橙色の金盞花 | ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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橙色の金盞花: 日時： 2010/08/04 22:45; 名前：千秋 ◆Vih5qYMOaw （ID: nWEjYf1F）; 人間は、人の不幸を好む生き物だ。
しかし、それと同時に人間は……愛すべき人の幸福を祈る者なのである。
——橙色の金盞花。それは、切なる想い。

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Re: 橙色の金盞花 ( No.1 ): 日時： 2010/08/04 23:41; 名前：千秋 ◆Vih5qYMOaw （ID: nWEjYf1F）; プロローグ

　——二十ＸＸ年。それは、始まった。そう、第三次世界大戦だ。
　この戦争のきっかけとなったのは、所謂、人間の勘違いとか言う物である。
　とあるロシア兵が、一人のアメリカ兵を熊だと勘違いし、発砲。そのアメリカ兵が亡くなり、彼と同隊に所属していた多くの同士は怒り狂う。そして、案の定、ロシアに向けて核兵器を発射した。結果から言うと、これによって、ロシアは多大な損害を食らう羽目になった。
これは、後の「ベアーショット事件」に当たる。

　人間は残虐で、後ろを顧みず、そして非道だ。だって、たった一つの勘違いだけで、一つの命と一つの国を滅茶苦茶にしてしまったのだから……だが、その残虐さや非道さは、時に世界を救う事もある。
これは、この悲しい事件の黒幕とも言える、とあるロシア兵のひ孫——日高エカチェリーナを中心に繰り広げられる、壮絶で非道な、人間と戦争の物語である。