ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- ジェノサイバー
- 日時: 2010/09/11 17:30
- 名前: ハーレン ◆r7DC/b6/e6 (ID: ZTqYxzs4)
はじめまして、ハーレンと言います!
面白い小説目指して頑張ります(^o^)/
コメントくれると嬉しいっす!
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- Re: ジェノサイバー ( No.1 )
- 日時: 2010/09/11 17:43
- 名前: ハーレン ◆r7DC/b6/e6 (ID: ZTqYxzs4)
−1−
暗い教会の中。人も動物も俺を恐れてここに近寄ろうとはしない。
酷く静まり返った教会。
俺はここから出られない。
村人たちに封印されているからだ。村の奴らは俺がいなくなって、今頃歓喜しているだろうな。
ここに封印されて、もう何年経つだろう?いつ封印されたんだっけ?
そんなことも覚えてないほど、俺はここにいる。
24時間、365日…ずっと同じ風景。
飽きているのに、何故かホッとする。
鳥の声も、人間たちの声も、何も聞こえない静かな協会だけど、俺にとっては好都合な居場所。
だって俺にはここしか居場所はないから…。
自分で居場所を作らないと、本当に俺の居場所はここしかない。
でも居場所を作ることも、奪うことも、壊すことも、もうできない。
俺は一生…ここから出られない。
出してくれない…というのが正しいかな?
不老不死になってしまった俺は、永遠にここからは出られない。
あの女の子の笑顔も、もう見れない。
- Re: ジェノサイバー ( No.2 )
- 日時: 2010/09/11 18:02
- 名前: ハーレン ◆r7DC/b6/e6 (ID: ZTqYxzs4)
少し賑やかだが、所詮田舎村というのが、フィリーナのこの村の第一印象だった。
平和で、何も事件は起こりなさそうなこの村に、〝アレ〟がいるというのだから、フィリーナは溜息をつく。
「何溜息ついてんですか。」
「うっさいわね。あまりの予想外な印象に呆れただけ
よ。」
「呆れているのはあなたの脳内だけでしょう。」
「ごめん意味不明なこと言わないで。そういうあなたの脳内が見てみたいものよ…ハァ。」
「頭撃ったら見れますよ。ま、ぐちゃぐちゃで分かんないでしょうがね…。」
なんとも意味不明で、むごたらしい会話をしている二人であった。
そんな2人の会話を聞いて疑問視する村人たち。
そんな村人たちの視線をなんともないと言わんばかりにスルーする2人の男女。
「すみません、教会はどこから行けば行けれるでしょうか?」
「……あんたら誰だい?」
「あ、自己紹介がまだでしたね。私はグランゼルラ教団導師、フィリーナ・グランゼルラです。で、こっちの男が…」
「ヴァルギエスです。」
「グランゼルラ教団………!!ま、まさか…フィリー導師!?」
「はい。協会に案内してもらえますか?」
「は、はいっ!」
フィリーナの名前を聞いた途端に慌てだした老人に他の村人たちは頭にハテナマークを出す。
でもそれはほんの一部の人間だけ。それ以外の村人は全員一斉にザワつき始める。
フィリーナは自分たちを見てヒソヒソと話している村人たちに冷たい眼差しを向けた。
- Re: ジェノサイバー ( No.3 )
- 日時: 2010/09/11 18:17
- 名前: ハーレン ◆r7DC/b6/e6 (ID: ZTqYxzs4)
魔物が今にでも出てきそうなくらいの森を抜け、さらに奥の奥に行くと、ひっそりと協会は建っていた。
まわりは茨があり得ないぐらい巻き付き、中は外からみてもハッキリわかるぐらい尋常に暗かった。
「…ここに〝ジェノサイバー〟が、いるんですね。」
「ええ。今や生産中止となった生体兵器ジェノサイバーが…ここにね。」
「あの…何をするつもりで…?」
「何もしないなら、ここに来たりはしませんわミスター。あなたたちが封印した化け物を、解放しに来たのですよ。」
フィリーナの言葉に、老人は驚愕と怒りの入り混じった表情をフィリーナ達に見せる。
「なっ……なんだとっ!?まさかあんたらっ、あっ、あっあの悪魔を、解放するのか!?」
「ええ。そのために私達はここに来たのです。」
「なんてことを…うわぁぁぁぁぁあああ…!!」
老人は間抜けな悲鳴をあげながら逃げていって行ってしまった…。
「…どうやら噂はガチのようですね。」
「ええ…。どうやらあの事件の犯人さんはこの教会の中にいるわね…!」
フィリーナとヴァルギエスは、老人を追おうともせず、そのまま教会の入口の茨を切り刻み、中へ入っていった……。
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