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『FORTUNA フォルトゥーナ』7話までUP
日時: 2010/11/11 19:19
名前: 螺旋の階段 (ID: U3CBWc3a)

※元・鷹の目です。

CLICK THANK YOU☆。☆。☆。

たぶん駄作になると思いますので・・・一応よろしくです。
誤字・脱字があった場合は、できたら言ってください。
ちなみに、物語は超能力系にしようかな〜っと考えております。


「FORTUNA(フォルトゥーナ)・・・・・運命」※ポルトガル語です。
━━━━━お客様方━━━━━━





━━━━━━━━━━━━━━━

【用語説明集 >>2
【道具説明集 >>5

〜第1章〜
≪登場人物 >>4
【世界と聖界 >>1
【プロローグ >>3
【第01話 >>06
【第02話 >>07
【第03話 >>08
【第04話 >>09
【第05話 >>10
【第06話 >>12
【第07話 >>13
【第08話】
【第09話】
【第10話】
【第11話】
【第12話】
【第13話】
【第14話】
【第15話】

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Re: 『FORTUNA フォルトゥーナ』 ( No.3 )
日時: 2010/11/06 18:20
名前: 螺旋の階段 (ID: U3CBWc3a)

━プロローグ━


視界に広がる一面の銀世界


雪は地面を覆い、木々を白一色に染めている


ここは、どこかの森の中


雪の上をシャクシャクと音を鳴らし、1人の少女が懸命に駆けていた。
少女は息を切らし、木の後ろに隠れてしゃがみ込む。

「はぁ・・・はぁ・・・・・・」

少女は首元にフカフカの毛が付いた膝まである白いコートを身に纏い、フードで顔を隠している。
ポケットから一枚の紙を取り出すと、何かを確認して前方を向いた。

「もう少し・・・・行ける・・かな・・・・・」

少女は立ち上がり、足を進めようとした。



「見つけた!!!ひゃっはぁぁぁぁ!!!!!!!!!」



少女が行こうとしたその時、後ろから黒いコートを着た男性が現れた。
男性は不気味に微笑み、驚くことに左手から炎を出している。

「ぐっ!!」

少女は大急ぎで走りだすと、男性は両手から炎を出して追いかけてくる。


「逃がすかよぉぉ!!!」


男性は奇声を上げながら向かってくる。
少女との距離は、もう数メートルほどだった。



「・・・・・ここだ!!」



少女はポケットから綺麗な水色の石を取り出すと、自身の目の前に投げる。
そして、素早く腰から銃口が長い拳銃を取り出し、石に向かって発砲した。



キュィィイィィィン



銃弾が当たった瞬間、石は眩く発光し、あっという間に少女は光の中へと姿を消した。
男性は目が眩み、両手から出ていた炎を止め、目を覆い隠した。

「ちっ!!」

光が消えたときには、男性の目の前から少女の姿は消えていた。
「世界の方へ逃げたか・・・・」
男性は大きなため息をつくと、体を炎に変えて空へと舞い上がった。

そして、暗い雪降る空の中へと姿を消したのだった。

Re: 『FORTUNA フォルトゥーナ』 ( No.4 )
日時: 2010/11/08 22:03
名前: 螺旋の階段 (ID: U3CBWc3a)

≪≪登場人物 紹介

[名前:神谷蓮 カミヤ レン]
[能力:風・気圧を操る]
東京に住む平凡な高校1年生。16歳。
元旦の日、偶然にも聖界から逃げてきた「マナ」という少女と出会う。
マナが持っていた‘マルム・リング’に触れてしまい、超能力を得てしまった。
家族は中学2年生の妹しかおらず、両親は3年前に事故で他界。


[名前:マナ・ポーリーン]
[能力:電撃]
聖界に住む超能力者だが、とある理由で世界へと逃げてきた。16歳。
自身が落とした‘マルム・リング’を蓮が拾い、蓮に超能力を与えてしまった。
聖界ならではの道具を持っており、謎が多い超能力者。現在はグレゴリーの元で生活中。
他の人間から怪しまれなように、蓮と同じ高校に通い始める。世界での名前は雪白真奈。


[名前:グレゴリー]
[能力:複製]
世界に住んでいる聖界の超能力者。66歳の老人。
東京に在住しており、バー「GRAY」を経営しているマスターでもある。マナとは顔見知り。
世界の生活に憧れて20年前から世界に来ていた。
現在はマナを保護し、共に暮らしている。


[名前:ハイナー・ジークリード]
[能力:発火]
フォルトゥーナに従う超能力者。年齢不詳。
戦闘時はとにかく荒く、計画や作戦が苦手な男性。マナとは敬遠の仲。
マナ曰く、「元々は良い能力者だった」らしい。しかし、何かの理由でフォルトゥーナの下についた。
マナを抹殺する様に命じられ、現在は世界に来ている。

Re: 『FORTUNA フォルトゥーナ』 ( No.5 )
日時: 2010/11/06 23:59
名前: 螺旋の階段 (ID: U3CBWc3a)

☆━☆━☆━☆【道具説明集】☆━☆━☆━☆ 

≪マルム・リング≫
触れただけで超能力を得られる指輪。赤い宝石が埋め込まれている。
リングは聖界に5つしかなく、その内1つはマナ、もう1つはフォルトゥーナが持っている。


≪ホーラ石≫
衝撃を与えると、瞬時に移動できる水色の石。
「気まぐれな道具」と言われ、どこに瞬間移動するかは不明。
上手く使えば、世界と聖界を移動できる優れ物でもある。石1個に付き1回しか使えない。

 

Re: 『FORTUNA フォルトゥーナ』 ( No.6 )
日時: 2010/11/11 18:41
名前: 螺旋の階段 (ID: U3CBWc3a)

【01】


2010年 1月1日  東京______


元旦と言われる今日、ネオンで輝いている東京の夜景に雪が降っている。
そんな中、住宅街の真ん中を歩く1人の青年がいた。

「ったく・・・なんで俺が年越し蕎麦なんか・・・・・・」

右手に蕎麦の袋詰めが入ったビニール袋を持ち、左手をポケットに突っこんでいる。
青年、神谷蓮は妹に頼まれて蕎麦を買い、その帰りの途中だった。
「綺麗だなぁ。雪なんて、東京で見るの久しぶりな感じがする・・・」
蓮は空を見上げ、思わず微笑んでしまう。
辺りは夜中だけあって閑散とし、蓮の呼吸音しか聞こえない。

「さてと、行くか。」

蓮は歩き出し、カーブを左に曲がろうとしたその時だった。


ドン!!


「痛って!!!」


「きゃっ!!」


カーブを曲がった瞬間、蓮は謎の少女とぶつかった。
2人は尻もちをつき、蓮はビニール袋を落とした。
「ご、ごめんなさい!!大丈夫?」

「あ、うん・・・」
蓮は思わず、少女の顔に見とれてしまった。
白いコートを着ており、蓮と同じぐらいの少女である。
少女はビニール袋を拾い、蓮に渡した。
「ごめんね。それじゃ・・・」
「あ、ありがとう・・・・ん?」
少女が走りいく際、少女のポケットから指輪が落ちた。
蓮は振り向き、少女を呼びとめる。


「ちょっと!!指輪落としたよ!!!」


「え?・・・・あっ!!!触っちゃだめ!!!!!」




「?」




蓮は雪の上に落ちた指輪を拾った。
その直後だった。

「うっ!?」

体に激痛が走り、手足の感覚が一瞬で無くなった。
蓮は雪の上に倒れ込み、謎の痙攣を起こし始めた。
「嘘!?触っちゃったの!?」
少女は駆け寄り、蓮の隣にしゃがみ込んだ。
「・・・・ごめん・・・・・・いつか、必ず助けに来るから・・・・」
少女はそう言うと、蓮の元から大急ぎで走り去っていった。

「お、おい・・・あれ?」

蓮の痙攣は突然止まり、手足の感覚も戻り始めた。
蓮は立ち上がり、後ろを見たが、すでに少女の姿は消えていた。
「な、なんだったんだよ・・・・さっきの・・・・・」
蓮は首を傾げて悩んだが、ビニール袋を持ちなおし、急いで自宅へも戻っていった。

だが、この出会いが──────


蓮の人生を大きく変えるのであった──────

Re: 『FORTUNA フォルトゥーナ』 ( No.7 )
日時: 2010/11/11 18:41
名前: 螺旋の階段 (ID: U3CBWc3a)

【02】

蓮は自宅である2階建て一軒家の家に着くと、玄関にビニール袋を置いた。
すると、居間の方から妹である麻衣がやってきた。
「さっすがお兄ちゃん!!サンキュー♪」
「はいはい・・・・」
蓮は適当な受け答えをすると、急いで2階の自分の部屋に向かう。
麻衣は、蕎麦が入った袋を持ってキッチンの方へと走って行った。


「しかし・・・さっきの痙攣と麻痺は一体・・・・・」
蓮は部屋に入ると、ベットの上に寝転がり、天井を見つめる。
頭の中に、先程であった女の子の顔が鮮明に思い浮かんだ。

整った顔、パッチリした目、肌は白く、どこか自分とは違う感じがした____

「あの子、子の近くに住んでいるのかな・・・・」
蓮は思わず、そんなことを考えていた。
ベットから起き上がると、窓の外の景色を見つめる。
未だに雪は降り、まだ外は暗い。
「さてと、1階に降りよう・・・うっ、くしゃみでそう・・・・・」
蓮は両手で口を覆い、くしゃみをした。
その瞬間だった。


ビュォォォォォ!!!!!!!


「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


くしゃみをした瞬間、部屋の中に突風が巻き起こった。
壁に掛けていたカレンダーやポスターは簡単に外れ、椅子や文房具類、教科書が部屋中を飛び回る。

「な、なんだよ!?」

蓮も突風に煽られ、壁に叩きつけられながら部屋を飛び回った。
左右上下は分からず、最早突風はめちゃくちゃに吹いている。
そして、蓮は部屋のドアに叩きつけられ、そのまま廊下に倒れ込んだ。

「痛って!!!」

その直後に、部屋の中に吹いていた突風は止み、椅子や教科書が次々に床へと落ちて行く。
激しい物音に、1階から大慌てで麻衣が上がってきた。


「ど、どうしたの!?」


「風が・・・・突風が・・・・・」


蓮は部屋に指さすが、ただ部屋の中が散乱しているだけ。
「窓開いてないじゃん。彼女に振られたからって、暴れないでよね!!」
「なっ!?い、いつの話ししてんだよ!!」
蓮が怒鳴ると、麻衣は笑いながら1階に戻っていった。


──────


蓮は部屋をある程度片付けると、1階へと降りて行った。
居間に着くと、すでにコタツの上には年越し蕎麦が置かれてあった。
「お兄ちゃん、食べよう!!」
「あぁ。まっ、年越したけどな。」
蓮と麻衣はコタツの中に入ると、箸を手に取り蕎麦を食べ始めた。

「紅白も終わったし・・・24時間テレビぐらいか。」

蓮はリモコンを手に取り、チャンネルを変えて行く。
すると、臨時ニュースのチャンネルに目を奪われた。
「ん?なんだ?」
女性キャスターが、ADから書類を受け取り、単調に喋り始めた。


『先ほど入ったニュースをお伝えします。午前2時ごろ、東京都世田谷区の住宅街で男性の変死体が発見されました。詳しいことは分かっておりませんが、警察が現在現場に向かっている途中とのことです。更に、犯人と思われる2人組が目撃されており、その内1人が白いロングコートを着ていたという情報が入っております。世田谷区に住む住民の皆様方は、この時間帯の外出は気を付けてください。』


麻衣はニュースを見ると、目を細めた。
「うわっ〜、ここじゃん!!怖っ!!!」
「白いロングコート・・・」
蓮は女性キャスターの言った言葉を復唱し、あの女の子の姿が思い浮かんだ。

「ま、まさかねぇ〜・・・・・」

蓮は半信半疑で苦笑いすると、蕎麦を啜った。


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