ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

DESTINY
日時: 2010/07/21 20:29
名前: 夏希 (ID: gM9EmB37)

はじめまして★夏希ですっっ

小説を書くのは初めてなので下手ですが・・・
よろしくお願いします(●¨●)

出来るだけ早く更新できるように頑張りますっっ★

気軽にコメントしてくださぃ><
コメントしてくれたらぼくゎメッチャ喜びます↑↑(喜)

Page:1 2



Re: DESTINY ( No.2 )
日時: 2010/07/21 20:36
名前: 夏希 ◆qI7CDpFQyQ (ID: gM9EmB37)

今日は遅いので落ちで〜す↑↑
明日たぶん来るのでコメントがあるとうれしいです

Re: DESTINY ( No.3 )
日時: 2010/07/22 05:38
名前: 夏希 ◆qI7CDpFQyQ (ID: gM9EmB37)

登場人物紹介

☆ A:年齢 B:身長 C:体重 D:出身地 E:髪の色 F:瞳の色


【オーロラ】

  A:17歳(推定)

  B:163cm

  C:46kg

  D:不明

  E:黄金色

  F:藍玉色アクアマリン



  本編の主人公。世界の命運の鍵を握る『聖女』として、ローズダウンの神官達の呪文により
  この地へ召喚される。

  その能力は未だ未知数だが、本人はいたって普通の少女。三年前以前の記憶を失ってお
  り、いつか自分の過去を探しに行こうと思っている。





  【アキレウス】

  A:19歳

  B:184cm

  C:68kg

  D:ドヴァーフ

  E:アマス色

  F:翠緑玉色エメラルドグリーン



  高名な魔物モンスターハンター。大剣の達人で、その実力は国王の耳に届くほどだ。

  幼少の頃に両親を亡くし、孤児院で育つ。

  オーロラとの出会いによって、彼の運命もまた大きく動き出すこととなる。





  【パトロクロス・デア・ローズダウン】

  A:20歳

  B:186cm

  C:70kg

  D:ローズダウン

  E:褐色

  F:淡い青色ブルー



  ローズダウン国の王子。長剣の達人だが、女性が大の苦手。

  弱点を克服しようと健気な努力を続けるが、積極的なガーネットに手を焼くこともしばしば。

  彼の祖先は大賢者シヴァと深い関わりを持っていたようだ。





  【ガーネット】

  A:18歳

  B:157cm

  C:43kg

  D:ローズダウン(ルザー)

  E:漆黒

  F:茶色ブラウン



  パーティーのムードメーカー的存在。パトロクロスは運命の人!と豪語する。

  普段はおちゃらけたイメージだが、白魔導士としての力量はかなりのもの。

  知識も豊富で、実はかなりデキる人物。



Re: DESTINY ( No.4 )
日時: 2010/07/22 05:41
名前: 夏希 ◆qI7CDpFQyQ (ID: gM9EmB37)

Ⅰ、旅立ち編


 
風がまるで何かを語りかけるかのように、あたしの長い黄金きん色の髪をなびかせていっ
た。



 西暦1862年-----南方に位置する常夏の国、マエラ。その片隅にある、とある小さな港町---
--吹きつける海風の匂いが、時折ツンと鼻にしみる。



 造船技術の向上や航海術の発展に伴い、ここ数年で急激に船舶数の増えつつある港は、海
の男達の賑やかな喧騒に包まれている。



 そこから少し離れた場所で防波堤に寄りかかり、あたしは一人午後の海を見つめていた。



 あたしの名前は、オーロラ。



 本名は、知らない。



 三年前、背中に深い傷を負い、路地の片隅で倒れていたところを、偶然通りかかったこの町
の酒場のマスターに救われた。



 気が付いた時にはベッドの上で、見知らぬ天井が見えた。そこから、あたしの記憶は始まっ
ている。



 そう。それ以前の記憶が、あたしにはない。

 自分の名前も、年齢も、何もかも-----目覚めた時には、全て、綺麗に忘れてしまっていた。

 唯一確かだったのは、この町の、この国の出身じゃないということだけだ。

Re: DESTINY ( No.5 )
日時: 2010/07/22 18:42
名前: 夏希 ◆qI7CDpFQyQ (ID: gM9EmB37)

 ここに住む地元の人達は、浅黒い肌に黒い髪、黒い瞳。



 対するあたしは、白い肌に黄金色の髪、藍玉色アクアマリンの瞳。



 外国から訪れる船舶の玄関口でもあるこの町では、外国人はさほど珍しくないこともあって、
事情を知った町の人達はあたしを疎んじることもなく、とても親切にしてくれたけど、始めは言
葉だって分からなかったし。



 目覚めてからは、何もかもが本当に大変だった………。



 その頃を思い出して、あたしはほろ苦い笑みを刻んだ。



『オーロラ』という名前は、命の恩人である酒場のマスターが付けてくれた。



 異国で深い傷を負い、記憶まで失ってしまったあたしを心底不憫ふびんに思ったらしい彼
は、あたしに踊り子として、自分の酒場に住み込みで働くことを提案してくれた。



 そしてそれから三年-----記憶は全く戻らないまま、現在も、あたしは踊り子として小さな酒場
のステージに立ち続けている。



「……広いなぁ」



 ぽつり、と声に出してあたしはつぶやいた。



 目の前に広がるのは、果てしない地平線。



 -----あたしはいったい、この海の向こうの、どこの国で生まれたんだろう……。



 そして、どういう理由でこの地を訪れ、どういう経緯いきさつであの傷を負い、こんなことにな
ってしまったんだろう……。



 何度考えたか分からないそんなことをまた考えているうちに、いつの間にか空の色が茜色に
変わり始めた。



 あたしはひとつ溜め息をついて、赤く染まり始めた海に背を向けた。



 日が沈めば、今日の舞台の幕が上がる。そろそろ酒場に戻らなければならない時刻だった。



 海が、夕日を浴びて美しく輝いていた-----。



Re: DESTINY ( No.6 )
日時: 2010/07/23 18:27
名前: 夏希 ◆qI7CDpFQyQ (ID: gM9EmB37)

 額に白銀のサークレットをはめ、耳に月をかたどったイヤリング、胸元に幾重にも広がるネッ
クレスを着け、パールピンクの口紅をうっすらと唇に塗る。



 今日踊るのは、海の男達の信仰厚い、海の女神『クリファナ』の舞。



 胸元の大きく開いた純白のノースリーブの衣装を身にまとい、肩には薄いブルーの、
光沢のあるストールを羽織る。



 ……若干衣装に着られている、という感じがしなくもなかったけど、それは考えないことにし
て、あたしは衣裳部屋の大きな鏡の前で自分の姿をチェックしつつ、出番の来る時を待った。



 衣装の両サイドには深めのスリットが入っていて、動くとかなりの位置まで太腿が出てしまう。

 お客で来る海の男達の中には、よからぬ思いを胸に踊りを見に来るやからも多かったか
ら、下着だけは見えないように気を付けよう、と心の中で思ったその時、お手伝いのムエラが
やってきた。



「オーロラ、出番だよー」

「はぁーい」



 返事をして、踊り場へと続く通路へ歩き出す。



「今日も大入りだよ。あんたの評判を聞きつけて、近くの町からも大勢来ているから」

「やだー、脅さないでよぉ」



 黄金色の髪、白い肌の踊り子は珍しいらしく、噂を聞きつけた人達で、小さな酒場は連日盛
況を博していた。



「何言ってんの、今更あがることもないだろう? 今やウチの看板娘なんだから。そら、行っと
いで」



 ムエラはそう言って恰幅かっぷくのいい身体を揺らすと、ぽーん、とあたしの背中を押した。



「うわっと……」



 よろめきながら、隙間から光のこぼれる古ぼけたドアの前に立ち、呼吸を整える。

 ここが開くと、今日のステージの幕が上がる。



 -----あたしには、夢があった。


Page:1 2



この掲示板は過去ログ化されています。