ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- ドロップ・バスター
- 日時: 2010/05/19 18:05
- 名前: 凛祢 (ID: O0NjrVt8)
こんにちは!!凛祢です
今回はシリアスなお話にチャレンジしてみました
『は?全然シリアスじゃねぇよ』とか思うかもしれませんがそこはおさえて見てください
じゃあはじめます
柏葉 蒼(かしわば そう)
普通な男子高校生。一人暮らしをしている
だがひょんなことから亜紀と同居することになる
亜紀 (あき)
火事で亡くなった少女
だが神に姉妹どうしのドロップを奪い合い、
その戦いに勝った者だけを不死不老にしてもらう為人間界に来て修行をしている
修行をみられたら見たやつをパートナーにしなければならないらしく蒼と同居し始めた
みるかぎりは小学生ほどの身体。ブロンドの髪をツーテールに纏めている。
瑠紀 (るき)
亜紀の妹。彼女も火事で亡くなっている
亜紀と同じ目的で人間界に降り立って修業をしている
でも彼女は一人で孤立し、パートナーなしで戦うと言い張っている
亜紀をライバル視しているらしい
髪はショートカットでブラウン。どうしても不死不老にしてもらう理由があるらしい
雪華 (ゆか)
亜紀の末妹。
彼女は亜紀達と一緒にいたはずなのに助かっていた
だが彼女はドロップを奪い、生きた人形を作ろうとしている
生きた人間にドロップを入れようとたくらんでいた
ふわふわとウェーブのかかった薄い桃色の髪に黄色い瞳をしている
〜ドロップとは〜
もう動かない身体に入れると、生き返るという不思議な宝石
だが制限時間があり半年で相手のドロップを奪わないとどちらも消滅してしまう
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- Re: ドロップ・バスター ( No.1 )
- 日時: 2010/05/22 13:24
- 名前: 凛祢 (ID: O0NjrVt8)
第1話
・今宵は・
『昨夜8時13分に○○丁にて火事が起こりました』
カチャカチャと食器の触れあう音のみが響くリビングに一つのニュースが飛び込んできた
「ふうん。火事かぁ・・・」
パクッとごはんを頬張りながらボヤ〜っとテレビを眺めている一人の少年がいた
最近は殺人事件も後を絶たない。毎日のように事件のニュースも流れている。もちろん家事もその一つ
彼はあまり関心を持ちながらテレビを見てはいない
ただ見ているというだけ。
「ごちそーさま」
誰もいないリビングで青年は声を上げた
柏葉 蒼は一人暮らしの高校生。
毎日なんの変化もない日々を送っている
カシャンと台所で洗い物を始めようとする蒼。
「んお?」
持ち上げた洗剤の容器は軽く、何も入っていなかった
今は10時半過ぎ。
・・・・・・・・・・・・。。。
「・・・・買いに行ってくるか・・・」
しばし考えた後、蒼はハンガーにかかっていたパーカーと手にとり玄関に向かった。
すぐに帰ると思い、玄関はかぎを閉めずに出かけた
蒼の家から商店街に行くまでは杉の木の道を歩くことになる。
昼間は木の間から日光が差し込んで来て、気持がよいのだが夜は・・・・気味が悪い。
真っ暗な道に2、3本の街灯が立っているだけ。
一人で歩くには少々勇気がいるだろう
蒼は少し歩く速度をあげ、商店街に向かう
すると木の間にほんのりと灯る光を見つけた
「ん・・・?なんだアレ」
心の中では早く去りたい気持ちがあるのだがどうしても気になってしまう。
身をひそめながら光のほうに目を向けると一人の少女が立っていた
(え?こんな夜中に?も・・もしかして、幽霊?)
ビクッと身を震わせながら一歩前に踏み出た
「っ?誰?そこにいるのは誰なの??」
少女が人影に気づいたらしくこっちに振り返えった。
「えぇっ?い・・やあああ変な人ではありますよ」
あまりにもびっくりしたので返した言葉が変になった
「・・・・・・見たな?」
ギロッと深紅色の瞳で蒼を睨みあげた
「い・・・いやぁ・・・見て・・・しまいました」
「・・・初めっから素直に言えばいいものを」
ピシャリと冷たい言葉で蒼を再び睨みあげる
「んで・・・何してたの?こんな夜中に・・?」
蒼はビクビクしながら少女に聞いてみた
「お前は私が何をしているのを見た?言ってみろ」
まっすぐな瞳で蒼を問い詰める
「えと・・・誰かと話してました・・・うん。」
コクンっと一人で頷きながら少女に目を向ける
「・・・・いつから見ていた?」
「んと・・・ついさっき・・・」
どぎまぎとしながら素直に答えてみる
『気づいてくれたのね・・・・』
と耳元で誰かが囁いた。
「え・・・・・・?」
蒼は一瞬、身動きが取れなくなった。
「?どうしたっ!?」
少女がバタバタと蒼に近づくとフッと体が軽くなった
「・・・・・・・今お前・・・何を見た?」
「あれ?何か見たんだけど・・・覚えてないや」
急にザッと強い風が起こり、大量の花弁が飛んできた
「わぷっ!なんだこれっ!!」
息が出来ないほどに蒼の体に花弁が集まってくる
「っ!!しゃがんでっ!!蒼!!!!」
その声に反応するように花弁は少女めがけて飛んだ
カラダから花弁がなくなって、地面に身を落とした
「んわっ!!」
硬い地面に額をぶつけ、倒れた先に少女も倒れていた
「お、おいっ!!大丈夫か??」
すぐに少女にかけよって、小さなカラダを揺さぶる
だが反応はなく、瞼を閉じたまま。
するとポツポツと空から雫が落ちてきた。
「あ・・・雨だ」
空に瞳を向けた時、桜の木に咲かないはずの白い薔薇が木のてっぺんに咲き誇っていた。
「とっとにかく早く帰らなきゃ!!」
蒼は小さな少女を抱きかかえたまま、家に向かった。
「おねえさま。お久しぶりです。」
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