ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 世界の果てに行ったらなんか刺さってた。
- 日時: 2010/08/12 00:22
- 名前: 気楼 (ID: vHV..Gxc)
登場人物&世界観
ミラージュ
『世界の果て』に刺さっていた剣の精霊。
リリーに抜かれたため、否応なく彼女の
フェミリオス
『守護精霊』になってしまう。
闇幻魔法、空間魔法を得意とする
『虚無のミラージュ』
リリー・アルデモット
ライン盗賊団元副団長。現在はライン盗賊団は壊滅しているのでフリー賞金稼ぎ。
氷雪系魔法、雷光系魔法を得意とするほか、ミラージ
ュの能力で闇幻魔法も使える。
『神速のリリー』
————————————————————————
ジャンク・メガロ
中央政府の北に位置する、物語の主な舞台。
そこは、一応国とは指定されているが、パスポートなどは必要とせず、警察も人民もいない。
『さまざまな【モノ】が流れ着き、さまざまな【モノ】を導く場所。
中央政府
全国家が争いを止め、手を取り合ったのを機に立ち上げられた組織。79人の首相、64人の大統領が幹部、8人の天皇が組織のトップとして君臨している。
守護精霊
フェミリオスと読む。賞金稼ぎや、魔道具を作る魔術師達の道具に宿っている精霊の総称。守護精霊といっても、戦闘に役立つ能力を持った精霊はあまりいない。
世界の果て
どこにあるのか、なにがあるのかは誰にも分からない場所。たとえ『ソコ』にたどり着いても、生きて帰ってくる可能性はほぼ0だと言われている。
Page:1
- Re: 世界の果てに行ったらなんか刺さってた。 ( No.1 )
- 日時: 2010/08/12 18:04
- 名前: 気楼 (ID: vHV..Gxc)
・・・私、リリーアルデモットは、只今壮大な危機に直面している。
一歩間違えば、恐らく命を落とす程の危機だ。
なぜ危険な状況下なのにこんな淡々としているかと言うと、そうでもしなければ平然を保てないわけであって、決して私がマゾだからという理由ではない。
・・・今、私の周りには、
AAランクのパンドニストという五階建てマンション程の体格を持つ巨大なサルが2匹。
Aランクのラグンゼルという、パンドニストの半分ほどの大きさのユニコーンが1匹。
Sランクのカロウガンというラグンゼル3匹分の体を持つ巨大なカラスが1匹。
そして私は、ある場所から頂戴した剣が一本。
それに.32口径のSIG SAUER P230が一丁。これだけの装備でこれだけの怪物を相手にするなんて無理がある。
「・・・まぁ、目的の物は手に入れたし・・・ミラージュ、やっぱり逃げるわよ」
「え〜・・・折角財宝がわんさかあるこの島に来たのに、もう帰るのかよ?」
私以外には怪物4匹しか居ないこの状況でミラージュの声が頭に響く。
「しょうがないでしょ・・・それに依頼人に頼まれている物は手に入れてるんだから、長居は無用よ」
「元はと言えば、姫様があれこれ触ってトラップが発動したから・・・」
「黙れ。さっさと『ディメンション・ルート』開・・・」
言い終わらないうち、パンドニストの豪腕が振りかざされた。
ブォン、という風を切る音が、豪腕を本能的に避けた私の数センチ隣で聞こえる。
「・・・そろそろ我慢の限界・・・、かな?」
グルァァアアァァと、耳を劈くような怒鳴り声を上げ、パンドニスト、ラグンゼル、カロウガンが攻撃を始める。
パンドニストは得意とする火炎魔法『フライマス』を放ち、ラグンゼルは雷光魔法『デイ・オブ・ランスター』を、カロウガンは烈風魔法『サイクロン・ディナイト』を繰り出してきた。
「ヤバ・・・!!『マイスティア・ユグル』!!」
4匹の高ランクモンスターの攻撃を防ぐ技は、私にはコレしかない。
パンドニストの『フライマス』も、ラグンゼルの『デイ・オブ・ランスター』も、カロウガンの『サイクロン・ディナイト』も、威力は違えど全て直線状の放出魔法。
一定領域を覆うように、吹雪が私の周りに現れ、回転する事でその砲撃の軌道を変える。
これであのモンスター達の攻撃が私を直撃する事は無い・・・が、
「この、魔法、燃費が、悪すぎる・・・」
『マイスティア・ユグル』は本来防御型の魔法ではない上に、この魔法は発動している間は魔力が吸い取られ続ける。
「ミ、ミラージュ、早く、ルート開きなさいッ!」
「今開いてますよ〜・・・・・・はい、完成!」
「すたこらさっさと・・・」
『マイスティア・ユグル』を発動っしながら、私はコイツ・・・ミラージュの開いた空間・・・『ディメンション・ルート』をくぐる。
「それじゃーね、腐れエテ公ども♡」
これが、私、リリー・アルデモットの華麗な生き方。中には汚いだのセコイだの言う輩もいるけど、気にしない!私に言わせれば、そんなの単にバカ正直生きている奴ら言い分に過ぎないわ!
Page:1
この掲示板は過去ログ化されています。