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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 校内隠れ鬼。
- 日時: 2010/08/10 20:05
- 名前: 羽留 (ID: yU8XJsFi)
隠れ鬼。
小さい頃は誰でもした遊びではないでしょうか。
そんな隠れ鬼を、今実施します。
そう。
生死に関わる校内隠れ鬼を。
それはあまりにも突然の出来事。
「今から校内隠れ鬼を始めます」
周囲がざわめく中校長はお構いなしに喋り続ける。
「今日丸1日逃げ切れた人は≪生き残った≫となり鬼…いや、このゲームは鬼の事をデスメンターと呼ぶ。そうしてデスメンターに捕まると≪死んだ≫という事になります」
周囲が異常なほどにざわめいた。
俺も思わず「は?」と呟く。
鬼に捕まると、
死ぬ?
校長は正気なんだろうか。
いや、正気…らしい。
普段おちゃらけている、あの校長があんな真面目な顔をしているんだ。
これは本当に—…。
「デスメンターは全員合わせて最初は10人。時間が経つに連れ指令も出される。あぁ、それと校庭には出ない事。屋上は良し。では、今から校内隠れ鬼を開始します—」
その瞬間。
ステージから何か黒い影が飛び降りて来た。
それは—
「デス…メンター?」
隣に居た親友の弘樹がぼそりと言う。
そのデスメンターが出てくると同時に、皆がいっせいに体育館から出ようと人並みが押し寄せる。
あちこちから「邪魔」とか「どいてー」とか言う声が聞こえる。
それと、悲鳴も。
「な、大智—俺らも逃げんぞっ」
そう言って弘樹は俺の腕を引っ張って体育館の出口にもう突進する。
弘樹は人を掻きわけて必死に前へと進む。
俺も腕を引っ張られ道連れに。
「きゃ…っきゃあぁあああ…」
後ろから悲鳴が聞こえた。
ふと後ろを見ると—
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