ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 削除屋と僕。
- 日時: 2010/07/12 18:47
- 名前: 時雨 ◆5IxW6Su6n2 (ID: 6XpHmYt9)
「死を望む者は死を与えられず、生を望む者は死を与えられる」____「終焉快楽理論」(S=エルシオン 著)より
_〆ご挨拶
どうもおはようございますこんにちはこんばんは。そして初めまして!時雨と云うモノです。
今回はダークなファンタジーっぽくなると思われます。グロいのは有りますがエロいのは無いので安心して下さい(何を?
でもそういう雰囲気を匂わせる表現は出るのかもしれません。まあ受け流して下さい←
……荒らし中傷その他諸々見ていて不快になるコメントはご遠慮下さい。
では、完結するまで宜しくお願いします!
_〆目次
1st. 削除屋と世界
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1 >>
Page:1
- 1st.:0 ( No.1 )
- 日時: 2010/07/12 18:44
- 名前: 時雨 ◆5IxW6Su6n2 (ID: 6XpHmYt9)
「なあ、お前さ」
僕に話しかけたのは誰か、なんて。
そんな事、最初から分かっている。彼しかいないんだ。「僕」自身と話せる者は。
「……何で、この世界にいんの?」
1st.削除屋と世界
「……知らないよ」
知らないんだ。僕が何でこんな一つ間違えば死んでしまうような世界にいるのか。僕は、他の奴らと違って一撃で死んでしまうのに。
「異常虚弱体質」……それが、僕の鎖だった。
つまり、軽く叩かれれば直ぐに骨は折れるし、銃で撃たれたりしたら文字通りその部分が死んでしまう。頭や心臓を少しでも強く殴られれば即死する。……だから、人の「魂」と呼ばれる命を少なくとも1日にひとつ吸わなければ普通の体を保てない。
「……へえ」
その事を身を持って知っている「彼」……クロは自分で聞いた癖にまるでどうでもいい事のようにつまらなさそうに言った。
……違う。彼にとってはどうでもいい事なんだ。この世界も、僕も。
だからその世界を削除しようとしている「削除屋」の僕を止めようとしないし、僕が死にそうになっても助けない。それは僕もそうだ。
そんな事だから何時まで経っても仕事が進まないんだよ、と彼は溜め息をつきながら言った。……確かに、人の魂を吸うばかりでは進む仕事も進まない。
……この場合、「仕事」と言うのは世間一般で言うデスクワークだとかそういうものではなくて、「削除屋」の仕事………「世界を壊す」仕事の事だ。そう言えばどこかの可笑しくなった所謂夢見る子供だとかそう言うのは格好良いとか馬鹿な事を言うのだろうが、つまりは彼らのような平和惚けした奴らのいる世界を壊す仕事だ。……つまりは、世界の禁忌に触れる事も少なくない。事実僕は何度も史実を変えさせて何度も命を狙われて来た。……その度に、僕は魂を吸って来た訳だが。
嗚呼、そろそろ苦しくなって来たな。
「……ねぇ、クロ」
「何だよ」
「……殺していい?」
その時、クロの首が小さく縦に振られたのを合図に、彼の体が崩れ落ちた。今更確認する必要も無い。……彼は、死んだんだ。
next...1st:1
- Re: 削除屋と僕。 ( No.2 )
- 日時: 2010/07/12 15:48
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
どーもどーも(>▽<)ノ
アキラです。
今まで呼んできたカキコの小説で、無かったタイプのお話です。
それにしても、不便そうな体ですな〜。
魂系のお話は好きなんで、頑張って下さい(*^_^*)
- Re: 削除屋と僕。 ( No.3 )
- 日時: 2010/07/12 18:04
- 名前: 時雨 ◆5IxW6Su6n2 (ID: 6XpHmYt9)
>>アキラ様
コメントありがとうございます!
そうでしょうか?まあ、単に自分の趣味の吐き溜めですが(笑)
はい。ご期待に添えるよう頑張ります!
- 1st.:1 ( No.4 )
- 日時: 2010/07/12 22:15
- 名前: 時雨 ◆5IxW6Su6n2 (ID: 6XpHmYt9)
「……お前を殺すの何度目だっけか。これで」
「丁度今回ので158回目だな。何か知らねぇけど分かるんだよ。本能か?」
3日程してから再び起き上がったクロは、呆れたような顔をして僕の問いに答えると、大きく伸びをして溜め息をついた。
嫌だなぁ、そんな本能。と僕も小さく毒吐いた。
1st.:1
辺りを見回して今いる場所を確認する。……ここは機械地区の端っこ。目の前に自然地区の入り口が丁度見えてくる場所。そして今は、幻獣の動きが一番活発になる時
間……朝。
幻獣というのは世界にとっても重要な存在で、言わばおとぎ話と呼ばれるものの中で良く出てくるモノ達……一角獣や小鬼の事を指す。……それを殺す事も、「削除屋」の仕事のひとつだ。それをひとつ殺す事に、世界の歯車はひとつ消えるのだから。
「……標的確認」
遠くに蛇の王と呼ばれるバジリスクの姿を確認して大弓を構える。……この距離なら、外す事は無さそうだ。クロはそれを黙って見ている。これはいつもの事だ。そして殺してからの事に彼が一切関与しないのもいつもの事。
(保留)
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