ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 壊れたぼくものがたり
- 日時: 2010/09/21 20:56
- 名前: こだま ◆AU/OjWxByc (ID: NSxNy3Qq)
初めまして。
「壊れたぼくものがたり」を執筆させていただくこだまと申します。
壊れてしまった人間が書きたくて、衝動的にスレをたててしまいました。なので、題名はまだ確定状態ではありません。
多分……変わっていくと思います。
〆お知らせなど、
今のところはありません。
〆支援、
えと、もう執筆活動をされているのかはわかりませんが、“朝倉疾風”さまの小説です。
私がカキコで唯一尊敬した方なのですが、この方もシリアスでは“壊れた人間”を書いておりました。まだ何作か残っていると思いますので、よろしければ閲覧してください。
※朝倉疾風さまの許可をとっていません。もし朝倉疾風さまが不快でしたら、声をおかけください。
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- Re: 壊れたぼくものがたり ( No.1 )
- 日時: 2010/09/21 21:31
- 名前: こだま ◆AU/OjWxByc (ID: NSxNy3Qq)
プロローグ
( 気づいたら、自分がわからなくなっていました。
こうやってこの無駄に時間を過ごすことも、フツウの自分を取り繕うのも、疲れてしまったのかも )
「初めまして、栄月 紫桜(えいげつ しおり)と申します」
色素がまるっきり抜けてしまったような白というより銀色の髪、陶器のように白い肌、反比例するような熟れた赤色の唇。何より、近づくもの全て否定するような瞳と、その雰囲気。不思議な少女だった。
どこからどうみても高校生には見えないが、彼女は僕の教室へと転校してきた。
ぼんやりとその少女を見つめながら、僕は騒ぐ男子にくだらないと軽蔑の目を送る。
だけど、頭の片隅でなにかが疼いた。
この少女、知ってる? いいや、初対面のはず。
ならば、どこで──?
自分より二つ斜め上の席へと着席し、凛とした姿勢で前から視線を外さない少女を盗み見する。
どこだっけ。
( 少年と少女は、会ってはいけない運命でした )
- Re: 壊れたぼくものがたり ( No.2 )
- 日時: 2010/09/22 17:07
- 名前: こだま ◆AU/OjWxByc (ID: eLuLNElF)
〆第一章 ( 初対面? )
僕のお気に入りの場所である、放課後の図書室。誰もいなくて、静かで、学校で唯一落ち着ける場所。
適当に本を抜き取って、適当にページを開いた。
『ぶつかれば、壊れてしまいます。
誰もがしっているはずなのに、人はなんでも壊したがります。勿論、少女だって知っていました。人だって、ぶつかり合えば壊れてしまうのです。』
前のページの続きなのだろう、突然始まった言葉はそう書かれていた。つまらなそうだな、と思いながら、文字の羅列を目で追っていく。
もとより本を読むつもりで来た訳じゃないから。
暇つぶし。ただそれだけだった。万一誰かが来ても、本を読んでいれば話しかけられる可能性は低いし。
誰もいない部屋で無機質に時間を過ごすよりはましなんじゃないかと僕は思っている。
本を読んでいるフリをしながらボーッとしてたら、背後に奇妙な気配がした。話しかけられても困るので、振り向きはしない。
そのままボーッとしていると、真向かいの椅子が引かれる音がした。
ちらりと見ると、あの変わった転校生だった。名前は……ナントカ紫桜。──また、何かが疼く。
なんだっけ……?
しばらく考えたけど、思いつかないから諦めた。また、本へ視線を落とす。
「お前」
透き通った声が、静かな図書室に響いた。
「僕?」
「お前以外に誰がいる」
こちらが驚いてしまうほど無感情な声をだしたナントカ紫桜は、またもや無感情な声を赤く熟れたような唇から発した。
「なんですか」
「どこかで会ったことがあるような気がする」
じっとこちらを見据えて、凡そ似合わないのに首を炊げた。
「名前は、」
「名前? 僕、自分の名前わからないんですよ、残念ながら」
ふーん、と頷いた紫桜は、一瞬息を呑むようにして目を見開き、突然こちらを睨んできた。
「──思い出した、お前……」
「え、と、なんで僕こんなに睨まれてるかわからないんですけど……」
「十年前のあの事件、あの事件の犯人の子供……」
戸惑ったような声を遮るように、低く、かすれたような声でそう繰り返す紫桜の声は、相変わらず無感情だった。
そうして、僕も思い出した。そうだ。僕が七歳のとき──
必死で思い出そうとする思考を遮って、紫桜の奇声が響いた。美しい髪を引き千切るようにひっぱり、唇は強く噛み過ぎたのか、真っ赤な血が下唇に伸びていた。
「あぎぎぎぃっ……げほっげほっ」
助けようかと立ち上がったものの、どうしていいのかわからずにその様子をボーッと眺めていた。
ああ、めんどくさい。なんで放課後の静かな図書館でこんなことに巻き込まれなきゃいけないんだ。
そう思いながら、紫桜の頬を躊躇いもなく、平手で叩いた。パチンッ、と思わず頬を押えてしまいそうな音が響いて、紫桜はハッとした様子でこちらを見る。銀色の髪をさらさらと滑り落ちた手が、宙ぶらりんになった。
- Re: 壊れたぼくものがたり ( No.3 )
- 日時: 2014/08/17 21:29
- 名前: 朝倉疾風 (ID: CA3ig4y.)
こだまさん、こんばんわ。
朝倉疾風です。本物の朝倉です。
たった今、興味本位で「小説カキコ 朝倉疾風」で検索をかけてみましたところ、貴方のこのスレッドがヒットしたので、おお!と思い、思わず(笑)
2010年……今からもう4年も前のことになるんですね。
朝倉は中学生でした。今は大学生です。
時の流れって速いですよねぇ。
貴方がこの返信に気づくのはあと何年後でしょう。朝倉が貴方に気づいたのが4年後だから…………6年後?もしかしたら、ずっと気づかないのかもしれませんね。
自由に名前も性別も本性も変えられるネット上での関係性って、複雑ですれ違いばかりですが、でも4年前の貴方は朝倉を応援してくださっていたわけで。
この広いネットの世界で、朝倉を見ていたくださっていたので、声をかけずにはいられなかったのです(笑)
本当にありがとうございました。
それでは。またどこかで。
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