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闇色乙女と花の舞
日時: 2010/07/01 21:26
名前: ゆーり (ID: mRkoAXHG)

主な登場人物

沖田 澪/Okita Mio 『もう、剣道はしませんから……』
この物語の主人公。 16歳の少女。

篠宮 飛鳥/Shinomiya Asuka 『勿体無いよ。 強いのに』
17歳の少年。 千鶴の兄、澪・拓真の先輩。

篠宮 千鶴/Shinomiya Chiduru 『無理しなくて、良いよ』
16歳の少女。 飛鳥の妹、澪の親友。

宮部 妃奈/Miyabe Hina 『男は、大嫌いだッ!!!』
16歳の少女。 澪と千鶴のクラスメイト。

安藤 拓真/Andou Takuma 『ほらほら、笑えよぉ』
16歳の少年。 剣道部。

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Re: 闇色乙女と花の舞 ( No.1 )
日時: 2010/07/01 21:40
名前: ゆーり (ID: mRkoAXHG)

あいさつ( *・ω・)ノ

初めまして、ゆーりと申します。
小説書くのは初めてです。 ど素人ですっΣ(・ω・ノ)ノ!

このお話は、
シリアス×恋愛×歴史が入り混じっています。

最初はコメディ・ライトかなぁ。 と考えたのですが。
よくよく考えたらシリアスなので……。
明るい部分、たくさん出てくると思います。

コメントなど、頂けたら嬉しいです。



最後に一つだけ!!
更新スピードは亀ですっ汗

Re: 闇色乙女と花の舞 ( No.2 )
日時: 2010/07/01 22:14
名前: ゆーり ◆PxAOHU.zVE (ID: mRkoAXHG)

第一章 誓い

わたしの好きなもの。 ひと。

幕末を生きた、新選組。 沖田総司さん。
甘いもの。 でも、甘すぎるのは駄目。

剣道。



わたしの嫌いなもの。 

血とか、ちょっとグロイもの。
女同士の喧嘩。

剣道。




わたしは剣道が好き、わたしは剣道が嫌い。

───そんなわたしは、おかしいでしょうか?



「おーいっ、期待の新人! 剣道部の沖田澪ちゃんっ」

後ろから、明るい声がする。
デカイ声で、わたしの名前を叫ぶから恥ずかしい。


あぁ、他人のフリでもしようかな……。

「おーきーたー、みーおー、ちゃんっ」

ぴた、とデカイ声の主がわたしにくっついた。


「ひゃあああああああああああああッ」

「あははは、そんなに驚かなくても」


わたしは飛びのき、声の主を少し睨んだ。

「嫌だなぁ、そんな怖い顔して。
 ちょっと傷ついちゃったかも!」

ヘラヘラと笑う、わたしの『先輩』。
明るい茶髪に、子供っぽい無邪気な笑顔。


高校二年生、剣道部の部長。
篠宮飛鳥。



「な、何の用ですか? 篠宮先輩……」


「今日は、来てくれるよね?」

「行きません」



「えぇ、そんな!」

「剣道はもう……、しませんから」

Re: 闇色乙女と花の舞 ( No.3 )
日時: 2010/07/03 21:54
名前: ゆーり ◆PxAOHU.zVE (ID: .SNh9hb2)

放課後だった。



おれは「ある人物」を捜索中。
高校一年生になったばかりの、新入生の少女だ。

───見つけた。



肩より少し長い、漆黒の髪。 背は小さめ。
名前は、沖田澪ちゃん。

剣道部に入部させたい子なのだ。



「おーいっ、期待の新人! 剣道部の沖田澪ちゃんっ」


澪ちゃんは、まだ入部届けを出していない。
だけど、わざと剣道部と言ってやる。


「おーきーたー、みーおー、ちゃんっ」

おれはピタ、と澪ちゃんにくっ付く。


「ひゃあああああああああああああッ」

「あははは、そんなに驚かなくても」


そう言うと、おれは睨まれた。

「嫌だなぁ、そんな怖い顔して。
 ちょっと傷ついちゃったかも!」

「な、何の用ですか? 篠宮先輩……」


おれの名前を覚えてくれているだけで、ありがたい。


「今日は、来てくれるよね?」

「行きません」

即答だった。 ちょっとショック。

「えぇ、そんな!」

「剣道はもう……、しませんから」

澪ちゃんは、ひどく冷めた顔でそう言った。




おれは剣道部の部長、高校二年生の篠宮飛鳥。

沖田澪ちゃんに出会ったのは、去年のことだった───。




一年前。

高校の体験入学だった。
今は、部活体験の時間。

「沖田澪です」

漆黒の瞳が印象的な女の子だ、とおれは思った。
そして同時に、強い、と。


「よろしく。
 おれは部長の篠宮飛鳥。 じゃあ、始めようか?」

そう言った瞬間だった。


おれの右手の竹刀が、吹き飛んだ。




「え」



沖田澪、という名前を聞いてから薄々思っていたこと。

この子、全国大会で何回も優勝している子で。
ものすごく強いって噂───。



それは本当だったのか……!


「ありがとうございました。 先輩」


澪ちゃんは一礼した。


沖田澪、っていう子は入部させるべきだ。
その日から、おれはしつこく勧誘しているのだ。



でも、ある日を境に。
澪ちゃんは剣道を全くしなくなった。






「まーた駄目だったんですか、部長」

にこ、と笑顔を覗かせる、一人の少年。
サラサラの黒髪に、太陽みたいな笑顔。


高校一年生、剣道部の安藤拓真くん。
澪ちゃんと同じクラスらしい。


「剣道、嫌いになっちゃったのかなー……?」

「いや、それはないと思いますよ」


「どうして?」

「あの目、見ましたか?」



再び、拓真くんは飛び切りの笑顔になった。


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