ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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魔眼探偵—紅夜—
日時: 2010/05/19 17:19
名前: 月光 (ID: kEMak/IT)

久しぶりシリアスの新作です!!
月光、また椿薔薇と言います!

*ルール/注意*
☆椿薔薇と月光同一人物です。
 そのまま投稿してしまう可能性がありますが
 ご了承ください・・・
・悪口(中傷)セクハラなどはご遠慮下さい!
・チェーンメールもお止めください!
・更新遅いです><
・アドバイスや感想お願いします><
 (どんな毒舌でも本心でいいです!)
 
作者の一言【久しぶりのシリアスなので緊張します!!でも頑張りますよ><】

—主人公紹介—
●銀 紅夜—シロガネ クウヤ—
●十六夜 空—イザヨイ ソラ—
(お話が進んだら紹介をかきこんでいきます)

—目次—
>>1 プロローグ —紅夜ニ物語ハ始マル—
>>2 第一章 —地下室ニ魔ノ叫ビハ止マン—

Page:1 2



Re: 魔眼探偵—紅夜— ( No.1 )
日時: 2010/05/16 15:25
名前: 月光 (ID: kEMak/IT)

プロローグ —紅夜ニ物語ハ始マル—

「ごめんなさい…ごめんなさい…」

女は今にも泣きそうな顔で車のガラスで外から中を見ていた。

「こうするしかないの…もう」

そういった女の先、車の中には一つのかごが助手席におかれていた。

毛布に包まれた赤子…女の赤子である。

女は赤子を残したまま前へと歩き出した…車の中に置きざりにするなんて、この女は立派な犯罪者である。

産まれて間もない赤子…すぐに死んでしまうだろう。

後ろが気になり何度も車の方を振り返るがけして足を止めようとはしなかった…

そして、一歩踏み出せば崖から転落…そんな山の頂上に女はたった。

ここは自殺者が多いことでも有名な山だった。

それもそのはず簡単に車でのぼれるような広い道が頂上まで続いているのである。

そんなことから、この山…いや崖は【殺ヶ崖】と呼ばれるようになっていた。

すると突然車の中から赤子の泣き声が響く。

母親の死を予感したのだろうか、女の耳にもはっきりと聞こえていたはずだ。

「っ…ごめんね、お母さんをゆるして…」

そう言って、赤子の母親は。

女は、その場から姿を消した…

母親が飛び降り消えたその崖に赤子の声が響き渡る。

赤子は毛布にくるまれていたが、よく見ると右目に眼帯をつけていた。

一人の女性が崖から飛び降りたこの日—

この崖のある紅い月が昇るという村に—

18年ぶりに—

紅い月が昇った—

そんな紅い月の出ている夜、崖から飛び降りた女の子供である車の中の赤子の名前は—

知っていたか—

【紅夜】という名前だった—

Re: 魔眼探偵—紅夜— ( No.2 )
日時: 2010/05/19 17:16
名前: 月光 (ID: kEMak/IT)

第一章 —地下室ニ魔ノ叫ビハ止マン—

「っ…」
突然頭に激痛がはしり飛び起きる。
すると彼女がいたのは硬く、冷えたコンクリートの部屋だった。

彼女の名前は柳南胡桃(ヤナギナ クルミ)。

「どこよ…ここ」
薄暗い部屋を見渡すと周りには同年代らしき男女達が横たわっていた。
彼らも自分と同じなのだろうか…
どうにせよ胡桃が一番に起きたようだった。

そして思い返してみる…

胡桃は大学生だ。
授業の資料を頼まれ、地下室にある資料室に向かう途中だった。
気味が悪いとは感じていたが急いでいて後を振り向かなかった。
立ち止り鍵を開けようとした、そのときだ。
突然後ろから何かで殴られた。
そして気を失い…

「誘拐…?」
でも、そんな…なぜ?
大学の中だったしこんなにも誘拐してどうするつもりなのか。
全く意味がわからない…

冷静でいられたのは胡桃だけだったらしい。

次々と起き出した男女達は悲鳴をあげたり、怒っている。
それもそのはずだ。
こんなところに連れてこられたのだから…
もう一度あたりを見渡すとなんとなくわかる。
ここは地下だ。
でなければ、コンクリートむき出しのわけがない。

「いや…なに、よ」
一人の少女が声を出す。
振り向くと鎖を持ち今にも泣きそうにしているではないか…

それを見て初めて分かった。
私達は鎖で拘束されている…しかも一人ずつ。

すると突然…

どこから現れたのか目の前に黒装束が立ちはだかった。
私たちをここに連れてきた犯人だろう。
怪しすぎるではないか…

一人の男が声をあげる。
「おい!!どういうことだ、こんなことしていいと思ってんのか!?速くここから出せ!」
怒っている。

それに何も反応しない黒装束。

そこで胡桃は見た…
黒装束のかぶりの横から見える素顔を…

「(女…!?)」
そう、長い黒髪の女であった。
他は誰も気づいてはいないらしいが…

鎖のすれる音がして、振り向くと無理に鎖を引っ張りその黒装束の女に近づく男がいた。
そんなことをして何をされるかわからないというのに。

胸ぐらを掴むと
「なんとか言え!!」
怒鳴った。

それに黒装束は反応し動いたがやはり何も言わない…そして一瞬の出来事だった。
黒装束の女が手をあげると…
胸ぐらを掴んでいた男が倒れたのだ。

その死体は焼けこげ、それが人間だったのかもわからないほどに酷かった。

「キャーーーーーーー!!!!!」
頭を抱えて、死体を見ないようにと伏せ悲鳴を上げる。

「う、、、嘘だろ、なんだよ、これ…おい」
怖気づくものたちはペタリを膝を床に突くともう何も言えなくなってしまっていた。

気付いた時にはあの黒装束の女も姿をけしていた…

鍵が閉まる音がして、私達は…この地下に閉じ込められた。


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