が絶えない少年

この正反対の少年たちが運命的な出会いをした


この二人にはたった一つ共通点があった


『家族』


家族という存在を理解できない

捨てられ施設での生活になった

たくさんの存在とともに暮らす

たくさんの存在が笑い泣き怒り


そんな事の繰り返し

でもそんな日常の日々が一つの存在と出会った事で変わる


—・・・・・お前誰だ

—ボクー?名前無いよー?

—名前・・・・・ねぇのか

—君の名前はー?

—・・・・・愁夜〈しゅうや〉

—じゃぁー、しーくんだね

—・・・・え!?

—呼びやすいからだよー?

—・・・・・じゃぁ、お前は恋兎〈れんと〉

—名前付けてくれたんだねー、ありがと

—・・・・・・・・・うるせー

—ボク達これから友達だよー

—チッ・・・・・勝手にしろ

この会話が二人の残酷な運命の始まりとはまだ知らなかった・・・・・誰一人として

————————————————————————

はい、長々しくてごめんなさい(汗
文章下手でさらにごめんなさい・・・・
ということですが、暇な方!『しょうがねぇな、みてやるよ』というかたでもいいです!
未熟者の物語、ぜひ読んでください!

Page:1



Re: 残酷な運命 ( No.1 )
日時: 2010/04/06 15:51
名前: 鮫 ◆3DRaHOm6Kc (ID: iJPfGsTj)

第一章  『始まり』



ここは特別って言っていいほどの場所にある、知る人ぞ知る『捨て子センター』である
このセンターは、名前のとおり親に捨てられた子供たちが一人で生きていけるまで育てる場所

そんな迷子センターに、一人の少年がやってきた
「こんにちは」
先生であろう、幼稚園のようなエプロンを身に着けた女の人が出てきた
「すいません、この子供要らないんです」
まだ3〜4歳ぐらいの子供をつれた女の人が不機嫌そうな顔で子供を差し出した
「はい、ではお預かり金を—」
「これでいいんでしょう?じゃぁ」
そういうと母親だった女の人は子供を置いてさっさと行ってしまった


「君、名前は?」
笑顔で少年の名前を聞く先生に対して、少年は冷たくどこまでも暗い瞳で答えた
「・・・・・愁夜だ」
幼い子供とは思えない口調で自分の名前を言った
「そう、愁夜君ね」
手を繋ぎ中に入ろうとしたとき、少年はいきなり立ち止まった
「・・・・・名前聞いてない」
「あ、ごめんね・・・私は泉水〈いずみ〉と言います」
先生の名前を聞いた愁夜は先生の手を繋いだまま中へと入るように歩き出した


(退屈そうな場所だな・・・・・ここは)
そんな事を心で思いながら愁夜は『捨て子センター』の一員となった

Re: 残酷な運命 ( No.2 )
日時: 2010/04/17 01:13
名前: 鮫 ◆3DRaHOm6Kc (ID: iJPfGsTj)

第二章  『出会い』



ここ『捨て子センター』に入り、数ヶ月経ち日常になりつつある生活
生活には慣れたものの、空気にまったく馴染めない一人の少年、愁夜は毎日が退屈だった
「し・・・・愁夜君・・・」
子供同士でありながら恐怖を覚えさせるような空気をまとった愁夜を遊ばないかと誘う
「・・・・・・・いや、遊ばない」
いつも冷たい声で答える、他の子と遊ばない
いつも隅のほうに一人で空を眺めている


そんな当たり前のような日常がたった一人の少年によって崩れる
「ねぇー、遊ばないのー?」
他の子供とは違う、恐怖の欠片もない口調で話しかけてきた少年に愁夜は目を向ける
「・・・・遊ばねぇ、ってか誰?」
少し苛立ちながらもその少年の名前を聞く
「ボクー?名前無いよー?」
数ヶ月生活してるが、顔は見たこと無い
愁夜は珍しくその名前の無い少年に『興味』を持ち始めた
「君の名前、なんて言うのー?」
眠そうな目をして悩み事が無いような笑顔をしているにもかかわらず、少年は眼帯らしいものを付けていた
「・・・・・・愁夜だ」
愁夜は何のためらいも無く自分の名前を口にした
「じゃぁー、しーくんだね」
「・・・・・え!?」
笑顔で顔も知らない子供にあだ名を付けられた、その驚きはさすがに隠せなかった
「呼びやすいからねー」
名前のない少年を知ることは色々困ることがある、そう考えた愁夜は少年に名前をつけた

「じゃぁ、これからお前は・・・・・恋兎だ」

おそらく誰にでも愛されるであろう、『恋』をして幸せになってほしい願いと、『兎』のように弱々しい見た目から出てきた名前だ
「名前付けてくれたんだー、ありがと」
嬉しそうに笑顔でお礼を言う恋兎に愁夜はあることを思った
(危なっかしい・・・・)




笑顔の恋兎に冷徹な愁夜・・・・・
二人の出会いはある運命を背負うことになる

Re: 残酷な運命 ( No.3 )
日時: 2010/04/25 20:39
名前: 鮫 ◆3DRaHOm6Kc (ID: iJPfGsTj)

第三章  『変化』



『捨て子センター』に入って数年がたった
愁夜と恋兎は会ったとき以上に仲がよくなり、何も知らない人から見れば兄弟に見えるほどだった


今では二人とも中学二年生になり、この『捨て子センター』から同じ学校に通い、同じ場所に通うのが当たり前だった


そして今は学校から帰ってきて『捨て子センター』に戻ってきていた
「ねぇ〜、しーくん」
「・・・・・・・・・」
愁夜は読書に夢中で気がつかないのか、恋兎の呼びかけに反応しない
「ねぇ〜、しーくんってば」
反応しない愁夜に恋兎はのんびりした声と一緒に愁夜の体を軽くゆすった
「!・・・・・・あぁ、恋兎か」
「も〜、さっきから呼んでたんだよ〜?」
驚いた愁夜に恋兎は顔を膨らませて怒ったような口調で文句を言った
「くっくっく」
「笑い事じゃないよぉ!」
「いや、お前の顔が面白くてな・・・・・くっくっ」
恋兎の怒った顔を見て、愁夜は笑いを堪えられずに口に手を当てて笑った
「あれぇ?しーくん手ぇどうしたの〜」
愁夜が笑ったときに手首からひじに包帯が乱暴に巻いてあるのを恋兎が不思議そうにたずねた
「・・・・・いや、ちょっと切っただけだ」
恋兎の質問に突然声を低くして答えた
そして愁夜は恋兎をおいて『センター』にある自分の部屋に入っていった
「しーくん?」
いつも同じように行動している恋兎にとって今回の愁夜の行動は明らかにおかしく感じた
(しーくん・・・・・・何か隠してる・・・・・)
心に不安を覚え始めた恋兎は、愁夜の姿が見えなくなった後顔から誰にもわからないように笑みを消した





次の日の学校の帰り道、いつも通りに愁夜と恋兎は一緒に帰っていた
「あ・・・・・・」
「どうしたの?しーくん」
突然立ち止まって声を出す愁夜に恋兎は心配そうに声をかけた
「いや・・・・・・ちょっと用事あるから、先帰ってろ」
「用事〜?じゃぁ、先に帰ってるから、早く帰ってきてねぇ〜?」
「あぁ、なるべく早く帰る・・・・・・」
愁夜は恋兎の目を見ながら優しく声をかけてどこかへ言ってしまった




恋兎は愁夜に言われたとおり、一人で先に『センター』に帰った
時間はどんどん過ぎていくが愁夜は帰らない
(しーくん・・・・・早く帰って来るって言ったのに)
恋兎は0時を過ぎても愁夜が帰ってこない不安に体を小さくしていた

—ガチャッ・・・・・

「!」
目に涙を浮かべていた恋兎はドアの開く音に反応した
(しーくん・・・・・だよね?)
心の中で愁夜で会って欲しいと願った

—トン・・・トン・・・・

恋兎の部屋に向かって足音が近づいてくる
そして、恋兎のドアが開いた
「・・・・と・・・・・れ・・・と・・・恋兎・・・・」
月明かりで見えたのは、全身を赤に染め苦しそうに恋兎の名前を呼ぶ愁夜だった
「しーくん?」
「!・・・・・まだ・・・起きてたのか・・・・・」
のんびりとした声を聞き、愁夜は域を切らしながら恋兎のことをじっと見る
「しーくん・・・・・帰ってくるの遅いよ」
恋兎は涙を流しながらも愁夜に笑顔を向ける
それに驚いた愁夜も笑顔で答える
「わりぃ・・・・・・・」
愁夜は恋兎の部屋を出て、隣の自分の部屋に戻った



愁夜は自分の部屋で赤く染まった服を着替えた
(あぁ・・・・・・恋兎に人殺した後見られちまった)
(これからどうするか・・・・・・)



愁夜の隠し事・・・・人殺しをしていることは
これからの二人・・・・・愁夜と恋兎の運命を動かすことになる

Re: 残酷な運命 ( No.4 )
日時: 2010/06/10 23:03
名前: 鮫 ◆3DRaHOm6Kc (ID: iJPfGsTj)

第四章  『仕事』



—・・・・く・・・
(誰だ?)
—しー・・・・・・ん
(俺の事を呼んでるのか?)
「しーくん!」
「!?」
朝の早い時間に愁夜を起こすのは優しい雰囲気を出す恋兎の力の無い声だった
「恋・・・兎・・?」
起こされた上に目の前にある恋兎の顔に愁夜は目を丸くする
「しーくん、着替えないの〜?」
恋兎の言葉の意味がわからず愁夜は自分の服を見る
「あ・・・・・」
愁夜が夜に着替えた服が、どうやら血のついたままの服に着替えたらしい
「?どうしたの〜、しーくん」
「恋兎は・・・・・・怖くないのか?」
愁夜は自分の姿を見て恐怖を覚えないような顔をしている恋兎に悲しみの色を浮かべた瞳で言った
「何でしーくんを怖がるの〜?」
「何でって・・・・・」
「しーくんは、僕の知ってるしーくんなんだよ?」
笑顔で愁夜の質問に答える恋兎は愁夜にとって心の支えだった
「お前は・・・昔から変な奴だよな」
笑いながらしゃべる愁夜に恋兎は優しい声で
「そんな事、しーくんだってそうだよ〜?」
恋兎は愁夜の笑った顔を見て少しふくれながらも心のどこかでは『良かった』という思いがあった




「それよりしーくん」
「何だ?」
愁夜は恋兎の呼ぶ声に首をかしげて返事をする
「服、着替えないの〜?」
そう、恋兎が愁夜の部屋に来た理由は・・・・・・・・愁夜の服の心配だった
「そう・・・だな、もうすぐ他の奴らが起きる」
そう言うと、愁夜は気をつけながら汚れていない服に着替える



「しーくん、おでかけー?」
今日は休日だと言うのに、愁夜は外に出ようとしてた
「あぁ・・・・・ちょっと仕事だ」
「仕事?僕もついて行っていいー?」
顔をあわせないように外に出ようとした愁夜にとって恋兎の発言は驚いた
「ついて・・・・・くるのか?」
さすがに『殺し』の仕事をしてる愁夜は恋兎を止めようと顔を合わせる
「いいでしょー?」
眠そうな顔に優しすぎる笑顔に愁夜は迷う

——こいつを・・・・恋兎をこっちの世界に入れちゃだめだ

そして、愁夜は昔のような冷たい顔で
「ダメだ・・・・・恋兎には早い」
そう言葉と恋兎を残して愁夜は仕事に行く



「来たぜ・・・・・・」
愁夜が来たのは誰にもわからないような地下の場所
「あぁ・・・・来てくれたんだ、忙しいのに」
暗闇からする声は聞けば優しいトーンだが、わかる奴にとっては危険なトーンだった
「いつも悪いね、愁夜・・・」
「いえ・・・・大丈夫です、鬼也さん」
鬼也と呼ばれた男は愁夜のやっている『仕事』のマスターである

———じゃぁ、行こうか?

そういうと愁夜は鬼也について行き、『殺し』の仕事が始まる




愁夜は気づいていなかった・・・・・・・・
恋兎は愁夜にばれないようについて行ってた事に・・・・・


Page:1



この掲示板は過去ログ化されています。