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フタリ屋
日時: 2010/08/12 10:18
名前: 蒲公英 ◆EJ0MB3jlw2 (ID: SCMOcoS4)

新作です!よろしくお願いします!
注意

・荒らしは無視。

・お褒めの言葉も4649でし。

では、プロローグどーぞ。



プロローグ


『自分、いりませんか?』

そんな手紙が、私に届いた。

そう。それからだった。

彼女の『もうひとり』ができたのは・・・。

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Re: フタリ屋 ( No.1 )
日時: 2010/08/12 11:04
名前: 蒲公英 ◆EJ0MB3jlw2 (ID: SCMOcoS4)

一話

「はあぁ・・・。」

ため息が漏れた。 まただ。

私は、草金 美咲。

今は夏休み。プールからの帰りだった。

夏休みでも、学校はうるさかった。

校内では、図書室の貸し出し、校庭は、サッカー、野球を練習している子がいるし、プールの開放もあった。

私はいじめられていた。 どこでも、一人。

孤独だ。  大事な人も死んだ。

私の家は、7人家族だ。 いや、7人家族だった。

今は、6人だけだ。   母は、去年、死んだ。

母が一人、母の部屋で昼寝をしていたら、いきなり起きて、吐血した。

それから、入院生活がはじまった。

「はっ・・。」

いけない。ボーっとしてしまった。

いつの間にか家の前にいた。

ガチッ・・・。ドアが開いた。

「ただいま。」そういうと、ランドセルを置き、
右後ろを見た。

赤い封筒に白いペンで草金 美咲様と書いてあった。

腰まである茶色の髪が、揺れる。

中に入っていたのは・・・。

『自分、いりませんか?』
そう書かれた紙と、時刻が書かれていた。

「夜 2:00分に。」

「なにこれ・・・。」

私は、その手紙をもち、自分の部屋に行き、机の引き出しに入れておいた。

捨てなかった。手紙は。

自分の好奇心に負けた。  

  でも、その手紙は、悪魔の手紙だったんだ。


    血に染まった手紙だったんだ。

  つづく    

Re: フタリ屋 ( No.2 )
日時: 2010/08/13 11:44
名前: 蒲公英 ◆EJ0MB3jlw2 (ID: SCMOcoS4)

2話

「おやすみなさい。」

私は、皆に言うと、部屋に入った。

私の家には、父、兄、姉二人、そしておばあちゃんと私。

そして、ベッドに入ると、すぐに寝た。

夢を見ていた。    母がいる。

笑ってる。   私は、いつの間にか、母に近づいていた。

「お母さん」

私は、起きてしまった。   母がいたのに。

  涙が頬をつたった。              
本当は、母がいなくて、死にそうなくらい苦しくて、
悲しくて、    消え入りそうだった。

  私は、眼をつぶった。  

今度も、夢だったが、   母はいなかった。

   その代わり、真っ白のスーツに身を包んだ、
  男がいた。

モノクルをつけていて、片目は見えない。

私は、男と喋っていた。
「あなたは・・・・?」

男は笑うと、答えた。
「私はあなたの救世主。」

「わたしの?」

「あの手紙・・・見たでしょう。」

私はうなづいた。

「あなたを、差し上げます。」

「わたしを?」

「ええ。『もうひとりのあなた』を。」

「頂戴。私を。」

男は、モノクルをかけていないほうを、ウィンクした。

すると、真っ白の鳥が飛んできた。

「メリュー、鏡を。」

そういうと、口にくわえた鏡を取った。

裏に、白い薔薇の絵が描いてある手鏡だ。

「これに、「モウヒトリノワタシ」といって。」

「もうひとりのわたし。」

「これで大丈夫です。では、お金の代わりに、あなたの影をください。」

「わたしの?」

「はい。」

「いいわ。友達が出来るのならば。」

「では。さようなら。そして・・・。」




「はっ。」

起きていた。   

「何だ。夢か。」

振り向いたその時。

「御機嫌よう。私。」

いた・・・。       あいつの話は本当だった。

     私がいる。   パジャマ姿の私。

つづく

Re: フタリ屋 ( No.3 )
日時: 2010/10/22 06:51
名前: るの ◆EJ0MB3jlw2 (ID: SCMOcoS4)

三話

「あなただれなの」

私が聞くと、言った。

「お前に決まってるでしょ。」

私は歓喜のあまり声をあげた。

ありえない。私が私と友達になるなんて。

「ねぇ、友達になろう。」

私はたづねた。

すると、こちらをにらむ。

「一生の友達。ならオッケーする。」

「うん。一生の。いや、人生の!」

「あらそう。じゃあ、私は休んでるわ。」

私はにらむ。

「あんたが行くのよ。分身。」

「やあね。私はあんたなの。美咲でしょ。」

私はあいつに無理やり行かせた。

「よしと。」

私はパソコンを立ち上げ、おやつのドーナツをほうばった。

でも、これは悪魔が微笑む一秒前のことだった。

Re: フタリ屋 ( No.4 )
日時: 2010/10/23 08:41
名前: 優子 ◆EJ0MB3jlw2 (ID: SCMOcoS4)
参照: http://amebulo.jp/kitaharuharu

四話

アイツが出て行ってから、少したって・・・。

「美咲!」

そういう声がしたから聞こえる。

外を見ると、血が飛び散っている。

「あれ・・・?」

隣にいたのは私・・・、美咲だ!

ナイフをもって人を次々と刺している。

「キャアアアァァァァァ--------------!」

女の人は必死で走っている。

アイツはナイフを振り上げた。

「あのナイフ・・・。」

そう。あのナイフの刃先が真っ赤に染まっていた。

「殺してやる!」

アイツの目がギラギラした赤になる。

「あ・・・。」

茶色でいい質の髪は血で赤くなり、

ワンピースは真っ赤になっていた。

   美咲さんが人を殺した。

みんな目を見開いていた。その一人がお姉ちゃん。

お姉ちゃんはいじめられていたけど頑張って生きてた。

でも、アイツは殺すのを止めない。

次に殺す人を探している。

「お前にする。」

そう。みんな怖くて逃げているのに

お姉ちゃんは逃げられなかったのだ。


「トリャァァァァ-----------!」

アイツはおねえちゃんを切り刻んだ。

血が滴る。

「ウッ…。」

お姉ちゃんは死んだ。

死んだんだ!

アイツのせいで。

「お邪魔するわ。」

私の部屋に入ってきた人・・・。その人は

黒ずくめの美しいお姉さん。

「あなたを助けるわ。私の名はガーディアン。」

ガーディアン・・・守護者と名乗るものは、言った。

「わたしは「裏の世界」を行き来する者。」

「あの・・・。だれ?」

「魔女。まぁ、黒魔女ね。」

「黒魔・・・。ってヤバッ!」

 この人は私の救世主だった。

たった一人の。


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