ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 『うちたい』ゆーくん
- 日時: 2010/09/15 17:41
- 名前: セン ◆BxtJQeQrI6 (ID: cSw9GUzL)
初めまして、センです。
えー、第1作目なので話が変になる可能性・大です。
それでもいい人はよろしくお願いします。
あ、あと荒らしとかも来ないでください。
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- Re: 『うちたい』ゆーくん ( No.1 )
- 日時: 2010/09/15 18:04
- 名前: セン ◆BxtJQeQrI6 (ID: cSw9GUzL)
Ⅰ「打ちたい」ゆーくん
プロローグ
彼女は壊れている。
だって、俺が「刺せ」と言うと親にもナイフを向ける。
俺が「潰せ」と言うと兄の会社にも乗り込んでいく。
俺が「死ね」と言うと、多分自分の喉を切り裂くだろう。
そう、彼女は俺に刃向かわない。知らないけど。
あ、彼女が壊れているなら……
俺はもっとぶっ壊れてるな。
だって、壊れている彼女を
『愛してる』から。『愛せる』から。
壊れて尚、愛しいと思えるから。
あぁ、俺は彼女の心を
『打ちたい』
- Re: 『うちたい』ゆーくん ( No.2 )
- 日時: 2010/09/15 19:13
- 名前: セン ◆BxtJQeQrI6 (ID: cSw9GUzL)
Ⅰ「打ちたい」ゆーくん
「おはよう! ゆーくん。九時だよー」
九時って絶対おはようじゃないよな。
そんなことを思いながら、布団から出る。
なんか、ぶつかった音がするけど無視。
……あれ、起きれない。なんか重い。ついでに痛い。
「……いひゃい」
……あ。頭突きしちまった。
目の前でおでこを押さえてる女子——“くろは”に思いっきり頭突きしてしまった。
やばい。俺、石頭だ。相当痛いだろうに……。
あー、怒られるだろうなぁ。
次の瞬間、思いっきり睨まれた。
誰に? 無論、今目で人を殺せるような殺気を放っている“くろは”にだ。
「……ゆーくん」
「ハイ、ナンデショウカ」
まずい。恐怖のあまり棒読みになった。
あー……。うん、殺気が増したな。
本格的に殺されるな、俺。
「なんで、“おはよう”って言ってくれないの? 」
……あ? はい? 今、怒るとこってそこなのか?
あ、でも、うん。これは言ったほうがいいな。
さすがに、まだ生きていたいしな。
「あー……。うん、おはよう。くろは」
なんか、やる気のない感じになってしまった。
大丈夫か、これ。
そんなことを気にしていると、殺気が消えた。
あ、なんか空気がうまい。
すると、目の前のくろはが笑顔プラス明るい声で、
「ゆーくん、しゃべったぁー!! 」
とか、言いながら俺にダイブしてきた。
俺は、赤ん坊かよ。人間だから喋るっつーの。
……いい匂いだな、この野郎。許したくなるじゃねーかっ!
「ゆーくん」
「んー? 」
「今日は何をすればいい? 」
あー……。そういえば、決めてなかったなぁ。
ん? あ、確かこの近くに新しい高校できたっけ。
まぁ、そこでいっか。どこでもいいし。
「じゃあさ、くろは」
「うぬぬ? なにー」
「新しくできた高校、焼こっか」
- Re: 『うちたい』ゆーくん ( No.3 )
- 日時: 2010/09/15 20:06
- 名前: セン ◆BxtJQeQrI6 (ID: cSw9GUzL)
Ⅰ「打ちたい」ゆーくん
くろはが新しくできた高校に灯油を撒く。
新しい高校はお嬢様学校らしく、校門の近くに警備員が居た。
まぁ、今はくろはに縄で縛られて、惨めな状態だけどね。
本当、ご愁傷様って感じだな。
……あ。警備員にも灯油かかってる。いや、かけてるんだな。
「ゆーくん!どっちに点けるぅ? 」
くろはが俺の方に振り向いて、子供っぽく問いかける。
多分、学校と……警備員のことだな。
あ、マッチを束にして持ってる。……一本でよくね?どっちってそりゃあ、
「こっち、かな」
俺が指差したのは、警備員。
あれ? 悲鳴も何も聞こえねえなあ。
あ、ガムテープ三重にして口に巻いてる。
でも、白目むいてる。わかりやすいねぇ、人間って。
「くろは、ガムテープ外してやって」
くろはは、一瞬不服そうな顔したけど、すぐに警備員のガムテープを外した。
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