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廻る、夜半の月
日時: 2010/06/27 06:27
名前: 楽羅 ◆817kN1phPw (ID: 8I/v6BBu)


こんにちは、楽羅ラクラという者です^^

クリック感謝です!!

受験生ですが頑張って更新したいと思います。



『注意』

・グロ表現あります。苦手な方にはあまりオススメできません。
・誤字脱字多(
・見やすさ重視。なので満足のいく表現ができないかもです…。
・更新は…不定期ですが早めに更新します。
・内容はグロ微、戦あり。戦国時代かなぁ…。
 でも歴史は苦手な自分((蹴

以上です、ごゆっくりどうぞ!



『プロローグ』


“人は廻り、還る”


———人は死がこようともいずれまた生まれ変わる…という事。


では、輪廻がそこで終えた者はどうなる?

死んで、もう転生できない者は消えてなくなるのか?


…“人は巡り、還る”…。

この言葉には、二つの意味がある。

一つ目はさっきも言ったが、『人は死がこようともいずれまた生まれ変わる』という事。

二つ目は、こうだ。


———『輪廻の果てで生を終えた者は、輪廻を還り無となる』…


転生することのない人は、転生する前の自分へと再び戻る。

…という事だ。

つまり、「死んだら前世へと戻る」、…と。


…今は意味が分からなくても、いずれ分かるだろう。

俺のように、その時が来ないと分からないはずだ。


そう


俺が目覚めたのは戦場。

戦場で、雑兵として死んだ、前世のこの場所だった。





“人は廻り、還る”

“『時』が途絶えぬ限り人は、永遠を生死共に生き返し続けん”

“…もし『時』が止まったのであれば”

“人はそれを拒み、廻り還らん”


——人は廻り、そして還っていく

——『時』が途絶えない限り人は、死んで生まれ変わる事を繰り返し、永遠に生き続ける

——だが、もし誰かの『時』が止まってしまったなら

——その人はそれを拒んで、廻り還っていくのだろう


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Re: 廻る、夜半の月 ( No.1 )
日時: 2010/06/27 06:29
名前: 楽羅 ◆817kN1phPw (ID: 8I/v6BBu)




————「紅い」…。

俺がその光景を目の当たりにした時、まった先にそう言ったのを覚えている。

そしてそう言ったほぼ同時に、激しい頭痛に襲われ地面に体ごと突っ伏した。

『…なんで生きているんだ…?』

だが、俺にとってその頭痛などどうでもよかった。

『なぜ、死んだはずの俺が、こうして生きている…!?』

その時は、それだけしか考えることができなかった。







“雲仙 調”

「調」と書いて、「みつぎ」と読む。

それが俺の名前‘だった’。

2010年5月17日————その日は俺の誕生日であり、生を終えた日でもある。

…その日俺は殺された。

高1の俺だけじゃなく、おてんばな5歳になる妹も、少し生意気盛りの12歳の弟も、

元気がとりえだった母親も、仕事に一生懸命な優男の父親も…、


…みんなあの男に、俺達の兄に殺されたのだ。


俺が学校から帰ってきた時には、妹と弟と父はすでに殺害されていた。

母は、まだ殺されていなかった。兄は母と部屋で話し合っていた。

しかし、決して温厚なものではない。

…脅迫。

兄は長い包丁を手に、威圧的に母に詰め寄っていた。

…俺はその時、恐怖よりも、悲しみよりも、俺は怒りに震えた。

——今思えば、俺はなんて残酷な人間だったんだろう。

家族の死を目の当たりにして、俺は涙一つ流さなかった。

ただ、殺してでも兄を止めなくては。そう思っただけだった。


…だけど俺は非力すぎた。

俺は何も持たぬまま兄に襲いかかり、返り討ちに遭い殺されそうになった。

しかし、俺はその時死ななかった。


—————母が俺をかばい死んだ。

俺が非力だったから、母は死んだ。



——その後の事はよく覚えていない。

気がつけば、俺は兄の包丁でめった刺しに遭っていた。

兄は、俺が死なない程度に腹や顔、腕や足を刺し、

俺を散々いたぶった後、最後に心臓を突き刺した。

そして兄が俺を殺す間際に、こう言った。


“『お前は俺に受けさせた痛みを覚えてはいないだろう。

  お前さえいなければ、あの時俺はすべてを手に入れることができた』”



…その時の痛みなど忘れるはずがない。

体に受けた痛みも、心に受けた痛みも。








俺は殺されたはずだった。なのに死んでいない。

俺は、雲仙 調はアイツに…

『…ちくしょう…』

俺は、血が出るほどの勢いで地面を殴った。

『家族も…母親1人さえも守れなかった…!!』

なのに、何で俺は…!!何でなんだよ…!!!


——ビジャッ

俺は再度地面を殴った。

しかし、今度は水たまりか何かを殴ってしまったようだ。

…だが、それは水と違い、生ぬるく鉄臭かった。

俺は、それを見たとき、一気に冷静…無力感、いや…絶望に近いものを覚えた。

そこには、あの時見たときと同じような光景が辺りに広がっていた。


血。


それは、たとえようがなかった。

人の死体、それから流れ出た血。

辺りには刃物のようなものがたくさん地面に突き刺さったり、落ちたりしていた。

「紅…い…」

なんだこの光景は。

———ズキン…!

激しく頭が痛んだ。

だが、そんなことどうでもよかった。

あの光景と似すぎている。

俺は、突っ伏しながらも、辺りを見た。

しかし…ここはあの場所と違う。

そこは荒地だった。それも、建物一つ無いような。

…ここはどこだ?

何で俺はここにいて、こうして生きている…!?


俺は思わず立ち上がろうとした。

だが、立ち上がれなかった。

何故なら、


俺の腹には深々と槍みたいなものが刺さっていたからだ。


「…あ………?」

それに気いたとき、体中にすごい激痛が走った。

血も吐いた。

しかし、俺は怒りに似た感情を覚え、構わずその刃物を抜いた。

血はたくさんでたが、あの時に受けた“痛み”に比べれば、こんな痛み、痛いうちに入らなかった。

俺があの時受けた“痛み”はこんなものじゃない。

…願わくばこんな痛みであってほしかった。

あの“痛み”を受けるくらいなら、この痛みで死んだほうがマシだった。


『くそっ…』

しかし、それでも人というのは脆い。

目がかすんできた。

頭も痛む。

どうやら、血が出すぎたようだ。

…今度こそ死ぬのか?

…いや、死ねるわけがない。

家族を守れなかった俺が、こんな痛みごときで死んでいいはずがない。

———生きたい。

家族を守れなかった罪を償わせてくれ。

せめて、その罪を償ってから死にたい。

だから今は死ねない。


…俺は———————



——ザッ…ザッ…

意識が途絶えようとした時、足音が聞こえた。

『誰…だ?』

しかし、もうそれは声にも出せなかった。

俺は目だけで見上げた。

「…!

 な、なんや…生きとんか!?」

そこには、1人の男がいた。

銀髪。

その髪の色が特徴的な、青い着物を着た男だ。

その男は、驚いたように目を見開いて、膝を折った。

「…安心せぇ、身ぐるみ剥ごとか思ってへん。

 ———若いなお前…、どこぞの兵や?織田んとこのか?それとも今川んとこのか?」

「…?」

この男は…何を言ってるんだ?

俺は何も答えず、男の目を真っ直ぐ見ていた。

そしてまた再び、その男が何かに気がついて驚いた顔をしたその時に

俺の意識は、そこでプツリと途切れた。

「…、

 そうか…


 —————お前も、未来から廻ってきたんやな…」


すると、俺を見ていたその男は、悲しそうに、そして泣きそうな顔で、そう呟いた。






“廻り、再び目覚めん時、死すか生きる事とならん”


“生れば、ひとたびの時を見る”

“死すればまた、廻り還らん”



——廻って、再び目覚めた時、死ぬか生きる事になるだろう


——生きるならば、その“時”を見る事になるだろう

——死ぬなら、また廻り還っていく事になるだろう

Re: 廻る、夜半の月 ( No.2 )
日時: 2010/06/27 18:57
名前: 楽羅 ◆817kN1phPw (ID: 8I/v6BBu)

『登場人物』



名前【雲仙 調 ウンゼン ミツギ】
性別【男】
年齢【17歳】
備考【≪詳細は後ほど≫】

名前【嘉助 キスケ】
性別【男】
年齢【二十歳前後?】
備考【大阪弁 ≪詳細は後ほど≫】

名前【千鶴 チズル】
性別【女】
年齢【21歳】
備考【≪詳細は後ほど≫】


まだまだ増えると思います
オリキャラも近いうちに募集します

Re: 廻る、夜半の月 ( No.3 )
日時: 2010/06/29 21:52
名前: 楽羅 ◆817kN1phPw (ID: 8I/v6BBu)

2話執筆(?)中


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