ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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絢爛舞踏祭
日時: 2010/07/23 02:37
名前: ヴァレンティーン・フーベ (ID: zr1kEil0)

ヒヨッコが小説を書いてみました。

色々と至らない点があるとは思いますが、ご容赦ください。

・更新は遅いです。西尾維新さんみたいに速筆ではございません。

・オカシイ表現が多々出てくると思います。

・荒らしは止めてほしいのですよ。


ご了承頂けましたでしょうか?
それではどうぞ・・・。

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Re: 絢爛舞踏祭 ( No.1 )
日時: 2010/07/18 05:17
名前: ヴァレンティーン・フーベ (ID: zr1kEil0)



落ち葉と紅葉が見事なコントラストを描く11月。





夢の中からの帰還直後は、いつも億劫だ。
まずは、目覚まし時計という名の疫病神を、チョップで黙らせる。
「その幻想をぶち殺す!!」という阿部敦ボイスを最後として、目覚まし時計は沈黙した。
友人から貰った目覚まし時計なのだが、少々、いや、かなりうるさい。


上半身を起こし、辺りを確認する。


異様な存在感を持ったクローゼット。

黒い枠の姿見。

デスクトップが置いてある白い机。

そして俺が寝ているダブルベッド。


いつもと変わらない俺の部屋だ。



沈黙した目覚ましを確認する、6時45分。
余裕はある、大丈夫だ。

俺はクローゼットから制服を取り出すと、手早く袖を通した。
そのまま洗面台へ直行し、顔を洗い髪型をセットする。


仮面の「私」が、そこにはいた。



「おはよう、私・・・・・・」




住んでいるマンションから学校まで、およそ15分。
部屋から一歩でも出れば、そこからは仮面を被らなくてはならない。

誰に強制された訳でもない。
「私」が決めたことだ。



マンションから出て、いつもの通学路を歩いていると視線を感じる。
そちらの方向に顔を向ければ、案の定、数人の生徒から目を逸らされた。

いつもこうだ、もちろん理由は分かりきっているが・・・・・・。

あの視線は「畏敬」

私を恐れていると同時に尊敬の念も抱いている。



何回も同じ様な視線に晒されながら、やっと学校に到着した。

大きな学校だ。
敷地は東京ドームが数十個すっぽり入ってしまうのでないか?というくらいだった。
校舎は4つあって、長方形の物が3つとL字型が1つ。
長方形の校舎は縦に3つ並んでいて、学園の上空から見れば丁度“三”という字に見えるだろう。

校舎には名前が付けられていて、“三”の字の上から順に
「リヒトホーフェン」 「ルドルファー」 「マインドル」
と名付けられている。

L字型はこの“三”の下に建っていて「ヴァイトリング」と呼ばれている。

そして校舎の間を渡り廊下が繋いでいるのだ。


それでも敷地はまだ余る……。

繰り返すが、本当に大きい学校だ。

まあ、私の“役目” にとっては重荷でしか無いのだが。



私は「ヴァイトリング」の生徒用玄関から校舎に入ると、三の字校舎の一番上「リヒトホーフェン」に向かう。

そこにはこの学校における中枢“生徒会室”があるのだ。

Re: 絢爛舞踏祭 ( No.2 )
日時: 2010/07/19 00:08
名前: ヴァレンティーン・フーベ (ID: zr1kEil0)



「リヒトホーフェン」の3階に辿り着くと、目的地“生徒会室”の扉が見える。


この時間帯なら、生徒会室には誰もいないだろう。


私は勢い良く、生徒会室の扉を開けた。



当てが外れた。
あの女がいる可能性を除外していたとは、不覚だ。


とりあえず朝の挨拶を。

「グーテンターク、調子はどうかね」

その挨拶が気に食わなかったのか、書記の席に座っている女がこちらを睨んできた。

黒髪のポニーテールに涼しげな美貌。

あの女とはこいつのこと。

生徒会書記「鼓乃 涼香」だ。



「貴様がやって来た所為で最悪だ」

「おやおや、私も嫌われたものだな」


こういうのは軽く流すに限る。
私は指定席になっているソファに座った。

ソファに隠してある銃を取り出す。

S&W M686。

最近はこいつがお気に入りだ。
マグナムとしては申し分の無い性能を持っている上、銃全体としての完成度が非常に高い。

私が銃を取り出すのを見ると、鼓乃書記がその切れ長の目をこちらに向けた。

「銃か、ふん。軟弱者のお前には丁度良い武器だな」

言ってくれるじゃないか。

「鼓乃書記、君の抜刀術とやらも大変結構だが、私が0,48秒の速さで
このM686を発砲した場合、君のその刀は、はたして役に立つと思うかね?」

「愚問だな。我が鼓乃流に死角などない」

「ほう、これはこれは。たいした自信だな、鼓乃書記」

「技の切れを自分の身体で確かめてみるか……?」

鼓乃書記はどこからか、白い布が巻かれた棒の様なものを取り出した。
恐らく、あれが鼓乃書記の愛刀だろう。

私もM686に神経を集中させる。



緊張が場を支配する……。

Re: 絢爛舞踏祭 ( No.3 )
日時: 2010/07/19 19:25
名前: チョコ (ID: mXt9My6w)

チョコです☆ 来ちゃいました。

面白いです!

続きが気になります!
頑張って更新して下さい!

Re: 絢爛舞踏祭 ( No.4 )
日時: 2010/07/19 19:31
名前: ヴァレンティーン・フーベ (ID: zr1kEil0)

初コメおめでとうございます。

更新作業は頑張っていますが、どうも難しいです。
色々とね。

チョコさんの小説、期待してますよ!

Re: 絢爛舞踏祭 ( No.5 )
日時: 2010/07/23 05:35
名前: ヴァレンティーン・フーベ (ID: zr1kEil0)

と、その時、生徒会室の扉が開かれた。

「おはようなのです!」

陽気な挨拶とともに生徒会室に入ってきたのは、どうみても12、3歳ぐらいの少女だった。
腰まで伸ばした橙色の髪、幼くて可愛らしい顔立ち。

うん、いつ見ても高校生には見えんな。

彼女の名は「菱洋 百乃子」(ひしよう もものこ)

この学校の生徒会長だ。


百乃子は私達を見て、怪訝そうな顔をした。

「二人共、何をしてるですか?」


私は咄嗟に武器を後ろに隠した。

鼓乃書記も同様だ。


「いや、ね。鼓乃書記と紅茶について議論していたんだよ。こう見えて、鼓乃書記も私も結構うるさいんだ」

ねっ、と言う言葉と話を合わせろというアイコンタクトを同時に鼓乃書記に送る。

鼓乃書記が不満げに睨んできた。
しょうがないんだ、我慢してくれ。

「ああ、霧島副会長は中々に趣味が良い」

鼓乃書記はそれだけ言うと、口を閉じた。


微妙な空気が流れる……。

もう少しぐらいフォローしてくれても良いだろうに。


そんな空気を感じ取ったのかどうなのか、百乃子が口を開いてくれた。
本当に出来た子だ、お兄ちゃんは嬉しい。

「そ、そうなのですか。えと、じゃあ生徒会会議を始めましょうか?」


「そうだな、それが良いと思う。鼓乃書記も異論は無いね?」

鼓乃書記がキッと睨んできた。
何故、睨むんだ。私は悪くないだろうに。

読者の皆、カルシウムを良く取らないとこういう子になっちゃうからな。

「ああ……」

鼓乃書記の返事を聞くと、百乃子はやけに豪華な、革張りの椅子に座った。


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