ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 死
- 日時: 2010/07/31 21:44
- 名前: arisa* (ID: YHJgvptf)
グロ表現があります;
苦手な方は出口へどうぞ。
更新は遅いかもですが、よろしくです*
感想・コメントくれると嬉しいです/
Page:1
- Re: 死 ( No.1 )
- 日時: 2010/07/31 21:47
- 名前: arisa* (ID: YHJgvptf)
- プロローグ -
地球には沢山の人間で溢れている。
色々な人間が混ざり合っているのだろう。
幸せの絶頂の者。
絶望の淵に居る者。
そして
「死」というものを感じている者。
私のように
地獄から一本の蜘蛛の糸這い上がり、
数々の死を乗り越えながらも
この場所に立っている人間は
本当に微量なものだろうけれど…。
- Re: 死 ( No.2 )
- 日時: 2010/07/31 21:56
- 名前: arisa* (ID: YHJgvptf)
私がまだ4歳の頃。
私は両親を目の前で殺された。
始めてみた血や人の中身は
私には少し早かったのかもしれない。
突然吐き気が襲ってきて、
気づいた時には犯人は逃亡。
今でも見つかっていないらしい。
私は両親のぐちゃぐちゃにされた内蔵を手にとって見た。
まだ少し動いているそれは、凄く生生しかった。
私は色々な気持ちが心の中でぐるぐる回ったけど、
別に悲しくもなんともなかった。
両親は元々私なんかに興味が無かった。
虐待や暴言なんかは無かったけれど、
優しくされたことも無かった。
まるで自分が空気にでもなったのかのように
私の存在が嘘みたいに、両親は私に無関心だった。
ただ、ご飯を食べて、寝て。
ご飯を食べて、寝る。
また幼稚園にも行ってなかった私には
つまらない毎日だった。
会話もまったく無かった。
私は小さい頃から
何かが足りなかったのかもしれない。
そんな両親が殺されて私は施設で育った。
そこでも友達なんか出来なかったし、
別に欲しくもなかった。
ただ、時間だけが刻々と過ぎていった。
私は、ある考えがふと浮かんだ。
「私が人を殺したら
皆どういう反応するんだろう」
子供の好奇心が生んだ恐ろしい考えなんだと、
今でははっきりと分かる。
私は施設の包丁を持ち、
一番気に入っていたお姉さんを殺した。
わずか6歳で。
久々に見る人の血、中身。
それは何故か私の心を癒し、
懐かしい思いにさせてくれた。
私は
何だったのだろう
-続く-
- Re: 死 ( No.3 )
- 日時: 2010/08/02 11:45
- 名前: arisa* (ID: wZEf2naw)
私はお姉さんを殺した後に
「このままここにいたい」
そう思った。
そしてそのままお姉さんの死体を見つめていた
でも、少しすると違う人が来て、
悲鳴を上げて、私をぽいっと捨ててしまった。
お姉さんのことが、新聞に載っていた。
犯人の私の名前は載っていない。
でも、拾った新聞だから、いつのかは分からない。
こんなに汚く、お腹も減って、薄汚い。
こんなになるまで生きていた私。
人を殺してこうなったことは分かった。
でも、別に後悔も何もしていない。
私は分かっていたから。
世界に微量の「物好き」が、
私を拾ってくれることを。
それから多分1ヶ月くらい経ったある日。
私に手を差し伸べた奴が居た。
「私のところに来ないか。」
それは元気そうなおじいさんだった。
杖を使っていたけれど、
めがねをかけて、にっこり微笑んで、
とても優しそうな人だった。
こんな風に手を差し伸べられたことのない私は
とても不思議な気分になった。
でも、私は分かっていたつもりだったけど
その不思議な感覚に蝕まれ、気づかなかった。
世界には「裏切り」というものがあることを。
-続く-
Page:1
この掲示板は過去ログ化されています。