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白い桜
日時: 2010/04/10 16:55
名前: 愛鶴 罪 (ID: L9PtbysF)

画面の向こうでこにゃにゃちわw
罪です。
フルネームでは愛鶴 罪です。


※内容意味不明です。
頑張って解読してください。





—白い桜—





「わぁ〜!!すごい!桜がいっぱいだよー!!」
                            —聖〔ヒジリ〕ハク(♀)24才

「だろ?いまが見ごろだってニュースでやってたから…。去年は連れてきてやれなかったからな。」
                            
                            —仁王〔ニオウ〕煉〔レン〕(♂)26才



微笑ましいこのカップルはいま桜を見に来ていた。
所詮、お花見というやつである。


この 聖ハク と 仁王煉 の二人は高校からの付き合いだが、
実際付き合い始めたのは、一昨年の春。
見事なまでの純情ストーリーをたどり、はれて恋人となったのである。
付き合い始めた当初は、小学生かのような初々しさがあった。






「そ、そんなこと気にしてないよっ!!  でも…」
「ん?どした?」
「—ありがとう///」
「////おう。」
「「……///////」」

………訂正をしよう。

この《バカップル》は、小学生かのような初々しさが《いまでもある。》


「ねぇ、知ってる?桜の木の下にはきれいな女の人が埋まっているんだって。」
「ああ。それ結構有名だよな。」
「しかもその人の血を吸って花の色をつけてるんだから、ちょっと怖いなぁ」
「(もしこいつが埋まってたら
                                                      …………見てみてえ)」



「 煉?どうしたの?」
「っああ。わりぃ。なんだっけ?(なに考えてんだよ…俺。)」
「もうっ。ちゃんと聞いててよねっ!!」
「悪かったって!!」
「むぅ〜〜〜〜。じゃあ、パフェ奢ってw」
「はぁっ!!?なんd「煉が聞いてないのが悪いんでしょ〜。」
「…………わかったよ。」
「やったぁああ!!!!」
「……元気だな。おまえ…」
「だってパフェだよ!?女の子のエネルギー源だよっ!!?」
「ああ〜はいはい。いいですねぇ。女の子は………せいぜい太んなよ。」
「っぁう!!っ〜〜〜〜〜〜気をつけまぁす」
「ん。さっさと桜見たら行くぞ。」
「はぁいw」



—にしても、まじでなに考えてんだろ。
 やっと『死なせてはいけない』と感じた人間を埋めたいだなんて。
 あんなこと知ったら、軽蔑すんだろうなぁ。

 だめだ。こんなこと思っちゃ…せっかく抑えてたのに。



—過去に俺は人を殺したことがある。それも何人も、何人も…。
 
 最初は当時付き合っていた彼女を撲殺した。
 次は仲のよかった幼馴染を圧殺した。
 次は隣の席の男子を殴殺した。
 
 先生に怪しまれたので
 全員、斬殺した。

 家族に怪しまれたので
 弟を、姉を、母を、父を、虐殺した、撃殺した、絞殺した、惨殺した。


 そのときに楽しい。面白い。愛おしい。 そう感じた。
 
 生命を止めるのが楽しい。
 苦しむ姿が面白い。
 人間共が愛おしい。

 全員殺した。
 だれ一人例外なく殺した。
 
 これが自身の愛し方だと、愛でかただと感じた。
 胸いっぱいに広がる愛情と憎悪。

 矛盾してそうでそうではない感情。
 鏡に映したような同じようで真逆なアイシカタ。
 


———アア/
———トテモトテモ/
———イトオシイ/








—そんなときに出会ったのが彼女、聖ハクだった。

 俺の歪んだ感情を洗い流すようにして…
 マリアのように…
 「煉くん。」
          笑うから。
 
—ああ。こいつに関わってはいけない。
                           関わってはいけないのに。



 すぅ。っとココロに馴染んできて。
 前からそこに在ったかのように……。


—こいつは死なせてはいけない奴だ。


 誰かが。
 俺の中の誰かが。
 そう言うから。


—我慢シテイタノニ。
—殺シテハイケナイノニ。














「…ん!!れん!!っ煉!!」
「っ!?」
「もう煉ってばどうしたの?なんか今日ボーっとしすぎじゃない?」
「………。」
「煉?もしかして花見いやだった?無理してたとかっ」
「…。」
「えっと。具合悪いの?大丈夫?              ねドスッ       れ、ん?」





「え?」
「わりぃ。ハク。」
「…れ……ん。ど、して?」
「ックク。わりぃ。
                                                —桜がみたくなっちまった。」

「、さ、くら?」
「おぅ。」
「、、そっかぁ。…そ、うなん、だぁ。」
「……。」
「あんね?…わ、たし、、、煉のこと。    好、きだった…よ。」
「(…『だった』ねぇ)……ああ。」
「……」
「ックク  俺の殺愛〔最愛〕のひと。」































季節は春。
一本の白い桜の木のまえに一人の男が立っていた。





散った桜を見上げながら、手を出し桜の花びらを受け止める。

男は受け止めた花びらを見ながら今は亡き白の彼女を思い出す。
『好、きだった…よ。』

「好きだったかぁ。結構ショックだったんだよなぁ。」


『ねぇ、知ってる?桜の木の下にはきれいな女の人が埋まっているんだって。』
『しかもその人の血を吸って花の色をつけてるんだから、ちょっと怖いなぁ』

大丈夫。
彼女の血はすべて抜ききった。

「…。おまえには`白`が似合ってるよ        




                                                 —なぁ。ハク」

















—白い彼女は




               白い桜を咲かせた—


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Re: 白い桜 ( No.1 )
日時: 2010/07/01 20:18
名前: 闇子 (ID: kfsDt.o/)

すごく面白かったです!
また物語を書いてください★


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