ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- BATOREIYA
- 日時: 2010/09/18 14:07
- 名前: ねるなる ◆bgcponRy5Q (ID: 9MGH2cfM)
クリック有難うございます。ねるなると言います!
別の名前で同タイトルの小説書いてましたが、流れてしまって探すのが困難になったので作る直しました。
読みにくかったり意味不明だったらすいません。
あと誤字とか脱字とかあったり、展開がおかしくなっていたらどんどんコメント下さい。できる限り直します。
gdgdな小説になるかもしれませんがよろしくお願いします!
Page:1 2
- Re: BATOREIYA ( No.3 )
- 日時: 2010/09/18 16:03
- 名前: ねるなる ◆bgcponRy5Q (ID: 0lEaUB5k)
—状況整理—
朝、俺は学校に行った…ハズ。
↓
行く途中で誰かに殴られ、気絶。
↓
どこかに連れていかれる途中、何か悲鳴が聞こえた
↓
気づいたら血まみれのここにいた←今ここ
……。これは明らかに誘拐だよな。てかマジで誘拐だろこれ…
…よく見ると、何か研究所っぽい雰囲気だ。チューブみたいなものもあるし、酸素?カプセルもどきの奴もある。……見たかねーけど、カプセルの中に何かいる。遠くでボンヤリだが確実に何か中にいる…!
「…バァッってでてこねーよ、な…?」
俺は恐る恐るそのカプセルに近づく。血の沼を歩くとビチャビチャ鳴って気持ちが悪い…。靴が血まみれになる……なってるけど。
カプセルに近づくと、やっぱりいた。何かが…この中で規則正しく呼吸をしている。
これはガチでやばいんじゃあないか……?…生きている。人間ではないなにかが。
「これ人間じゃねぇ…ただの化け物だ。」
人間に似た化け物。目はくっきりと見開いていて、今にもこっちを向いて睨んできそうだ。
眠ってるんじゃない。俺に気付いてないだけ…。気づいたら…俺は、死ぬ。
こんな化け物に対抗なんてできるわけがない。逃げ場もない、武器もない。
…触るくらいなら大丈夫だろうか?この化け物は俺に気づいてない。視界に入らなければまず気付かれない。さっき音を立ててみたが反応はなし…音の心配はないか。
俺はそっとその化け物の後ろに素早く移動する。一瞬ピクッと動いたが…まぁいけるだろう。
後ろに回ると、歪で、醜い背中が俺を迎えてくれる。
背中はチューブが数本刺さっており、血管が細いのとでかいのが背中から突き出ていて、チューブと融合していた。
言葉では表せない…とにかく無理やり切り開かれた背中に俺は不快感と吐き気を催す。
「なんでこんなこと…!…むごい。」
カプセルを用心深く触る。触ると生暖かい…恐らく中の水が蒸発しているんだろう…カプセル越しでもハッキリわかる。
何だろう…心臓の音が聞こえる気がする。この中にいる、化け物の心音が。
ドクン…ドクンと、ゆっくり鼓動しているのを感じる。
ああ、生きている。こいつはこんなにむごいことやられても生きている。………生かされているというのが正解かもしれないけど。
生きているとハッキリ実感できるこの心音。
これが生きているということなのか?生きていることが当たり前になっていて、その実感を忘れていた俺に、こいつは教えてくれたんだろうか?
「おい、何をしている!!」
- Re: BATOREIYA ( No.4 )
- 日時: 2010/09/18 16:40
- 名前: ねるなる ◆bgcponRy5Q (ID: 0lEaUB5k)
袖をいきなり掴まれ、地面に叩きつけられる。背中に激痛がビシッと走る。
「……っ…いって…!」
「ち、もう置きやがったか。こいつの契従者体は?」
「探したがいない。もしかしたらまだこいつ選ばれてないんじゃないか?一度も襲ってこなかったしよ。」
「マジかよ?じゃあこいつはハズレか…うわー探し損じゃねえかよぉ!」
「損…ってわけでもないかもな。人体実験の被検体にはなんだろ。X−028打ってみようぜ。」
……背中の激痛に俺は涙腺の崩壊を止められなかった。痛い…。
俺の前にいる二人の男が何か喋っている…。
「X−028ぃ?047の方が効果でんじゃねえの?てかこいつバトレイヤーかホントに。契従者体全然出てこねぇし。」
「選ばれてないだけ。バトレイヤーの性質持ってるぞこいつ。バトレイヤーならさ、この薬うったら何らかの反応はあるはずだ。X−028〝ミシュラン〟…あのハーレンダウトのDNAから検出したものだからな…こいつがもしハーレンの主人だったら〝ミシュラン〟に覚醒するはずだろ。な。」
「でもミシュランに覚醒したら俺達やばいんじゃねえの?ミシュランってバトレイヤーのなれの果てって聞いたし…。」
「打ってすぐ覚醒、ってわけじゃねえよ。数日経たないとこの薬の効果は出ないし、もし覚醒しても仮覚醒ってとこだろ。ミシュランってのは力を使い過ぎないとならないからな。数日は大丈夫だ。」
「でも〝リーダー〟も無茶なことするよな。新参のバトレイヤーを連れて来てこの薬を打つ実験なんてさぁ。もし暴走したら俺らの命ねえっつうのによ!」
「今まで何体もミシュランもどきの〝ヒューラン〟になってきたからな。真のハーレンの主人じゃないと効果ないのかもな。」
「効果ないとかあるとかそういう問題じゃなくて!ただ単に力を使い過ぎてない新参バトレイヤーに打つからヒューランになるんだろ!」
「古参バトレイヤー連れて来ても途中で〝執行人〟に殺されるしな。新参なら執行人の認識も薄いし、実験体には好都合だしな。」
…何をいっているんだこいつら…。
ハーレン?
ミシュラン?
ヒューラン?
分からない単語ばかりで、俺の頭はパンク寸前だった。でも一つだけ、確信はないが分かったことがある。
…俺の横にあるカプセルの中にある化け物は、バトレイヤーのなれの果て…ヒューランだということ。
それに、この男たちが言ってた。俺がバトレイヤーって……。
じゃあいつかは俺もこんな風に……なるのか…!?
「い……や…だ…。」
夢でありたい。
- Re: BATOREIYA ( No.5 )
- 日時: 2010/09/18 17:18
- 名前: ねるなる ◆bgcponRy5Q (ID: ORsSFBrg)
「おら、いつまで寝てんだ!起きろ!」
「がっ…!」
痛みもまだ引いてないのに、頭を掴まれ無理やり起こされる。ついでに殴られる。
「いでっ…!な、何すんだよっ!!」
「お、口応えできるようになるまで回復したか。おいお前。〝ローレライ〟に会ったか?見たか?何か言われたか?」
「知るかっそんなことっ!!誰なんだよお前らっ…!」
頬を思いっきり殴られる。ヒリヒリして痛い。激痛とかもうそういう域じゃない。本気で痛い。
自然と涙が零れる。殴られるのに免疫ないんだよ、俺…。
胸倉を掴まれ髪を引っ張られる。だから痛いって!
「質問してんのはこっちだクソガキ。お前が質問する権利はねえ。黙って質問に答えろ!契従者体をどこにやった?ローレライに会ったのか?会ってないのか!?どっちださっさと答えろっ!!」
「し、知らねぇよ誰だよローレライって!契従者体ってなんだよ!!お前ら誰なんだよっ!!!」
「質問してんのはこっちだっつってんだろがっ!!理解力ねぇのかてめぇっ…!」
「だから知らないっていってんだろ!?質問に答えてんじゃねえかよ!答えたから俺は質問してんだ!お前の耳が聞いてないだけだろ!」
「口だけは達者なガキだなっ!その口を聞けなくしてやろうかぁ!?あぁ!?」
「おい、やめろって!殺したら俺達の首が飛ぶぞ!…それにこいつ、本当に何も知らないらしいな。離してやれよ。」
「けっ……。」
乱暴に降り落とされ、腹に一撃を食らう。俺はもう我慢できず、嘔吐物を床にぶちまけた。
「かっ、ゲフッ!けほっうえっ!」
「うわっ汚たねっ!吐きやがったこいつ!!」
「ほっとけ。今はやることやろうぜ、時間がない。」
「だな。おい、腕だせ!」
「いだっ、痛いっ痛いって!!」
腕を掴まれ、血管を探しているのか、つねられる。
「いてえよっ!痛い痛い痛いっ!!」
「知るかそんなん。………お、あったあった。」
「よし、打つか。…悪く思うなよー。」
注射の先っちょが、俺の腕につぷっと刺さる。そこからゆっくり、確実に俺の血管に辿り着いていく…。…もちろん痛くないわけでもなく…。
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!やめろっ!!いたっ、痛い!!」
「うるせえな…おい、口抑えとけ。」
「ん。」
口を手で塞がれ、息が苦しい。息よりも腕の方に意識が持っていかれる。
…血管に違和感を感じる。どうやら注射の先が血管の中に辿り着いたらしい。ぐりぐりされて、あり得ないぐらい痛い。
「んぅぅうう!!んーっ!!んんぅうう!」
「うるせぇっつーの!おい、さっさと注入しろ!」
「ヘイヘイ…ちょっと痛むかもな。我慢しろよー。」
二ヤついた顔で、男は注射にぐっと力を入れる。
「———————っ!!!」
…液体が血管に入り込んでくるのが、分かる。気持ち悪い…グニャグニャして…。
それにちょっと痛いとか嘘だ。まんま激痛じゃないかっ…!!
「—————っううぅう〜!!んぅううう!!」
痛い。痛い…!!
- Re: BATOREIYA ( No.6 )
- 日時: 2010/09/18 17:54
- 名前: ねるなる ◆bgcponRy5Q (ID: ORsSFBrg)
涙は目からボロボロと零れ、腕には激痛は走り続ける。
悲鳴を上げたくても手で押さえられているからろくに出せない。容赦なく注入される液体。
吐き気がして堪らない…!吐きたいっ…吐きたいのにっ、吐きたいのにっ!
手が邪魔だっ!どけよっ!どいてくれよっ!!
「んっ!!んんんっ!!!うぐっ、んぐうぅぅう!!」
俺はあまりの痛さに思わず男の指を噛んでしまう。男の口から「痛っ!」という声が真上から聞こえた。
俺にとっては、小さいが抵抗のつもりだった。
「いってえなこのっ…!!うぜえんだよっ!!」
男は俺の頬をまた殴る。しかも同じところに二発!さっきの痛みがまだ引いてないのに新しい激痛が追加される…。
もう俺は泣き叫ぶのも、抵抗するのもできなくなってきていた。
「…………うっし、注入完了。あとはラボに運ぶだけだな。こいつ歩けんのか?」
「さぁな。そのX−028って副作用あんだろ?」
「もちろん。でも歩けなくなるってわけじゃねえし。無理やりにでも歩かせれば何とかなんだろ。」
「そうか。…おいこら!いつまで寝てんだ起きろっ!!」
「……………。」
………喋れない。副作用だろうか、身体の色々なとこが動かない。かろうじて…不運にも足は動かせる。
俺は立たされ、出口に連れていかれる。出口のドアが開くと、今までの血まみれの部屋とは違い、うざいほど明るく俺は目を細める。
先が見えない薄青白い廊下を歩く。靴越しでもその廊下が非常にひんやりしているのが丸分かりだった。
「…おいこいつさっきから何もしゃべらねえけど大丈夫かぁ?」
「一時的な意識混濁だろう。副作用だから気にすることはない。…それよりなにか気配感じないか…?」
「気配?そんなん感じねぇけど。」
「さっきから誰かに見られている気がする。」
「見間違いだろ。」
…俺はどこに連れていかれるんだろうか……。意識が朦朧とし、身体がふらつく。まともに歩けない…。
…………俺もあんなのに、ヒューランになるのか…?
あのヒューランみたいに、俺は人体実験の被検体にされて、限界まで実験されて、使いものにならなくなったら俺もあんな風にボロボロにされるのか…。
ハハ………笑えないプレゼントだな。俺は死ぬ運命なのか。ははははは……。
誰か…助けて…………くれ…。死にたくない…。
『————生きたいですか?』
…?なんだ、この声…俺の脳内に直接響く…。
『生きたいですか?ソーマ。』
俺の名前…。………まさか、…ローレライ?
『そう。私はローレライ。バトレイヤーの管理者です。ソーマ、あなたはバトレイヤーに選ばれました。…ですが今あなたはこのまま行くとあなたの予想している通りの運命を辿ることになります。』
………まじかよ。
『いやでしょう?死にたくないでしょう?まだ生きていたいでしょう?そこから自由になりたいでしょう?』
…生きたい…、死にたく、ない。
死にたくないっ……!
『分かりました。ではあなたに契約従者体を授けます。その契従者体と共に、このバトレイヤーをクリアして下さい。そしてあなたの死の運命を…運命を変えてみてください。』
…契従者体…。
『あなたと〝ハーレンダウト〟に神のご加護があらんことを……あなたが死の運命を変えれるよう、祈っています———————。』
ローレライがそう言った瞬間、まわりが赤い何かに包みこまれ、白く美しい光が俺の前で光り輝き始めた——————。
- Re: BATOREIYA ( No.7 )
- 日時: 2010/09/18 18:14
- 名前: ねるなる ◆bgcponRy5Q (ID: ORsSFBrg)
「うおぉぉおおおっ!?な、なっんだっ!?こっ…!」
「分からんっ分からんが……!!もしや、ローレライ!?」
「はぁっ、ローレライっ!?」
男たちが何か言っている。でも俺にはそんなことどうでもよかった。さっきローレライが言っていた言葉…
『死の運命を変えてみてください。』
……………上等じゃねえか。変えてやるよ…!
俺は勇気を出し目の前で光っている紅くなりつつある紅白い光にそっと触れる。
触れると、光は一気に膨張し、俺はその光に包みこまれる。目を開くと、前には何かいる。
酷く、美しい結晶体が俺の前で浮かんでいる。まるで触ってくれと言わんばかりに光っている。
…触ると、脈打っていた。激しく、激しくっ…早く出たいでたいと言っているような気がした。
途端、結晶が増える!膨張する…!!
俺はあまりの神々しさに目を奪われていた———。
《どうも、新しい主人さんよ———。》
……ハーレンは剣に変身した。これで俺に戦えと。
持つと結構重い。腕に相当力を入れなければ持てない。
これで………あいつらをっ……!
Page:1 2
この掲示板は過去ログ化されています。