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ゼロとテロ
日時: 2010/07/22 16:11
名前: 梓乃 (ID: 8rnY/kTr)

 初めて小説書きます!
 よかったら見てってくださいね♪

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ゼロとテロ ( No.1 )
日時: 2010/07/22 16:34
名前: 梓乃 (ID: 8rnY/kTr)

「ゼロとテロ」 第一話 「指名手配中」


「はーあっ なんか面白そーなことないかなー」
 冬の寒空の下、高校3年の「八城真由」は物静かな道路の脇を歩いていた。
 こんな淋しい独り言をもらしたのも無理はない。なんせ最近は恋もしてない、ドキドキするような体験もない。つまらないこととくだらないことばかりなのだ。
「こんなんなら事件に巻き込まれたほうがマシよ・・・」
 思わず呟いた、そのとき─
「おい!そっちだ!!逃がすな!!」
 おそらく─いや確実に男の人の声だ。なにかを追いかけている・・・のかな?
 ま、関係ないけど・・・ん?
 前から、黒い影が走ってくる・・・
 ぶつかるーっ!!
っと思ったとき、
「来て」
 グイッ、と腕を引っ張られ、真由はついていってしまった。
 
「どこだ!?」
「まだガキだ!そこまで遠くには逃げていないはずだ。分かれて探せ!」

 ─ここはどこだろう・・・?どこかの路地裏だけど・・・
それより!
 近いってば!!
 真由は、心の声を出せずにいた。なぜならさっきの走ってきた男の子が、壁に背をつけた真由の上に覆いかさぶり、壁に手をついている。真由はこれほどに男子と近づいたことがないのだ。
「あの・・・」
「静かに。奴らが来る」
 それにしゃべろうとしてもさえぎられる。

「ちっ!どこ行った!?」
「逃げ足の速い奴だぜ!ここは一旦引きあげるしかないな!」
 バタバタバタ・・・と、大勢が去っていく足音が聞こえた。

「─行ったみたいだな」
 やっと男の子は手を離した。
 真由の心臓はまだバックンバックンと鳴っている。
「・・・大丈夫か?」
 ─ま、まさかバレてないよね・・・
「あ、はい・・・」
 明らかに赤い顔を直したつもりで顔を上げると─そこにはモテそうなカッコイイ顔があった。
 真由は一瞬ドキッとしたが─
 ん?─この顔、どっかで・・・
 真由はそんなモヤモヤした気持ちで掲示板の方を見ると─そこには指名手配の紙がある。
「─・・・あ!」
 思わず声を出した、その原因は─

「警部、逃がしちゃいましたね。」
「ああ─、なんとしても早く捕まえなければな。なんたって、あいつは国家を脅かすテロリストなんだから・・・」
 そういって中年の男が手にした紙には、上辺りには「指名手配」の文字が書かれた・・・あのモテそうなカッコイイ顔があった。

ゼロとテロ ( No.2 )
日時: 2010/07/22 17:04
名前: 梓乃 (ID: 8rnY/kTr)

「ゼロとテロ」 第二話「警察組織の闇」

 ─真由は、本当の本当にそこらにいるごくごくごくごく普通の女子高生だった。なんだかつまらないことばかりで・・・「事件にでも巻き込まれてしまえば─」、ほんの冗談だったのに・・・・・・。

 ─真由は、呆然としていた。自分を巻き込んで連れ去った男の子。何気にモテそうな男の子。
 ─その子が、指名手配犯だったなんて・・・・・・。
「・・・・・・?なんだ?」
 あまりにまじまじと見すぎたようだ。
「・・・・・・ニュースは見てないのか?」
「・・・は?」
 いきなりの日常的な質問に、真由は戸惑った。
「ニュース見てるなら僕の顔ぐらい知っているだろ?」
 ─あ、それって・・・
「・・・・・・指名手配犯ってこと・・・・・・?」
「そうだけど。それが?」
 ─それがって!?

 ガシャン。
 自販機の缶が落ちる音。
 プシュッ
 「あの」男の子は、缶を開けてジュースを飲んでいた。
 ─まさか、あの子が指名手配犯だったなんて・・・しかも自分であっさり認めちゃったし!てか、私はどうすればいいわけ・・・?
「・・・・・・なんでついてくんの?君誰?」
 なんでって・・・
「・・・・・・真由。」
「そ。真由。僕は零。」
「呼び捨て・・・・・・っ」
「いいじゃんタメだし」
 ・・・・・・タメなんだ?

「・・・ねー零」
「呼び捨て?・・・いいけど。で、何?」
「零はなにしたの?捕まるよーなことしたんでしょ?」
「いんや、今からすんの。」
「えっ・・・じゃーなんで・・・」
「予告したから」
 予告って、なんかテレビとかである殺人予告的な・・・
「・・・・・・なにをする気なの?」
「警察にテロを仕掛ける」
「ええ!?けっ警察!?」
 ポカンとせずにはいられなかった。犯罪のスケールがでかすぎる・・・・・・。しかも、警察って犯罪者捕まえるとこじゃん・・・
「・・・・・・なんで?」
 零は、一瞬黙った。聞かなかったほうが良かったかな・・・と不安になった。
「・・・7年前、妹が1人で留守番をしていたことがあった。僕の家は僕と2歳違う妹と、両親と暮らしていた。母と父の職場に迎えに行ったのだが・・・妹が留守番をしておくと言うので、置いていった。
  ・・・盗みが入ったらしい。妹を誘拐していった。そして、散々交渉し、身代金を用意した上に、妹が殺された。犯人はわかったらしいが・・・・・・警察関係者だったらしい。もみ消された」
 ・・・・・・よく聞く。警察の中にも、悪い人がいる。そして、警察組織に関わり・・・自分の立場が悪くなるから、事件自体をもみけす。
 
 ─零の妹も、警察組織の被害者だったんだ。
 


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