ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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血 − 本当の継承者
日時: 2010/06/07 10:49
名前: 亜柚菜 (ID: NSVIs41c)


−ぷろろーぐ

「キャ———ッ 芭依音様ぁ!!!!」
「こっちを向いて下さいませ!」

「み・・皆様、落ち着いて下さいませ・・・」
「芭依音様、こちらへ」
「え、えぇ・・・そうね、伶」





「杏音、夕食作っておいて」
「分かったわ、お母さん」

「はぁ・・・・」
今日もお美しかった・・・芭依音様。
私なんて、比べ物にもならない・・・
きっと、今頃豪華なお食事でも食べてらっしゃるので
しょうね・・・
「私がもし、芭依音様だったら・・・」

************************************************

こんにちわ♪亜柚菜です^^

初めてのスレですが、頑張りますッ

〜ちなみに〜
・ぷろろーぐを見て「この小説、超下手ー・・・」と
 か思った人は戻るをクリックして下さい
・荒らし目的の方は結構です
・悪口などの書き込みは結構です

↑の事項が守れる方は大歓迎です(´`♪)

それでは、早速スレ・すたぁとです

Page:1



Re: 血 − 本当の継承者 ( No.1 )
日時: 2010/06/07 11:03
名前: 亜柚菜 (ID: NSVIs41c)

登場人物紹介

主人公
水枷 杏音 − みずかせ あんね
6番街に住む少女で、貧乏人。
美少女で、明るい性格。
憧れの人は芭依音。

黄亞 芭依音 − きあ はいね
黄翁国(きおうこく)の王女。
とても清楚できれいな美少女。
実は従者である伶が好き。

綴裡 伶 − ていり れい
芭依音の従者。
かっこ良くて、とても親切。
だが、本当は○○。

Re: 血 − 本当の継承者 ( No.2 )
日時: 2010/06/09 19:13
名前: 亜柚菜 (ID: NSVIs41c)

"1音 Φ 伶の過去Ⅰ"


「ふわあぁ・・・・」
朝。鳥の囀りがとても心地よい。

「さてと・・・買出し・・・行かなきゃね」





「杏音ちゃん、いつもありがとうね」
「いえ・・・それより、お子さん御様子は・・?」
「それが・・・日に日に病が悪化して行って・・・」
「そ・・・そうですか・・・」

沈黙の間。そして・・・

「それじゃあ・・・そろそろ行きますねっ」
「あ・・・え、えぇ!また来て頂戴ね」
「は・・・・はいっ」




「ふぅ・・・重いなぁ・・・」
全部買い終わったし・・・・帰りますか。

「ん?」
あれは・・・・確か、芭依音様の従者の伶様・・・・
・・だよね?

「何かお急ぎの用でもあるのかな?」
とても焦ってるように見えるけど・・・

「え・・・?」
こっちに向かって来るっ
み・・・道、空けなきゃっ


「別に、私などに遠慮しなくても良い」
「え・・・・?」
顔を上げると、そこには伶様が立っていた。

「お前・・・・王にどことなく似ている・・・」
「はい?」
「いや、何でもない。すまんな」
そう言って伶様は去って行った。
「私が王様に似ている・・・・?」
気のせいだよね?・・・・きっと。


^−伶saide−^
「さっきの者・・・」

「どうしたの?伶」
「芭依音様・・・」
「もぅ・・・『様』なんて付けないで」
そう言って、芭依音様は俺の胸に顔をうずめた。
「ボソッ)本当は知ってるんでしょ?私の気持ち」
「・・・・・」

「このままずっとこうしてたいよ・・・伶」


「・・・芭依音様、おやめ下さい。こういう事は禁止
事項ですので・・・」
「でも・・・・伶・・・・」
「・・・失礼します」
「あっ・・・・待って・・・・」
バタンッ

「すみません・・・・芭依音様」

それにしても、気になる。
あの者・・・・・・・・

王と同じ気配がした・・・・

芭依音様よりも強い気配が・・・・

Re: 血 − 本当の継承者 ( No.3 )
日時: 2010/06/09 19:40
名前: 亜柚菜 (ID: NSVIs41c)

"2音 Φ 伶の過去Ⅱ"


『父上、どうなさいましたか。こんな遅い時間に』

『・・・伶』
『?何でしょう』
『この国を・・・黄翁国に渡す事にした』
『え・・・?』

『じょ・・・冗談が過ぎますよ、父上?』
『冗談などではない。私は本気だ』
『何故・・・・何故、黄翁国にこの国を・・・っ!』
『お前は、これから黄翁国の王女、芭依音様の従者と
して生きていくんだ』
『どうしてですか!父上!!』
『・・・・すまんな、伶・・・・』



「父上・・・・!!!!」
     
         バサッ  
慌てて起き上がる。

「夢・・・・?」
思い出したくなかった過去・・・
「どうしてあの後、あなたは・・・・」





@芭依音saide
「はぁ・・・疲れた・・・」
「・・・・」
「伶?」
「・・・・・・」
「伶!」
「あ・・・・申し訳ありません、芭依音様」
「何を考えていたの」
「それは・・・・・言えません」

「珍しいよ。伶が、口を詰まらせるなんて」
「何でも、ありませんから・・・・お気になさらず」
「気になるよ!」
「・・・・・ッ!!?」

「私・・・・はっきり言うけど、本当は伶のことが好
きなの!気付いてたクセに!!だから、伶のこと、知
りたいよ・・・・もっと、もっと・・・」
それから、芭依音不安げな表情でこう言った。
「ねぇ、私を好きになって・・・?伶・・・・」
俺は一瞬焦った。
確かに気付いてはいたが、まさか本当に言って来ると
は思ってもみなかったからだ。
「芭依音、そのお気持ちに私は一生応えることはない
と思います」
「どうして・・・?伶・・・私、こんなにも伶のこと
好きなのに・・・」
「申し訳ありません」
「待って・・・待ってよぉ・・・伶・・・・」
「・・・・・」
「ねぇ・・・・伶・・・・・・待って・・・」
「私とあなたには、最初からそういうことの出来ない
壁があります」
「壁・・・?」
「あなたは・・・私の過去を知らない」
「え・・・・・・・・・?」
「私の真意を知るのは・・・誰一人として、存在しな
いのです。今となっては」
「伶の・・・真意・・・・・・?」

「芭依音様には関係のないことです」
「私には・・・・・?どういうことよ・・・」
「・・・・秘密、と言ったら?」
「あなたの≪飼い主≫としての権限を使って、無理矢
理吐かせる」
「・・・そうですか」

「あ・・・・待ってよ!!!」

「芭依音様。私はしばらくの間、あなた様から離れま
す。お許し下さい・・・」
「・・・どうして・・・」
「私とあなた様は、どうやらもう、戻れない関係にな
ってしまったようなので・・・」
「何よ・・・それ・・・・」
「申し訳ありません。芭依音様」

「待って・・・!」

        バタンッ


「俺の過去を、芭依音様は知ってはいけない」

Re: 血 − 本当の継承者 ( No.4 )
日時: 2010/06/12 15:28
名前: 亜柚菜 (ID: NSVIs41c)

"3音 Φ 父の面影"


『今日から君はこの王宮に住むんだよ』
この国に来て、初めて話したのは、父上にどことなく
似ているこの国の王だった。
『今日から私、あなたの主なんだって。よろしくね、
伶』
そして、次に話したのが王女、芭依音様。

『ねぇ、伶・・・来て』
芭依音様と一緒にいる時は、それまではとても楽しか
った。だが、日に日に芭依音様は、どうやら俺に好意
をよせていたらしく・・・
『伶が私の夫だったらいいのに・・・』
と言い出すようにまでなった。

芭依音様には幼い頃から許婚がいて、その相手という
のが、隣国の王子。
顔が良く、運動神経も良く、その上勉強も得意という
夫になる者として完璧な方なのに、芭依音様は俺の方
が良いと言った。
『芭依音様、今日こそ私と・・・』
『申し訳ございませんが、結構でございます』
王子からのデートの誘いまでも断ったほどである。

ああ、俺はどうしたら良いのであろうか。
芭依音様は、俺に好意をよせているし・・・
芭依音様には許婚だっている。
そして、何よりも・・・・・・

従者が主の夫となる、そんな事はありえない。

≪お前は一体、誰が好きなんだ?≫
王にそう聞かれたことがある。

当然、俺は「いません」と言った。

大方、今もそうに違いない。

     ・・・・・・・。

ドクン

どうして、今・・・・

あの娘のことを思い出すのだろうか。


そういえば、王と同じ気配がしたな・・・

どうしてだ?気になる、おかしい・・・

芭依音様以外に、王と同じ気配がする者がいるはずが
ない・・・・

【何か裏がありそうだな】

ああ、ありそうだ。

怪しいにおいがする。

隙を見て調べてみるか。

Re: 血 − 本当の継承者 ( No.5 )
日時: 2010/07/01 10:00
名前: 亜柚菜 (ID: IWyQKWFG)

"4音 Φ その夢幻にのみ込まれる前に———"


「お母さん」
「何?杏音」

「・・・・・」
「どうしたの。急につまって・・・・・話があるんで
しょう?」
「そうなんだけど・・・・・あのね?」
「何?」
そう言って、お母さんは笑ってみせた。

まるで女神のようなその笑顔は、何故か芭依音様に似
ていた・・・・・

芭依音様?
どうして、そんなお方に似ている、なんて———

「・・・・どうして・・・・・あッ」
自分の思っていることを言い掛けたことに気付いて、
私はそれを抹消するかのように、無理矢理本題に戻し
た。

「今まで、ずっと言わないでおいたんだけど・・・」
「何?杏音」

「私のお父さんって、一体どこの誰なの?」
「えっ・・・・そ・・れは・・・・」

「お母さん?」
妙だな、と思った。

まるで、驚愕のあまり言葉を発すことがせきないよう
だった・・・・

「ご・・ごめんなさ・・・お母さん・・・言えな・・
・く・・て・・・」
「どうして・・・?」
「えっ・・・・・・」
まただ。

まるで、明かされたくなかったことを目の前に突き出
されたかのような、そんな表情。

「お母さん、教えて」
「杏音・・・・・私・・・・・・・・」

「「私は悪くない!!!!!!!」」
「ビクッ)・・・・ッ」
突然、お母さんはそう叫んだ。

今までお母さんの叫び声なんて、聞いたことのなかっ
た私は、驚いて固まってしまった。

「私は・・・・私は、何も悪いことなんてしてない!
悪いのはあの人!私じゃない!」

「「悪いのは伯爵よ!!!!!!!!」」

「伯・・・・爵?」
「あ・・・・・・・・」

どうして?そう思った。

どうやら、私の父親はどこぞの伯爵。

でも、それ以上のことは、いくら聞いても分からなか
った。

「私が・・・・伯爵の娘・・・・・・・?」

でも、どういうことなの?

なら、どうしてお母さんとその伯爵は結婚していなか
ったの?
どうして、うちは貧乏なの?

・・・・・・・・・・・・どうして?

「何か・・・裏がありそう・・・・」



これが、本当の始まりだったのかもしれない。

復讐劇の、始まり————。



〜???saide〜

「それは・・・本当なのか?」
「ええ、本当です。我が主」
「フッ・・・・・」

「「ハハハハハッ!!」」

「何を戯けたことを・・・奴は15年も前に死んだ。
書にもそう載っているはずじゃ!」

「そうではないのです。我が主」
「?どういうことじゃ」

     
    「その人物の血縁者がおります」

「何ィ!!?」

「名は水枷 杏音。あなたの血を引く娘です」
「水枷・・だと?」

「?はい。そうでございますが・・・・」

「水枷・・・まさか、リエルの・・・」
「リエル?」

「今頃、わしの妻となっておったはずの女じゃ」
「我が主、それはどういうことでしょう?あなたには
脊衣羅様という妻がいるではございませんか」

「そうじゃ。だがリエルは、ある男に奪われた」
「ある男?」
「今の国王、黄亞 正遠じゃよ」
「え!?じゃあ、つまり、その娘は今の王女と血が繫
がって・・・・!?」
「いや、それはありえない」
「え・・・・・?」

「その娘は、恐らく隣国の伯爵家の小娘との間の子じ
ゃ」
「それなら、何故シエル様が出てくるのですか」

「その小娘とシエルは年は離れていたが、仲が良かっ
たのじゃよ」

「そう、まるで・・・・・・」



        「姉妹のように」


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