ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 霊とか恋とかそういう類
- 日時: 2010/07/09 17:56
- 名前: 深キ漆黒の奏者 ◆s1dPr7GiEs (ID: L1jL6eOs)
こんにちは。
漆黒と申すダメ人間です。
今回は最後まで書き上げるつもりなので
どうにかお付き合い願います。
荒らしさんは、お付き合いいただかなくて結構です。
では。
- 霊恋 一体目 非日常ト背中合ワセ。 ( No.2 )
- 日時: 2010/07/08 17:54
- 名前: 深キ漆黒の奏者 ◆s1dPr7GiEs (ID: L1jL6eOs)
一体目 非日常ト背中合ワセ。
こんな風に簡単に日常は変わってしまうんだ。
両親が死んだ日。兄が死んだ日。
私は毎回、そう思う。
昨日まで隣にいた人は、簡単にいなくなるし。
当たり前だった習慣は何かの拍子に崩れる。
私は今日、この瞬間、改めて、そう思った。
目の前に突きつけられる現実はあまりにも残酷な物であった。
迷いこんだ薄暗い洞窟。
見たこともない怪物。聴いたこともない奇声。
目の前に倒れる親友。
真剣に人生を諦めかけた。
あぁもう、ダメかな?なんて。
怪物がその腕を振り上げた。
その刹那、何かが通り過ぎる。
あれは、人?
黒き服に身を包んだ、若い男性。
見たところ20代前後だろう。
両手に剣を持っている。
足元には先程の怪物の変わり果てた死骸。
あらためて思う。
日常と非日常は背中合わせだと。
一体目 非日常ト背中合ワセ。
- 霊恋 二体目 日常ハ極メテ日常 ( No.3 )
- 日時: 2010/07/08 17:56
- 名前: 深キ漆黒ノ奏者 ◆s1dPr7GiEs (ID: L1jL6eOs)
二体目 日常ハ極メテ日常
私はすぐに理解できなかった。
先程まで腕を振り上げていた怪物は
男性の足元に転がっていて。
…かっこいい…
美しい髪、耳に光るピアス。
「こちら明星。生存者を二名発見。
至急救助を要請する。
私はもう少し奥を見る。以上」
無線か何かで会話していたのだろう。
…しかし、二名?親友は、もう…
「もうすぐ救護班が来る。
それまで、ここで待っているんだ。」
奥に行ってしまいそうな男性の服の裾を掴む。
「ま…てくだ…さい。一人に…しないで」
私の声に男性は振り向き
「…大丈夫だ。もう一人いるだろう?
…ほら、君も、目は、覚めているだろ?」
男性は親友に向かって話しかける。
「う、そ。よかった。」
私が見たのはそっと頷く親友の姿。
「フェ…ミア。お…はよ」
弱弱しいけど、いつもの親友の声が聞こえてきた。
二体目 非日常ハ極メテ日常
- 霊恋 予告 ( No.4 )
- 日時: 2010/07/08 17:57
- 名前: 深キ漆黒ノ奏者 ◆s1dPr7GiEs (ID: L1jL6eOs)
三体目 予告
私は知った。今、真実を。
本当の闇を、知ってしまった。
もう、後戻りは出来ない。
進むと決めてしまったから。
私は今、新たな日常を、歩く。
見守ってて、お兄ちゃん。
三体目 進ム運命
- Re: 霊とか恋とかそういう類 ( No.5 )
- 日時: 2010/07/07 19:34
- 名前: 神崎 露夜 (ID: K9lkoYz9)
うわ、やバイこのキャラたち書きたくなってきた…
- 霊恋 三体目 ( No.6 )
- 日時: 2010/07/08 17:53
- 名前: 深キ漆黒ノ奏者 ◆s1dPr7GiEs (ID: L1jL6eOs)
三体目 進ム運命
その後、すぐに救護班とやらが来た。
私達が保護された頃にはあの男性の姿はなかった。
…明星と言ってたかな。また、会えるかな…
保護された私は小さな民間の会社へ
親友は病院へと送られた。
私は小さな部屋のイスに腰掛けていた。
あの場所へ迷い込んでから、もう一日経っていることを知った。
一人でこんな所にいると、どうにも落ち着かない…
「よく来たな。無事で何よりだ。」
聞き覚えのある男性の声。
振り向くとあの男性。
「あ、えと。こんにちは。
助けていただいて、ありがとうございました。」
ペコリ、とお辞儀。
そのお辞儀に男性は気まずそうに口を開いた。
「…いや。私達は逆に、君たちを、
巻き込んでしまったのかもしれない。」
…どういうことなのだろう?目で訴えてみる。
それを察したようで、男性は重々しく口を開いた。
「君たちが迷い込んだ場所は少々危険でね。
表ではレイと呼ばれるモノたちが、はびこっている。
君たちを襲ったのもソイツらだ。」
れい…レイ…霊。
この字を当てはめるには少々時間がかかった。
だって、そんなの普通じゃ、ない。
「嘘…ですよね?普通、霊ってのは、そういうのが視える人しか、視えないものですよね?
それに霊なんて、普通じゃない。」
私の言葉に男性は頷く。
「私も、霊なんて非常識的だと、思っていた。けれど、戦っていれば嫌でも霊なんだと実感させられる。
…霊は普通は視えない。けれどある日突然視えるようになる、なんてこともあるんだ。
君たちの、様にね。」
嫌でも実感させられる?ある日急に視えるようになる?
妙な話だと思う。けど、きっと真実なんだ。
そうじゃなかったら、あの怪物は、何?
男性は話を続ける。
「そして、霊は自らの存在を認識した者を…襲う。」
襲う?…確かに。あの振り上げられた腕には殺意がこもっていた
「そして、ここは建前は民間軍事会社。
本当の姿は軍が結成したチーム。Thanatos。」
タナトス。お兄ちゃんの名前と同じ…。
「チーム…。対・霊組織ってことですか?」
自分に分かりやすい言葉に変えてみる。
「そういうことになるな。
急な話だが、このチームに、君や、君の友人を守る為に。
君に入って欲しいんだ。
戦うことになるが、私達が全力で守る。」
真剣なまなざし。
踏み入れたら、きっと、後戻り出来ない。
きゅぅ…と竹刀を抱きしめる。
…決めたよ、お兄ちゃん…
「やはり、無理な申し…」「まってください」
男性の言葉を遮る。
「入ります…。きっと、今入らなくても、いつかは入らなくてはいけないと思うから。
それに守っていただけるんですよね?」
笑顔で訊ねてみる。
「…戦う限りは、最低限は自分で守ってもらうことになる。
だが、全力でサポートする。」
男性は初めて優しい笑みを見せてくれた。
トクン、と胸がはねる。
「私の名はシドウ。」
シドウ?本名…なのかな?
「私は…」
名乗ろうとすると別の声に遮られた。
「中佐。こちらも了解が出ました。」
その声の主は親友を病院に連れて行った一人だった。
こちら?了解?どういうことだろう?
…中佐ってことは偉い人なんだよね…?
考えてる内に男性はこちらに向き直った。
「君の友人、龍夜くんもチームに所属することが決定した。
…それよりも何か言いかけたようだったが?」
親友…が。嬉しい反面、巻き込んでしまったと思う。複雑なキモチ。
シドウさんの問いかけに、答える。
「私の名はフェミアです。シドウさん。」
新たなる日常の 幕開け
三体目 進ム運命/進マセレル運命
霧夜ー!!ぜひとも絵を描いてくださいなぁ!
ただし、シドウさんと龍夜くんは人様のキャラなのでとびきりかっこよくね!
フェミアはお好きに(笑)
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