ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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飴玉、夢現
日時: 2010/10/15 17:49
名前: 御伽噺 (ID: 8hgpVngW)

初めまして (。・ω・)ノ

御伽噺-オトギバナシ-です (*^^)v

飴玉、夢現(アメダマ、ユメウツツ)はとある義兄妹のお話です。

作者の性格上続くかどうかも定かではありませんが、お付き合い下さい。

実際作者が夢現状態なんで。


+*目次*+

序夢 >>4
一夢 >>7_>>8_>>9

+*お客様*+

アキラ様 dr様 生死騎士様

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Re: 飴玉、夢現 ( No.5 )
日時: 2010/10/13 17:14
名前: 御伽噺 (ID: 8hgpVngW)

>drさん

よっす!(*^^)v

斬新ですか!!
名前が印象的…だから、覚えやすいでしょ?

「も」って何、「も」って。


>アキラさん

どうも(*^^)v←「どうも」返し!!(笑)

神崎家の皆さんのお話と言っても過言ではありませんから!!
名前がキレイとな!!有り難きお言葉…っ!!

美羽…(苦笑)
あ、美羽関係で一つ。
美羽は「死にたがり」って書いたけど「逝きたがり」にしてます!!
すみません…っ

Re: 飴玉、夢現 ( No.6 )
日時: 2010/10/13 20:59
名前: 生死騎士 (ID: 3NeFJuEp)

来たぜ☆
ああ・・・流羽萌え(殴☆

dr>やっほーい!!久しぶり!!
君、落ち着いたら手紙よこせ〜〜(無茶言うな。


アキラさん>またまた、どうも(*^^)v (←下手すぎ。

えっと・・・特に話すことがなかった・・・すんませんm(−−)m
(何のために来たんだよぉぉぉ!!!!)

Re: 飴玉、夢現 ( No.7 )
日時: 2010/10/14 20:09
名前: 御伽噺 (ID: 8hgpVngW)

                   *⌒Y⌒ 一夢 ⌒Y⌒*
                   夢は絶えず、現で堕ちる


「美羽、起きて下さい。学校遅れますよ。」
「…ヤダ。」

起きるのが嫌なのか、学校に遅れるのが嫌なのか、どちらか分からない返事をされる。
百発百中、起きるのが嫌なんだと思うけど。
カーテンを開けて朝日を浴びさせる。
俺は色が分からないから眩しくもないけど普通の人にとっては眩しいんだろうな、と思いながら今日二回目の言葉を言う。

「起きて下さい。」
「るー、眩しい、閉めて。」
「朝食も用意出来たので食べて下さい。」
「るー、私、無視するの?るー、先、行くの?」
「…美羽が寝るんでしたら、先に行かせて貰いますが。」
「むー…、じゃあ、起きる。」

むー…と言いながら起き上がる。
相変わらず中身は子供だ、と思いつつリビングへ向かう。
美羽の歩き方はとてとて、と聞こえてきそうなくらい軽そうな足取りだ。
美羽は大きな欠伸をしながら椅子に座る。
俺はさっき作ったホットケーキを美羽の目の前に置く。

「…よく毎朝そんなに甘い物を食べられますよね。」
「ホットケーキ、おいしいよ?」
「俺は和食派ですから…。」

梅の入ったおにぎりをほおばりながら返事をする。
時計の方に目をやるともう8:00.…といっても此処からは20分あれば着くのだが。
俺は着替えの為にリビングへを後にする。

「…るー…先、行かないでね。」
「行きませんて。」

何回もこの会話を繰り返した。
幼い頃に母親に置いて行かれ放題だったから家族意識強いんだよね、この子は。

「ホラ、早く着替えて来て下さい。」
「むー…、覗いちゃやだよー。」
「覗きませんよ。」
「それ、それで、失礼。」
「ちゃんと『て・に・は・を』とか言ってくれません?」
「むー…無理。」

即答だよ、この子。
何とか着替えも終わってのんびり登校タイム。
のんびりしてて大丈夫なのかって?
さっきの時間はのんびり行った時の目安であって、普通に行けばもっと早く着きますよ。
ただ、お菓子とか買うんで。

「るー、ガム、ちょーだい。」
「…何味がいいですか?」
「うー…、血の味?」
「さらっと怖い事言わないで下さい。そんな味ありませんから。」
「分かってる。…じゃ、苺。」

苺味のガムって…。
朝から甘い物ばかり食べるこの子のお腹の中が心配だよ。
与える俺も俺だけど。
俺は美羽にガムを差し出す。
美羽は何の躊躇もなくそれを口に入れた。

「…るー、これ、苺じゃなくてレモンなんだけど。」
「あれ?ピンク色な気がしたんですけど。」
「黄色…、別、いいけど。」

口をもぐもぐと懸命に動かす。
色が分からないから苺か分からないんだよね。
あ、パッケージに書いてある。しっかりと、『レモン』って。

ま、しゃーない、しゃーない。


人生だって、間違いばかりでしょ。

Re: 飴玉、夢現 ( No.8 )
日時: 2010/10/14 23:10
名前: 御伽噺 (ID: 8hgpVngW)

「るー、置いてかないでー。」

低い、男の声が聞こえた。

後ろを振り向くと俺の同級生の花咲笙悟が居た。
美羽は真似された事が心外とでも言うような顔をしている。

「あのさ、みぃの真似する、やめてくれる?」
「だぁって〜、てかっ瑠羽無視しないでよ〜♪」

軽い口調で話しかけてくる。
関わりたくない奴ナンバー1なんだけど。

「うん、美羽にも俺にも近づかないで下さい。」
「別に美羽に近づきたくて近づいたワケじゃないしっ♪瑠羽に会いに来たんだし♪」

それはそれで気持ち悪いけどね。

ともかく、俺はこの男から美羽を一刻も早く遠ざけたいワケ。
そこに、真千が歩いてきた。

「んあ、瑠羽か。…何してんの。男同士でキモいからやるなら俺の視界に入ってくんな。」
「俺だってキモいと思いますよ。文句ならこの男に言って下さい。…てか、そのダサいTシャツ着て近づかないで下さい。知り合いだと思われるじゃないですか。何なんですか、『学食。』って。」

真千が着ているTシャツには、縦書きで大きく『学食。』と書かれてあった。
真千は見る度変なTシャツを着ていて、見るに耐えないほどだ。
大人として大丈夫なのか…?

「学食はうめーだろーが。いいよな、学食食えて。」
「違う。今日、瑠羽、お弁当、作ってくれた。」
「はー?男なのに作んのか…、ああ、姉貴今居ねーのか。」
「弟から愛を込めて注意してやって下さいよ。迷惑です、正直。」
「……ま、頑張れ。何かあったら来い。あー、やっぱDVD見たいから来るな。」
「用が無くても行かせて頂きます。邪魔をしに。」
「おーい、笙悟ちゃんを無視してくれるなー。」

顔がつきそうな位近くに寄っていて気持ち悪い。
俺は無理矢理笙悟を離した。

その様子を見て真千は「気持ち悪…っ」と吐き捨てて家へと帰っていった。


「じゃ、行こうか美羽。変態さんは放って置いて。」
「うん、行く。変態さんほっといて。」
「変態じゃねーよ!!人間が好きなだけだっ!!人間!!大っっっ好きだ——————!!!!」


そう言って叫ぶ笙悟を放って置いて歩き出した。

あれ?今日は…テストだっけ。勉強してないや。













           罰を犯した天使は、羽を無くし、静かに現の中へと消え失せる。




                     *⌒Y⌒*⌒Y⌒*


                 久しぶりに見た、俺の大事な息子


                 凄く逞しくなって、家を支えていた。


                  なぁ、お前、何で死んだんだよ。



                    答えてもくれないのか。






                     『—————』

Re: 飴玉、夢現 ( No.9 )
日時: 2010/10/15 17:46
名前: 御伽噺 (ID: 8hgpVngW)

無事にテストも惨敗し、家に帰った訳ですが、


何なんですか、コレは。


部屋が荒れていて、服も、食器も散乱している。
…こんな事するのは……二人くらいしか居ないけど…。

「美羽…か、笙悟…か。」

美羽が発狂してしまった可能性も十分に有り得る。癇に障る事があったら容赦なく人に危害を加えるし。
まぁ、笙悟は美羽が嫌いで、愛してるからね。逆にさ、殺しちゃう事も有り得る訳ですよ。
俺は携帯を取り出し電話をかける。
発信先は『笙悟 自宅』。


「あ、もしもし。其方に美羽がお邪魔してないでしょうか?」


『……何で分かっちゃうかな。』


「とりあえず…待ってろよ。」


俺は走り出す。怒りに溢れた瞳を揺らしながら。
走る。

***

荒い息を整え、インターホンを鳴らす。

「笙悟、出てこいよ。」
『…ちょ…離せってっ…あ、瑠羽?開いてるよ。』

ドアに手をかけると、簡単に開いた。
廊下を進んでいくと、徐々にどす黒い液体が増えていく。
廊下を妖しく濡らす液体を避けながらリビングのドアを開ける。
そこで見たのは———

美羽の上に覆いかぶさってナイフを美羽の顔に近づけているような、影だった。

俺は頭の上から冷水をかけられたように背筋がビクッとした。

「笙悟…離れろ…。」
「あ、瑠羽♪」

笙悟が美羽から離れて俺の方へ歩み寄る。

「いい…いい。ほんとサイコーじゃん、人間って。」

笙悟は大きく手を広げる。

「人間はっ、全ての物事に色めき立ち、歓喜する!!それが絶望の色に変わりっ歪む!!
 なのにっコイツには何も無い!!ホラ、瑠羽は今怒っている!!俺に怒りの感情を向けている!!
 コイツはどうだ!?俺がナイフを向けても微動だにしなかった!!
 コイツには…心が無い!!…実に面白い!!…あがっ。」

口より先に手が出てしまった。
心外だ。美羽に心が無い?笑わせるな。むしろ、俺よりも感情はある。

「俺は——人間を——殺したいほど愛してるっっ!!」

「…くだらない。人間。みぃ、人間。」
「俺はお前が嫌いだっ!!と、同時に愛している!!」

美羽との会話が成立してない。
あー、駄目だな。

「壊したいっ、壊したい壊したい…」「俺が許しませんよ。」

笙悟と美羽が振り向く。
俺は、微笑んだ。

「兄として、許しません。」

美羽は立ち上がって笙悟の背中を叩く。多分、思いっ切り。
笙悟は顔を歪める。

「ばか、」
「…そう、俺はバカ。」
「……笙悟は一番星のようですね。」
「るー、意味分かんない。」

美羽は首を傾げ、俺に言う。
俺は美羽を見て、微笑む。

「一番星ってある意味孤独ですよね。あんなに光り輝いているんですから、妬まれているに、違いありません。」
「…さっすが、瑠羽。的確ぅ〜♪」

笙悟は「ひゅ〜♪」を口笛を鳴らしながら俺を見ている。
その瞳は暗く、弱く、光を失っているように見えた。
歪んでいる顔で、無理矢理笑っている。

「やだ、瑠羽。そんな目で見ないでよぉ〜。」
「笙悟。顔引きつってますけど。」
「えっ!?いや〜ん、見ないで〜♪」

そう言ってポケットの中をガサゴソ探る。
「あ、あった。」と力の無い声で言う。

「はい。笙悟ちゃんから瑠羽お坊ちゃまに向けての餞別デ〜ス。」
「ねー、ふざける、大概にして。」
「うっせ———…。」

餞別、と言って出したのはスタンガン。

「それさ、特別なルートで手に入れた特注スタンガーン、バチチッ。最大出力で人殺せちゃうよ☆」

子供みたいな言い方で黒い事をさらっと説明する。

「…?」
「引くなってぇ——。これで人を殺しちゃって下サイ☆」
「無理。瑠羽、殺さないよ。」
「え———、うっそだぁ♪ねぇ、殺人犯。…の息子サン♪」


心臓を打ち抜かれた天使は、飛べない。


「違います。それは、俺ではありません。それは———俺の義母じゃないですか。」









では、



























                 心を持って行かれた天使は、悪魔?


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