ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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奉るは壊れた十字架、
日時: 2010/09/12 22:21
名前: しろつき ◆5IxW6Su6n2 (ID: Go.89if1)

(奴ラノ神ヲ 踏ミ躙ロウゾ)


※作品紹介
作者:しろつき/白月
ジャンル:ファンタジー(グロ含む)
傾向:趣味まっしぐら/ひたすら暗い/やや狂ってる
開始:'10 9/11
※初っ端から少々過激なグロ表現あり。注意!

「_____奴らなんて、ぐちゃぐちゃになって潰れてしまえばいい」


※話

壱話 >>1-2(作成中)
弐話 >>

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零と壱の間。 ( No.1 )
日時: 2010/09/11 17:36
名前: しろつき ◆5IxW6Su6n2 (ID: Go.89if1)

部屋を出る前に見えたのは、まるで挽き肉にでもするかのように跡形もなく潰れて使いものにならなくなった人間の内臓だった。

*

「……それでお前は、いつ死にたいの?」

今の海には近寄らない方が良い。
そう言った友人の言葉を素直に受け入れて船に乗り込まなければこんなことにはならなかったのだろうか。……どちらにせよ、ここまで来ているのならこいつらは見逃すことなどないのだろう。あの小さいと言えども豊かな街を。
……この近海には、海賊がいる。
数日前から流れ始めたその噂は、初めは酷く曖昧なものだったのに何時の間にか様々な尾ひれがついてそんなことは有り得ないだろうと誰もが思う程に誇張された「噂」となっていた。
ひょっとしたらその噂は本当だったのかもしれない、と目の前にいる少年とは言えない、しかし青年と言うには些か幼すぎるその銃口を此方へと向ける男を見上げながら思った。彼の放つ威圧感は、下っ端のそれとは比べものにならないほど大きく、そして重かったのだ。

「……答えろよ。いつ死にたい?」

見下すような目で此方を見る彼は、貴族のように気高く、そして殺人鬼のように狂気に満ちた目をしていた。……思えばこの時、自分も同じような目をしていたのかもしれない。彼が銃を握る力を僅かに強め、そして「僕」を殺したのは次の瞬間だったのだから。


_________「シェンベールに海賊襲来、生存者0」
……翌朝の新聞に、一面で取り上げられた見出しである。


_______________
そのうち修正します。

Re: 奉るは壊れた十字架、 ( No.2 )
日時: 2010/09/13 16:33
名前: しろつき ◆5IxW6Su6n2 (ID: Go.89if1)

雨宮零式は、いつものように自分の殺人衝動を抑えるために死のうとしていた。……ここで忘れてはいけないのは、彼が死ねない体であること、彼が自分の衝動を抑えるために死んでも、それは意味がないということだ。
________実際は、彼自身が手を下したのではなく、触れたら壊れた。そんな子供の遊びのような単純な過程で零式の周りにいた者達は死んでいったのだ。……ただ、零式がどうしようもなく人を壊したいという衝動が生まれるまでは、彼は無意識に人を殺めるだけだったのだ。そして彼が彼自身のことで知ったこと。それは自分がヒトの形を模したヒトならざるものであったことだけだ。
そして、今日も死のうと崖の端に歩みを進めた彼の目前に、本来ならばこんな所にはいない筈の「ヒト」がいた。


(保留)


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