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クレイジー
日時: 2010/07/12 16:42
名前: 羽留 (ID: fLPAPacp)

貴方には親友。
あるいは心から信頼できる人がいますか?
一人、最も大事な人を思い浮かべてください。
…浮かびましたか?
その人、もしかしたら貴方の事嫌い…いえ、

殺意すら持っていたら。
そして突然

「死んで」

と、言われたら。





ある、昼休みの時間、俺は図書室に居た。
…この本なかなか面白いんだよな。
ついつい読み浸ってしまう。
本当、面白い。
青春の汗とか流したくないもんな。
…ちなみに俺は帰宅部だ。
「おっ京汰っここに居たのかよ」
きょうた。
俺のことだ。
「んっだよ…」
話掛けて来たのは親友の比呂。
だりぃ…またサッカーの誘いか?
それだったら断るけどな。
めんどくせぇ…夏なのによくサッカーとかやるよな。
見習いたくない。
比呂は何かと熱い。
人情に厚い。
ご○せんを見て泣いていた程だからな。
「や○くみ…かっけぇー!うぅっ…」
とか。
なーんだアイツは。
…あ、サッカーの話だっけ?
はいはい。
「サッカーやろうぜっ」
予感的中。
コイツが来るとだいたい…いや、100%の確立でサッカーなのだ。
…さっきも言ったが俺はさらさらサッカーをする気はない。
断ります。
という前に丁度良くチャイムが鳴った為、教室に戻ることにした。
が、思い出した。
そうだ。吉川先公に呼ばれてたんだった。
…行くか。

職員室…いねぇ…教室…いねぇ。
俺はありとあらゆる場所を探した。
もう、すみずみを言っても過言じゃないだろう。
そして諦め教室に帰ろうとした時
「—うっう—…」
えっ—。
泣き声…誰かが泣いている。
どっから…。
…ここは元2年D組の教室…。
もう使われなくなったけど。
幽霊が出たとかなんとか。
…ってそのゆうれっ…
俺の嫌いな物ベスト1は幽霊だった。
もう無我夢中で走った。
途中で先公に「待ちなさーい」とか言われたけどそれどころじゃないんだってっ。
ゆっゆっゆっ
ユーレイが出たんだよぉぉぉぉぉ!

もう俺は必死で逃げた。
教室なんて過ぎて下駄箱の近くに居た。
久しぶりにあんなに走ったなー…。
あー汗掻いた。
…ん?俺の靴箱に—…
≪東 京汰君へ

今日の放課後告白するので屋上で待ってます。
1人で来てください。≫

え?
ラブレター…っていうのか分かんないけど…ラブレターっぽいのは嬉しい。
人生初だし。
でも、フリーズしてしまう。
おかしい所あるだろ。
どう見たって。
まず、≪今日の放課後≫
ここまでは良いよな。
≪今日の放課後告白するので≫
え。
おかしくないすか。
なら手紙で告白しろよって感じでして。
おかしい。
…文章をあんま書いたことのない子…とかかな。
…楽しみだ。
俺はるんるんとスキップしながら教室まで戻って行った。

まだ知らなかったんだ。
というか屋上に行かなければ。
あんなことにはならずに済んだのに—

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