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正義のベクトル
日時: 2010/07/26 23:42
名前: ちゃも (ID: 84ALaHox)


 もし美と正義の世界が、現実に存在するものなら。
 ──それはまさしく童話の世界でなければならない。

 
 

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一章、偽りの英雄 ( No.1 )
日時: 2010/07/26 23:43
名前: ちゃも (ID: 84ALaHox)

 レミの家の前には、もうユーシがいた。
 魔術師の家系というだけあって、ローブと杖が似合っている。
 この前切ったばかりの黒髪が、光を浴びて青色に透けていた。

「ユーシ、おはよう!」

 ユーシが小さく手を振り返す。
 朝日を背景にしているその姿は、熟練のオーラすら感じさせた。

「すげえじゃん、ユーシ。味噌だれの魔術師って感じ!」
「……手だれの魔術師、な」
「へへへ、ジョーク、ジョーク」

 味噌とか言っていたら腹が減った。
 そういえば、とあたりを見渡す。ほかにも旅立ちの子たちがいるが、レミの姿だけが見えない。

「レミは?」

 きくと、ユーシがあきれたようなためいきをついた。

- ( No.2 )
日時: 2010/07/26 23:44
名前: ちゃも (ID: 84ALaHox)

「いつもどおり、髪型きめ損ねてるんだ」

 レミの顔を思い浮かべる。いたずらっぽい笑みだ。
 たしかにオシャレは大事かもしれないけれど、今日ぐらいは時間通りに来てもよいものを……。俺ですら、早起きをしたのに。

「ああ、くそう。腹がへった!」
「先が思いやられるよ」

 ユーシがめがねをあげるしぐさをする。戦闘には危ないから、とつい先日めがねをはずしたばかりなので、まだ癖が残っているようだ。ユーシ自身は気づいていないらしい。
 俺もさりげなくめがねをあげるしぐさをする。そのとたん、ユーシが恥ずかしそうに顔を赤らめた。

「真似するなよ」
「案外、ユーシも緊張してんじゃねえの?」
「お前よりはしてるよ、きっと」

 俺がむっとすると、ユーシがとてもおもしろそうに笑った。きれいな顔のユーシが笑うと、さらにきれいな顔になる。俺もなんだかほっとして、にっこり笑った。

Re: 正義のベクトル ( No.3 )
日時: 2010/07/27 10:47
名前: kisi (ID: AirZuNBn)

魔法!ファンタジー!
こういうの大好きです!
応援してます、見てます!

Re: 正義のベクトル ( No.4 )
日時: 2010/07/27 12:12
名前: ちゃも (ID: 84ALaHox)

>>kisiさん

ありがとうございます(*^^*)
あんまりファンタジーは得意ではないのですが、励みになりました。
ファンタジーになるように努力します。

kisiさんの玉座のほうにも、ご迷惑でなければおじゃまさせていただきます(^-^*)
ありがとうございました。


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