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壊狂ライフ
日時: 2010/07/18 08:59
名前: 羽留 (ID: fLPAPacp)

ぷろろーぐ。

質問1「貴女、なんていう名前なの?」
答え「分かりません」

質問2「貴方、出身地どこなの?」
答え「分かりません」

質問3「貴女、何者なの?」
答え「分かりません」


本編。


宛ては、ない。
ただひたすら歩きまわる日々。
皆が私を見てひそひそ会話をしている。
こんな雨の日に傘も差さずに靴も履かずに半そでにショートパンツだからだろうか。
どこかから、『家に帰ればいいのにね』と聞こえてきた。
家…分からない。
私の…家ってどこにあった…というか。

家なんて私に存在するのか。

元からないのかもしれない。
分からない。
思い出せない—。


私は、目が覚めると路上の端で横たわっていた。
私はなぜこんなところにいるのか思い出せない。
どこから来たんだっけ。
年齢って…なんだっけ。
というかそもそも私って男だっけ。
女かな…。
そんなことを考えていたら空はもう藍色になっていて薄暗くなっていた。
さっきまでは満面の水色だったのに。
ただボーっとしていてもしょうがないから、とりあえず町を探索した。
行く宛てなんて勿論ない。
ただ同じ所を繰り返し回る日々。


別に、同情なんていらない。
人なんて気にしない。
孤独なんて無視している。
自分は自分だと思った。
自分が幸せなら他人なんて踏み台にして云ってもいい。
いっそ私—
「ちょっと…貴女大丈夫?!」
そう言って誰かに肩を掴まれた。
振り返るとそこには1人の叔母。
というか。

なにが大丈夫?

「こんな格好で…とりあえず家にいらっしゃい」
正直ウザかった。
同情でしょ、こんなの。
私にしてみれば、
「こんな格好で可哀想だから家に来ていいよ」にしか聞こえない。
こんな叔母に同情なんてしてもらいたくない。
けど手を掴まれて言われるがままにこの人の家へ連れて行かれた。


すると真っ先に白い服に着替えされられこれからご飯を作ると言う。
ウザい—。
もうそこまで同情されたくない。
「ご飯出来たわよ」
嫌だ、絶対に食べない。
コイツの作ったもんなんか。
どんなにお腹が空いても。
「遠慮しなくていいのよ、さ、食べて」
嫌。
「おかわりあるからねー」
嫌。
「さ、食べましょっか」
嫌ぁああああぁ!
私はテーブルにある物を全部払い落した。
叔母はそれを読みとっていたかのように新しいお皿をササッと出した。
そんなことしても、食べないから…。
「おかわり、まだまだあるからね♪」
ん、な同情されても。
私の前に出されたのは豪華なディナー。
見たことないけどフランス料理ってこんな感じだと思う。
…食べたくない。
絶対。
食べない…。
でもこんな料理一生に1度しかないかもしれない。
「私は食べたくな—」
そこまで言った時にお腹がグーっと鳴った。

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Re: 壊狂ライフ ( No.1 )
日時: 2010/07/21 21:54
名前: 未来の佐藤商店の店長 ◆7v0z8WpSgo (ID: V12Zkaox)
参照: Raindrops

君、面白いね


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