ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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†___NIGHTMARE
日時: 2010/05/15 19:24
名前: ユエ (ID: cRxReSbI)

こんにちはっ\(^▽^)/
『絶対少女!!』を書いているユエ、といいます。

NIGHTMARE(ナイトメア)は悪夢、という意味です。
舞台は私の大好きなヨーロッパ!!笑  頑張ります!!

†___主な登場人物

<アイレ・アヴェーユ> 15歳の少女。 アヴェーユ家の令嬢。

<エドガー・アボット> 16歳の少年。 アヴェーユ家の執事。

<エヴァルト・アボット> 16歳の少年。 エドガーの双子の弟。

<アイリス=アマリア・リデュ> 年齢不明の少女。


†___もくじ
プロローグ>>1
第1話 意地悪な夢の手招き
>>2

Page:1



Re: †___NIGHTMARE ( No.1 )
日時: 2010/05/14 18:04
名前: ユエ (ID: TdOACXKk)

†___プロローグ

太陽と月の間に生きるのは、人間。
昼と夜の間に存在するのは、夢。

たった一人の孤独な弱い人間が生み出した夢。
それはどこまで創造されるのだろう?

その夢には、

誰が存在して、何が生まれ、何が死ぬのだろうか?

その夢には、

運命はあって、悪はあり、善はあるのだろうか?

どこまでも一人じゃないのだろうか?

ねえ……?
はやく、はやく。

夢という世界から帰ってきてよ。

Re: †___NIGHTMARE ( No.2 )
日時: 2010/05/15 19:23
名前: ユエ (ID: cRxReSbI)

第1話 意地悪な夢の手招き


「今日は、誰が来るのかな……?」

暗闇の中に一人、クッキーを口に銜えた少女が呟く。
腰まである長い白銀の髪に、どこか哀しげな銀色の瞳。
遠くから見れば、闇に堕ちた天使のよう。

「私が夢を魅せてあげるから───……」

彼女の表情は、意地悪く歪んだ。

◇   ◇   ◇

───19世紀、ヨーロッパ。
赤い薔薇の庭園に囲まれたとある貴族の豪邸。

【アヴェーユ家】

最も有名な貴族、アヴェーユ家の豪邸だ。
アヴェーユ家には今、一人の娘しか残っていないという。
2年前、アヴェーユ家夫妻が殺されたのだ……。

「ねーぇ、エドガー?」

肩までの亜麻色の髪に、翠の瞳をした少女。
アイレ・アヴェーユ。 15歳。
現在のアヴェーユ家の当主だ。

「何ですか、お壌様」

少し困ったように、でもどこか嬉しそうな少年。
綺麗な金髪に、透き通るような青の瞳。
アヴェーユ家の執事、エドガー・アボット。 16歳。

「いつになったら、お父様は帰ってくるのかな?」

無邪気な笑顔に、エドガーは戸惑った。
そして、泣きそうになるのを堪えた。

お嬢様は、2人が死んだことを知らない。 知らされていない。
誰も言うな、と上から命令されているのだ。

とっくに二人は、2年前に死んでいるというのに。
どうして、疑わないのですか?

「きっと、すぐに帰ってきますよ」

ちゃんと僕は、笑えたのだろうか?
お嬢様は子供のような笑顔で、

「ん、そうだよね〜っ!」

なんて。 お嬢様は、疑うという心がないんですか?

アヴェーユ家の使用人・執事の中では僕が一番若い。
そして、一番お嬢様と親しい。

僕はお嬢様が6歳の頃から、アヴェーユに仕えている。

「よーう、アイレ。 エドガー」

突然、お嬢様の部屋の窓が開き、少年が顔を出す。
僕そっくりな顔。 同じ金髪、青の瞳。
名前は、エヴァルト・アボット。

僕の双子の兄だ。

「エヴァルト!!」

「兄さん……! どうやってここに?!」

ニッと笑う、僕そっくりな兄。

「エドガーだって偽れば、簡単だろ☆」

そうやって侵入した兄。
その姿を見て僕は呆れてしまった。

だって、僕と同じ執事の服を着ているから。
双子ってこういうときに便利なのかなー。

「やっぱり、どっちがどっちか分からないよ」

お嬢様が僕と兄さんを見比べる。
ちなみに性格は正反対だ。

たまに、兄さんがこうやって侵入してくる。
それからは、楽しい3人だけの時間だ。







(その楽しい時間は、今日までだった)


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