ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

・・・夜の彼方の短編集・・・
日時: 2010/06/13 16:53
名前: 夜深 (ID: ZMeIuJbG)

夜深といいます。。。初めまして!

シリアス・ダーク小説は初めてです。
今の私には長編は無理そうなので短編を書こうと思います。

まだまだ青二才な物になりそうですが、どうぞお立ち寄り下さい。



____「夜のぬくもりを貴方にあげよう」    

   精霊達は暗闇の中にいる貴方に囁きました。

____夜の奏でる星々の音、月の声に
   そっと、耳を澄ませてみては如何ですか?
心を静めたい夜に精霊達は貴方に悪戯をします。
   「きっと、楽しい夜になりますよ?」____

Page:1



Re: ・・・主な登場人物・・・ ( No.1 )
日時: 2010/06/13 17:09
名前: 夜深 (ID: ZMeIuJbG)

夜原深果子〔Mikako Yoruhara〕

夜の精霊達に”囁かれた”、最初の”貴方”。
精霊達は深果子を操り、”短編集”を語らせる。

黒猫〔The Blackcat〕

短編集の始まりと終わりを告げる黒猫。
通称:ベル。

夜の精霊達〔The NightSpirits〕

暗闇で途方に暮れている迷い子(”貴方”)を操り、自分達で見てきた夜の短編集を語らせる。

精霊達に操られてからの”貴方”には、必ず夜明けが来て朝が見える。

Re: ・・・夜の彼方の短編集・・・ ( No.2 )
日時: 2010/06/17 17:42
名前: 夜深 (ID: ZMeIuJbG)


「深い深い、森の奥。 今日はどんなお話かしら?
今日も物語がひとつ、はじまる」

少女は語る。 
小鳥がさえずるように、暗い森でたった一人、分厚い本を持って。

「ニャオーン」 暗い夜に、真っ黒猫が、鳴いた。


OneNight 『I・Shadow』

朝。君は目元に涼しげな青いアイシャドウを塗るね。
綺麗だと思うよ、とても。

君の目に映るのは僕じゃない。
僕は君に踏みつけられてしまう。とてもかなしい。
君は僕なんかに振り向いてくれるはず無い。

だから夜に、僕は君に精一杯の愛を贈るんだ。
毎晩の電話に、たくさんのメール。
いつでも僕は君のそばにいるよ。
いつでも、いつでも、君のそばに。

君が寂しくなった夜は、僕が慰めてあげるよ。

____あれ? でも、なんで?
僕が優しくするたびに、君は僕から逃げようとするね。

目元に塗った涼しげな青いアイシャドウ。
綺麗だと思うよ、とても。

でもね、
僕を見てくれないなら、
今度、君のそのアイシャドウ、別の色に変えてしまうよ?

・・・たとえば、赤とかね。

綺麗でしょ、真っ赤な真っ赤な燃えるような目元。



「・・・”君”はきっと、素敵なアイシャドウを塗ってもらったんでしょうね。

今日も物語がひとつ、終わった」

少女は語った。 
小鳥がさえずるように、暗い森でたった一人、分厚い本を持って。

「ニャオーン」 暗い夜に、真っ黒猫が、鳴いた。


Page:1



この掲示板は過去ログ化されています。