ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 〜ZAME〜生存確率1%の逃走
- 日時: 2010/08/16 14:53
- 名前: 黒助 (ID: U3CBWc3a)
黒助(くろすけ)と申します。
どうか、温かい目で駄作小説を見てやって下さい。
×注意事項×
1.喧嘩や荒らしはご遠慮下さい。
2.駄作なので、アドバイスやコメントをお待ちしております。
〜掲示板〜
>>6 オリキャラ募集用紙
★見て下さったお客様方★
紅桜様>>7
瓦龍様>>8
金平糖様>>10
agu様>>11
シュルル様>>14-15
くろうさぎ様>>16
gojamp様>>22
【>>1 プロローグ】
【>>2 Cast introduction】
━☆━生存確率1%の逃走━☆━
【01話】>>4 【02話】>>5
【03話】>>13 【04話】>>26
【05話】>>29 【06話】>>34
【07話】>>37 【08話】>>40
【09話】>>41 【10話】>>44
【11話】>>47 【12話】
- Re: 〜ZAME〜6話UP☆ ( No.37 )
- 日時: 2010/08/11 10:32
- 名前: 黒助 (ID: AidydSdZ)
【07】
警察を追い払い早くも1時間が経っていた。
パトカーを適当なパーキングエリアに止め、連太郎と翼は車から降りる。
車内には、手足を縛り動けなくなった水城だけが残っていた。
「とりあえず、俺の家に行きましょう。一人暮らしだし、別に遠慮はいらないっす。」
「分かった。こいつは・・・・このままにしておくか。」
翼は水城を見ながら言う。水城は未だに気絶している。
翼と連太郎は顔を合わせると、その場から急いで立ち去った。
─────
「くそ・・・・」
2人が立ち去った直後に、水城はゆっくりと目を覚ました。
閑散としたパーキングエリアには誰もいない。
無論、車内には水城ただ一人。
「あいつら・・・絶対に俺が捕まえてやる・・・・・」
─────
走って約10分。翼達は連太郎の自宅であるアパートに着いた。
「1階の一番手前っす。」
連太郎はそう言うと、アパートの中に入ってすぐ傍の部屋の前に立ち、鍵を開けた。
翼も後を追い、急いで連太郎の自宅へと入り込んだ。
連太郎の家の中は、意外にも綺麗に掃除されており、塵ひとつないと言ってもおかしくはない部屋だ。
「どうする?あの男、確か関東中央留置所に連れて行くって言ってたっすよね?」
「・・・・あぁ。確か、目黒区の離れた場所にあるところだよな?」
翼が連太郎に聞き返したその時だった。
ピリリリ♪ ピリリリ♪
2人の会話を遮るように、翼の携帯が鳴り響く。
相手は、なんとなく誰か分かっていた。
『はい?』
『どうやら、君だけが逃げれたらしいね。』
『お前!!宝探しゲームなんて嘘言いやがって!!!』
『ふふっ・・・まぁ忘れてくれ。どうだい?ZAMEの感想は?』
『ふざけんな!!!お前、一体どこにいやがる!!!』
『・・・・次の課題をクリアすれば、ヒントを与えてやろう。』
ミスターXのその言葉に、翼は一瞬躊躇う。
しかし、綾乃の笑顔が頭に思い浮かんだ瞬間、決心した。
『分かった。でも、嘘はなしだ。』
『よし、では最初の課題を出そう。今から96時間以内に、宮本綾乃を救い出せ。』
『な、なに!?』
ミスターXの言葉に、翼は思わず口に出して驚く。
お前のせいで、綾乃が捕まったんだぞ!!と、言いたかったが、翼は我慢して説明を聞く。
『もし、課題に失敗すれば宮本綾乃の命はない。それは最初に言っただろ?』
『汚い奴だな・・・・絶対にクリアしてやるよ。』
『ふふっ。健闘を祈る。あ!後、これだけは言っておこう。』
『ZAME参加者は、君だけではない。』
ガチャ! プー プー
翼は、ミスターXの最期の言葉をどう受け止めればいいのか分からなかった。
参加者・・・・ほか・・・・・
「こいつは、一体何がしたいんだ?」
翼はミスターXの始めた‘ZAME’の存在理由が分からない。
こいつは、なんで俺を選んだ?
ほかに参加者がいる?
なぜ、綾乃や連太郎が巻き込まれる?
もう、分からない。
しかし、これは始まりに過ぎない。
ZAME「ゲーム」は、まだ始まったばかり________
- Re: 〜ZAME〜7話UP☆ ( No.38 )
- 日時: 2010/08/11 13:00
- 名前: 紅桜 (ID: R1HrIXSx)
ドッキドキな展開ですね!
翼は綾乃を助けられるのか!?
続きが気になります!
お互い頑張りましょう☆
- Re: 〜ZAME〜7話UP☆ ( No.39 )
- 日時: 2010/08/11 15:47
- 名前: 黒助 (ID: AidydSdZ)
>>38 紅桜s
コメント毎度ありがとうございます!!
紅桜sも頑張ってください。
- Re: 〜ZAME〜生存確率1%の逃走 ( No.40 )
- 日時: 2010/08/11 17:40
- 名前: 黒助 (ID: AidydSdZ)
【08】
連太郎に自宅に留まっている翼と連太郎は、綾乃奪還作戦を練っていた。
丸い机に2人向き合う形で、真剣に作戦を考える。
「タイムリミットは96時間。つまり、4日か。」
「相手は警察、俺らだけじゃ無理っすよ。」
確かに、ただの大学生と元不良にそんな力はない。
時間は刻々と過ぎて行く。
関東中央留置所に乗り込むのは、2人の力では無理だということを翼は悟っていた。
「一体どうすれば・・・・・」
「ん?待てよ・・・そういや、あの刑事。留置所に行ったら裁判するって言ってたっすよね?」
連太郎は、水城が車内でそう言っていたことを思い出す。
パソコンを取り出し、東京にある全裁判所の日程を調べた。
「あっ!!綾乃も裁判がある!!日にちは・・・・2日後、間に合うっすよ!!!」
連太郎の言葉に、翼は暗んでいた表情を笑顔に変えた。
それならば、留置所から裁判所へ移送している時に襲えばどうにかなるかもしれない。
もう、作戦は、進む道はそれしかなかった。
「よし!!2日後に向けて準備を始めよう!!」
──────
同時刻 東京 秋葉原
とあるメイド喫茶の前に、明らかに秋葉原と釣り合わない格好をした男が立っていた。
男は黒髪をオールバックで整え、顔は爽やかである美男子だ。
「な、何なんだよ!!」
男は辺りを見渡しながら、足を進める。
何かに警戒しながら、自身が着ている黒いコートの襟に顔を半分隠す。
その時だった。
男の不穏な空気を打ち消すように、愉快で楽しさを強調する携帯の着信音が鳴り響く。
「な、なんだよ・・・・」
男はそう言いつつ、携帯の電源を入れた。
『ZAME参加者2号とでも言っておこうか・・・。どうだい?課題は進んでいるかな?』
『てめぇ・・・秋葉原に着いた途端、変な奴に殺されかけたんだよ!!何が目的だ!!』
『君の課題はアサシンから逃げること。何なら、課題をリセットして違う課題を与えようか?』
『そ、それでいいから、もう体力の限界なんだ!!!』
男の言葉で、ミスターXは笑い声を放つ。
『分かった。君の課題は、現在捕まっている宮本綾乃の救出だ。』
『は、はぁ!?なんで他人を助けないと・・・』
『君に文句を言う権利はない。無論、任務失敗の時は妹の命がどうなるか・・・』
『っち、分かったよ!!!』
ガチャ! プー プー
男は携帯の電源を力を込めて切ると、右目から一滴の涙を流す。
彼の名前は、山本春夜。裏世界ではハッカーとして有名な彼にも、不運は訪れたのだ。
ミスターXによって仕掛けられた‘ZAME’に強制参加、大事なものは、現在入院中の妹。
「梓、お兄ちゃんが絶対に助けてやるからな。」
春夜は両手をガッツポーズにし、その場から急いで立ち去った。
- Re: 〜ZAME〜8話&キャストUP☆ ( No.41 )
- 日時: 2010/08/12 20:16
- 名前: 黒助 (ID: AidydSdZ)
あらゆる生あるものの目指すところは死である__
精神分析学者 フロイトの言葉
【09】
2日後
翼、連太郎はたった2日の間で綾乃奪還作戦の計画をたてた。
そして、現在2人は車である場所に向かっていた。
「留置所から裁判所までは約2時間、その間に綾乃さんを助けれるポイントは一つだけ。」
連太郎はそう言いながら、車を止めて指を指す。
翼も綾乃を助けれるポイントを見た。
それは、留置所から裁判所までの道のりで唯一ある直線道路だ。
この直線道路は東京湾沿いにあり、見通しは良いが、車の通りは少ない。
この道で奪還を失敗すれば、恐らく綾乃を助けれることはできないだろう。
「もうすぐだろ?気を引き締めて行こう。」
「そうっすね。」
車を直線道路のど真ん中に止め、素早く下りると傍にある大きな木の陰に隠れる。
そして、綾乃を乗せた護送車が来るのをじっと待つのだった。
─────
20分経ち、翼達が来た方向から一台の大型護送車が姿を現した。
周りに護衛はおらず、一台だけの護送だ。
「車が止まったら、後ろに回り込んで綾乃を助けるぞ。」
「分かったっす。」
2人は顔を合わせて頷き、いつでも行けるポーズをとる。
そして、護送車は道の真ん中に止まっている連太郎の車の近くでゆっくりと止まった。
その直後に、2人は静かに護送車の後ろへ回り込む。
「おいおい!!一体、何なんだ!?」
運転席から降りたSATの一員と思われる男性は、連太郎の車に近づき、車内を覗きこむ。
すると、護送車の後ろの扉が開き、太り気味体系である男が降りてきた。
「どうした?早くどけるんだ!!!」
「東郷隊長、これは一体?」
警視庁警備部第1機動隊の隊長である東郷隆正は、車を見ると怒りの表情を現した。
「時間がないのだ!!窓でも割って早く動かせ!!」
「は、はい!!!」
隊員は東郷の気迫に圧倒され、素早い動きで窓ガラスを割り車内に入る。
その直後だった。
護送車が勝手にバックを始め、助手席に座っていた男性が外に放り出された。
「あ、あいつら!!!指名手配犯だ!!!」
東郷は助手席に座る翼の顔を見て大声を出す。
連太郎はバックしながらドリフトをして方向転換し、そのまま走り去っていく。
「くそ!!!・・・・その車で追いかけろ!!!!」
東郷は目に入った連太郎の車を見ながら言う。
ちょうど乗っていた隊員は命令通り、そのまま車を動かして護送車を追った。
**********
目黒区
平和で活気の溢れた公共の道路である双葉大通りは、2台の車が突入した途端に空気が一変した。
護送車と軽自動車のカーチェイスが、激しく行われていた。
「綾乃!!大丈夫か!?」
「つ、翼ぁぁぁぁ!!!!!!」
翼は助手席から後ろに行き、座っていた綾乃に抱きついた。
それはまるで、数か月も離れていたカップルが再会したような光景だった。
「良いところ悪いんだけど、翼は前に戻ってっす!!」
連太郎は語尾を強くしながら、ハンドルを右に動かす。
翼と綾乃は、シートにしがみついて激しい動きに耐える。
「このままじゃやばいっすよ!!」
「どうにかできないのか!?」
「無理っす!!!この車大きいし、俺は元々軽自動車専門なんっすよ・・・・ん?」
連太郎はふと、サイドミラーを見てあることに気が付く。
後ろから追ってくる車の更に後ろから、謎の真っ赤なスポーツカーが追ってくる。
翼と綾乃もそれに気が付くと、翼は窓から顔を出してスポーツカーを確認する。
「警察・・・・じゃない・・・・・・」
スポーツカーは翼達を追う車の横に並ぶと、そのまま勢いよくぶつかった。
すると、車はスピードのせいでバランスを崩し、そのまま道に立っていた電柱に衝突。
「おっしゃあ!!!」
連太郎は一瞬笑顔になるが、すぐにその表情は青白い顔へと変わった。
「お、俺の車がぁ〜ぁ!!!」
「しょうがないだろ!!このままいくぞ!!!」
悔む連太郎を無視し、翼は連太郎に指示を出す。
そして、3人を乗せた護送車と謎のスポーツカーは、そのまま人気のない通りへと姿を消した。
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