ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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p幸せの欠片q
日時: 2010/08/21 18:51
名前: 梨凛 ◆t5rSTnKmCc (ID: GA2wUosQ)
参照: http://www.youtube.com/watch?v-KMc0PqFZzaU

初めましてとこんにちわ〜!!
飽き性の梨凛でっす☆
これはきっと終わる...と言うか終わらせるっ!
と言う感じで絶対に続ける宣言です!
頑張って書きますので!よろしくっ!


注意

・荒らし禁止

・ありえないことありまくり

・前作と似てるかも..(何とは言わない)

・返信など結構遅いっ!



登場人物

未待 幸来みまちこうき
・恵まれた環境に生まれ皆に羨ましがれている

横谷 おうやゆう
・親の離婚と再婚で幸せな幸来を羨ましいと思っている



プロローグ

楽しむことは

     怠けることで、

喜ぶことは
    
     だらけることで、

笑うことは

     不真面目なこと。


素晴らしいものは

    地獄をうんで、

素晴らしいものは

    地獄からしかうまれない。





☆キャラ絵のコーナー☆

佑助君のキャラ絵 >>36

怯鬼ちゃんのキャラ絵  >>37

梨子ちゃんのキャラ絵 >>46



★イメージソングのコーナー★

イメソンⅠ >>38

イメソンⅡ >>39

イメソンⅢ >>40

イメソンⅣ >>41

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Re: p幸せの欠片q ( No.12 )
日時: 2010/05/22 14:33
名前: 梨凛 ◆t5rSTnKmCc (ID: 27fKn1TU)
参照: http://www.youtube.com/watch?v-KMc0PqFZzaU

Ⅵ.佑助

私は名簿の自分の名前を書き直した。


「....あれ...?」

裕..の名前がない....?

何で...?


「..えっと..」

裕の部屋を探す。

一番はじまできたけど裕の名前の書いてあるプレートはひとつも見つからなかった。

「....何で...?」

きっと名前を書き忘れてるんだ....

そうだ...

じゃなかったら...何だ?


ガチャ、と目の前のドアが開く。

「裕....!?何で...」

5秒くらいの沈黙後、裕が馬鹿にしたように笑う。

「ああ..お前は知らないよな..悪いけど俺はもう横谷裕じゃなくて横谷佑助なんだよ」

おうや...ゆうすけ...?

「何で...?施設に入って何が裕の心を動かしたの!?」

「はあ...お前の前で偽んのはきついぜ..」

偽る...?

「...俺はさ...もう誰にも見下されたくないんだよな...だから人と仲良くしない...絶対に...っ..俺は誰かに気を許すのが怖いんだ....っ....まあそんな感じで佑助っつー誰とも仲良くしないキャラを作ったんだ..」

裕....


私は...自分が一番不幸だと思ってた。

私は不幸だ。可哀想だ。

でも...裕のほうが何倍も不幸だ。可哀想だ..


「裕..俺は..けじめをつける」

「幸来...?俺..って...」

「裕。俺の名はもう未待幸来じゃあないんだ」

「え..どういう..」

たまたまポッケに入ってた紙に新しい名前を書き、見せる。

裕は驚いてこちらを見ている。

「そういうことだから。...そうだお前の秘密は守っといてやるから」

「こうき...変わっちゃったな...」

俺の通り過ぎた廊下に裕の言葉だけが残る


部屋に入ると5人が俺の部屋を荒らしている。


入って早々虐めか...

「あんたがみまちこうき..ねえ..」

「これ、見ちゃった」

「名前を変えてどうするつもり?」

「5歳児のくせに片目視力を失くし、名前を変えるまでして地獄を求めるとはねえ...」

「そんなに不幸になりたいなら不幸にしてやるよ」

..ぱっとみ中学生位。

「へえ..俺を不幸に..なあ..?解んのか?手前等みたいに幸せに生きてきた奴らに本当の不幸が....」

俺は、今決めた。

俺は不幸を、地獄を楽しもう。

俺は幸せな奴らを憎もう。

俺は幸せな奴らを見下そう。

俺は地獄を受け入れる。


俺は裕の言ったとおり、いつの間にか変わってしまっていた。

Re: p幸せの欠片q ( No.13 )
日時: 2010/05/24 20:26
名前: 梨凛 ◆t5rSTnKmCc (ID: 27fKn1TU)
参照: http://www.youtube.com/watch?v-KMc0PqFZzaU

Ⅶ.書庫

「...アンタ..馬鹿にしてんの!?」

「...ああ。そうだよ..俺はお前達を馬鹿にして、見下してる」

「そんなに...死にたいの!?」

死にたいといわれれば死にたいな...

「..俺は死にたい」

「ねえ..コイツやばいよ..五歳のくせに大人びた喋り方に女でしかも小さいくせに俺、何て言ってるし..」

「しかも..死にたい..って...」

「あたし噂で聞いたよ..こいつ、事故で母親亡くして事件で父親亡くしたって..」

「それでおかしくなったって!?わけわかんない!そんなに死にたいなら殺してやるよ!今っ!」

....ぬくぬくと幸せの中で生きてきた奴らはこう。

不幸を何一つ解かっちゃいない。

地獄を何一つ解かっちゃいない。

幸せを、幸福を何一つ解かっちゃいない。


こんなクズ達には興味はない...

「そんなに殺してぇなら殺せばいいじゃねぇかよ。今。ここで...」

不適に笑ってみせる。

「や..やばいよ..」

「こいつ絶対精神異常者だろ..」

「早く行こうっ」

「....怖がり」

.....精神異常者...ね..

私は地下の書庫の本をずっと読んでいたからそれくらいの言葉は理解できる。

...確かにそうかもしれない。

お父さんと、お母さんを亡くしたショックは...

私を異常者の道へと突き落とした。

私を不幸へと、地獄へと突き落とした。



私はその日から知識が欲しいと思い、書庫にこもっている。

大人たちが煩いから食事はとる。

睡眠は、とらない。

書庫は、いい。

静かだし、誰も来ない。

集中できる。

書庫の中の職員部屋へ行くとここの人の資料。

私のも、会った。

裕..のもある。

少し、読んでみることにした。

『横谷 裕(よこたに ゆう)。産まれてすぐ、両親が離婚。母親に引き取られる。2歳。再婚。新しい父親は異常なほどに短気で、傷害事件を起こす。母親は警察に逃げ込み、両親は離婚。3歳2ヶ月。再婚。新しい父親は遊び人で母親の働いた金もすぐに消えた。父親が殺人を犯し、離婚。4歳1ヶ月。母親は子供を叔父にあずけ、働きに出る。叔父は4歳の子供にもかかわらず暴力を振るった。叔父の虐めが2ヶ月続いたところで母親にばれ、叔父は警察に捕まる。4歳4ヶ月。母親が働いた金と一緒に子供を箱にいれ、施設の前に捨てて逃亡。母親はそれから一週間後、警察に自首しに行ったところを一番目の父親に殺された。』

ここで終わり...

裕も...来たばかりだ..だから決心が薄い。

でも、そんなことどうでもいい。

裕は....

私より不幸だった。

私より深い地獄へ堕ちていた。

裕は、叔父の虐めにあったときに、すでに心を捨てていた。

...心を失っていた。


「........」

裕の資料を棚へ戻す。

隣に入っている『未待 幸来』、

と名前が刻まれた資料。

「........」

私は見てみることにした。

大人達からは、私の不幸をどう捕らえられているのか。

それが、知りたかった。

Re: p幸せの欠片q ( No.14 )
日時: 2010/05/26 18:35
名前: 梨凛 ◆t5rSTnKmCc (ID: 27fKn1TU)
参照: http://www.youtube.com/watch?v-KMc0PqFZzaU

〜お知らせ〜

えーっと昨日からなんですけど..

私の学校の中間テスト2週間前になってしまって..

更新が出来ないと思います...

それでも休日はもしかしたらできるかもしれませんので!

えっと..昨日が2週間前だから6月7日あたりぐらいから再開します...

もし読んで下さっている方がいたら本当にスミマセン;

Re: p幸せの欠片q ( No.15 )
日時: 2010/05/31 17:53
名前: 梨凛 ◆t5rSTnKmCc (ID: 27fKn1TU)
参照: http://www.youtube.com/watch?v-KMc0PqFZzaU

Ⅷ.真実

『未待 幸来(みまちこうき)。産まれてから恵まれている子として羨ましがられた。5歳。隣町のデパートへ母親と行く。ある犯行グループにより乗った電車が横転。母親は死亡。父親は仕事先で突然錯乱した男が起こした事件に巻き込まれ死亡。』

..........

あれは...あの横転事故は...

事件だったんだ.....っ!

何で....?

詳しいことが知りたい....


「...あ....」

私は自分の資料の隣にある空欄の資料が気になった。

もしかしたらこの資料が...

「あの事件の...資料だ..」

あの事件の真相が知りたい

『1989年5月28日高坂行き電車。犯行グループ・妻木湯馬(19)、未坂隆也(19)、中村正也(19)が運転手を殺害し電車が横転。犯行グループの3人の私物から薬物が出てきたことから麻薬をやっていたと思われる。犯行グループの3人は運転手を殺害した後、すぐに逃げ、現在も逃亡中。この事件で電車に乗っていた89人のうち死亡24名重軽傷65名をだした。捜査は終了した』

麻薬..中毒者?

そんな奴らのせいで私の人生がめちゃくちゃになったの?

逃亡中?

24人もの人を殺しておいて?

.....捜査は、終了?

罪を償ってもいないのに?

罰をうけてもいないのに?

私は人生をめちゃくちゃにされたのに...

何で主犯が生きてて、私の母親が死んでるんだよ!


警察は...何をやってるんだよっっ!!!


おかしい...この世界は..

狂ってるよっ!!!


真実をしっても、嬉しくなかった。

....知らないほうが、よかったのか?

分からない....

ただ....悔しい.....




私に身についた知識が私の予想を超えるくらいになったとき。

私は書庫を出た。

私の知らない人ばかり。

なんたって私がこの施設に入ってからもう

10年も月日が流れたのだから。

「...あ、幸来」

あの時のように見つけた。

裕、を。

Re: p幸せの欠片q ( No.16 )
日時: 2010/06/01 19:00
名前: 梨凛 ◆t5rSTnKmCc (ID: 27fKn1TU)
参照: http://www.youtube.com/watch?v-KMc0PqFZzaU

Ⅸ.恵まれてたら

「裕..」

「こーき、やっと出てきたんだ」

裕は..前と変わってる..

佑助でも裕でもない...

「裕..お前は、誰だ?」

「..だよな..ま、いいじゃん。..で?幸せになれた?」

「..見てわかんねぇ?まだ..まだ足りないんだよ..こんな恵まれてたら俺は駄目になるんだよ!」

「ふうん...恵まれてたら、ねえ...お前はまだ、自分が恵まれてると思ってるわけ?」

「...ああ、思ってるよ」

俺は..今、恵まれてるよな..?

こんな施設にいて、

洋服を着れて、

五体満足で...

じゃあ...

だったら俺のしてきたことは無駄だったのか?

何も変わってない..

10年前から、何も....

「お前、それいつか後悔するぜ」

....何..?

お前に何が分かるんだよ?

お前に何が解かるんだよ?

お前に何が言えるんだよ?

てめえみたいなやつに.....っ!!

てめえみたいな....っ!!

「てめぇみたいな幸せな奴に何がわかるんだよっ!!!!」

ここはリビングルームに一番近い廊下。

俺の声に驚いてたくさんの人が来る。

その中にみえる大人。

どいつもこいつもむかつく表情してやがる...っ

何だよその顔は?

俺を、俺達を心配してるのか?

お前らが?

俺を地獄に突き落としたお前らが?

お前らが俺達に何が出来るんだ?


バンっと大きな音がした。

裕が壁をたたいたようだ。

これまで騒いでいた子供の声がだんだんと小さくなる。

「...俺は幸せでお前は不幸。そういうことか?」

裕は今まで見せたことのないような表情をした。

怒り、にも見える。

悲しみ、にも見える。

呆れ、にも見える。

俺を試しているようにも見える。

「そうだ。お前は幸せだ。だが俺は不幸だ。地獄の底にいるんだよ!」

「俺にはわかんねえ..お前が地獄を求める理由が!」

...複雑な気持ちだ。

裕の言葉、一つ一つが心に刺さっていく。

裕が俺を責めるたび、俺が崩れていく。

俺の心が溶けていく。

俺の身体が壊れていく。

俺の心が崩壊する......っ!!




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