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- 勇者御一行
- 日時: 2010/07/20 11:08
- 名前: ナイフ ◆QVFr5.7oT. (ID: AFVnreeh)
はじめまして。ナイフです。
基本的に明るめのストーリーです。
一応シリアスなので、こちらに投稿します。
読んでくれたら、コメントを残してくれるとうれしいです。
だらだらと長い前書きですみませんでした。
目次
前書き >>0
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- Re: 勇者御一行 ( No.1 )
- 日時: 2010/07/21 13:02
- 名前: ナイフ ◆QVFr5.7oT. (ID: AFVnreeh)
「おはよぅ」
二階から降りてくる少年が言う。
くりくりの目をした、平凡な小学五年生。
「おそいじゃんか。祐」
テーブルに朝食を置く少年。
低い身長(推定142cm)だが中学三年生である。
「たまにはいいじゃん。チビにい」
「チビって言うなチビって!」
父親は行方知れず、母親は死去しているという、よくドラマで見るような家庭なのである。
喧嘩し、朝食を食べ、学校に行く。そんな日常が終わるのは、もうすぐなのだった。
プロローグ
「お……押さえきれない!」
三十歳位の男性が、ひざを突いた。
「ここまで強大だったとは——」
老人がつぶやく。老人の額には、汗が流れる。
白一色で構成された部屋に浮かぶ、不思議な模様。
それを取り囲むように七人が円になって手をかざしている。
「もう駄目だ……」
「諦めるしかない」
次々に弱音が出てくる中、一人だけ、諦めの表情のない人物がいた。
「ギァ、ゥ。ァってぉ」
体が震え、言葉がおぼつかなくなっても諦めない男性。
それから五分。状況は変わらず白い部屋は、
つぶれた。
プロローグ END
- Re: 勇者御一行 ( No.2 )
- 日時: 2010/07/20 14:50
- 名前: ナイフ ◆QVFr5.7oT. (ID: AFVnreeh)
一
「うわっ! 何だこれ!」
少年——ナギサが朝食を食べ終わり、学校に行こうとしたその時だった。前方に広がる森。
「チビにい……学校どっちだと思う?」
「あっちじゃねえの? ……だからチビっていうなチビって。殴るぞ祐」
ナギサは右を指差し、自転車に乗り、ペダルをこぎ始めた。
「早く乗れ」
その言葉に一瞬遅れて、祐は荷台に乗る。
二人の乗った自転車は、勢いよく森の中に突っ込んでいった。
——
ナギサと祐が学校に行く一日前
父親がいなくなって3年、16歳の誕生日の朝を迎えた、青年。
「ファオ! 早く起きなさい! 王様がお待ちかねよ!」
勇者ファオは、身支度をすばやく済ませ、王様のいるお城に向かった。
そして程なく王の間にたどり着いた。
「おお、勇者の血を引く者、ファオよ。この日が来るのを待ちわびたぞ。
早速だが、魔王を倒してきてほしい。
旅の資金100Eを用意した。では頼んだぞ」
「……」
彼——ファオは、勇者である。
設定に縛られ、人前で喋ることを禁じられ、周りに心を読まれながら生きていくという運命を辿るのだ。
「一人旅にするか……」
勇者は、翌日異変が起こるとも知らずに、旅支度をするのであった。
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