ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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そこで勝手に死んでろ 《更新再開》
日時: 2010/11/18 18:31
名前: 月兎 (ID: kDmOxrMt)
参照: 月兎の一言【参照100突破&素敵キャラありがとうございます】

ごあいさつとかノノ
月兎つきうざぎといいます。
え?「死体愛好者と正しい死に方」はどうした?
あれは、できたら新しくやり直そうかと思ってます。
題名見て、荒らしだと思った?
紛らわしくてすいません。
描写に困っている今日この頃、自分で読み返してもなんだかモヤモヤします。すいません((

●ルール・注意●
・悪口(中傷)セクハラなどはご遠慮下さい!
・チェーンメールもお止めください!
・更新遅いです((
・アドバイスや感想お願いします。
・オリ募集もします! 
・等価交換とは価格や価値の等しい物どうしを交換すること

—簡単に登場人物紹介— ●=男 ○=女
 ツクヨミ クルル
●月詠 枢
主人公。周りが見えなく一人で突っ走る、短期な奴。
身を呈して庇ったり、仲間が傷つけられると発狂して怒るなど仲間を大事にする人思いで優しい奴でもある。
自分の感情や行動などが制御できず壊れることがある、それは「崩壊」という副作用。
等価交換で無くしたものは不明。

 カミナヅキ ヌエ
●神無月 鵺
冷静、無心で嘘吐きで主人公に振り回される可哀そうな奴。
だが、主人公同様人思いで仲間を大事にする。
文句を言ったりするが主人公のことを嫌っているわけはなく親友。
等価交換で「感情」を無くした。
副作用は不明。

 イザヨイ コヨミ
○十六夜 暦
少し幼く、好奇心旺盛な奴。
枢に振り回され、鵺にくっついているが何も知らない。
等価交換で「寿命」を無くした。
副作用で等価交換のこと、真実を忘れた、「知ること」の副作用。

 シチユウ ミコトノリ
●七夕 詔 
命の兄で誰にでも優しい律義な奴。
右目に眼帯をつけており髪が銀色である。
等価交換で「右目の視力」を無くした。
姿を変えると自分の意志ではもとの姿に戻れないという副作用がある。

 シチユウ ミコト
○七夕 命
詔の妹で控えめで泣き虫な奴。
枢が苦手らしく、あまり口を利かない。
彼女にいたっては本当に何も知らなく《人造人間》ではない。
懐いているのは詔と暦だけ。

○フローランス・カトリーナ
謎の女、お嬢様気質な奴。
ドレスに甲冑という歪な服装を身に纏っている。
刀身銀、持ち手黒の「刀」を愛用している。

●オリキャラ●
>>5 丑三ツ 刻 《Neon様作》 >>6 零 《(V)・∀・(V)様作》
>>9 岩倉 真澄 《桜子様作》 >>10 憂伊 彩佳 《水練様作》
>>13 櫻井 夏苗 《浅葱様作》 >>14 大路 朱里 《菫様作》

●まとめ目次●
>>1 プロローグ
>>4 オリキャラ募集用紙

●目次●
>>2 第一章 月を詠むモノ
>>3 第一話 そこで勝手に探してろ
>>12 第二話 そこで勝手に拾ってろ
>>16 第三話 そこで勝手に飲んでろ

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Re: そこで勝手に死んでろ ( No.1 )
日時: 2010/10/17 15:29
名前: 月兎 (ID: dD1ACbVH)


生まれながらに持つ力。

それは、人とは違う天才か。それとも化物か。


そんな者を見て、人は憧れを持った。



生まれながらに持つそれは、果たして


天才的な運動神経か

超能力か

魔法か

それとも違うものか。

もはや何なのかはわからない。


だが、時代はその「憧れ」という考えすら抹消する。





科学者たちにより研究されたそれは、後に
               アンドロイド
人知を超えた、造られし者《人造人間》と、もはや「人」ではないと、言った。

《人造人間》と呼ばれる《人》が現れ、世界に広まって、それから少したった頃。



《人造人間》という言葉は、本物になってしまった。



世界では《人造人間》の研究が始まり、そして日本では。
人を新しく造り直す《人造人間》の研究を始めた。


そして力を持って生まれた、《人造人間》は姿を暗まし。


日本では力を持って生まれなかった者を生まれた後に
造るという方法で《人造人間》を選ばれし者達で実験した。



だが、それには大きな代償が合った。


ある者は身体の一部を奪われ、

ある者は忘れ、

ある者は感情を失くし、

そして。


ある者は記憶を失くした。



そんな《人造人間》という選ばれし者達は数を増やし、そして世界に見放された。


見放された者は、力を自由に使い、そしてその力を使い自らの。相手の命を削りあった。


それを、《人造人間》は呼ぶ。



××と______


Re: そこで勝手に死んでろ ( No.2 )
日時: 2010/10/19 18:23
名前: 月兎 (ID: dD1ACbVH)

第一章 月を詠むモノ


歓声が鳴り止まない。
大勢の人間の声と拍手、その人間の円の中央に一人の女が居た。
華やかなドレスの様な服を身に纏い、その上に歪な甲冑を着けている。

女は仁王立ちをし、腕を高らかと天に向かい突き出した。
突き出された腕には、女の格好に似合わぬモノが握られている。


刀。銀色に光る刀身が紅に変色している。


女の前方には最早景色の一部と化した物体。
真新しい色合いの何かの海が出来、人と呼ぶことはもう無い、いや。出来ないであろう血肉の塊現る。

積み重なった死体の搭に女が目線を落とす。


「ああ、脆い!なんて脆いの」


上品、いや下品に笑う。

女の声がその場に響き渡ると歓声が鳴り止み、一つの人間味の有る声が嗚咽のように何処からともなく聞こえる。


「あ、あ、あああ」


耳に入った声の主を探すように女は辺りを見回し、そして何とも不気味に微笑んだ。


「あら、ここにもまだ獲物が・・・」


貴方、可哀想に。
そう続ける女。
言葉と何一つ噛み合わない行動、女は微笑みを崩さぬまま声の主で有る男の元へ刀を向けて歩みだした。


「く、来るな、来るな来るな!!」


男は腰を引きずりながら女から身を遠ざけるように後退する。

だが女の足は止まらない。


「大丈夫よ、今すぐ私が彼等と同じにしてあげるわ」


そして。逃げ場の無くなった男は恐怖に顔をひきつらせ、涙目と言う羞恥を曝し最期を迎えるのだった。


「さようなら」 


女は握っていた刀で男を刺す。
死体の搭はまた一つ天に向かって近づいた。


「うがぁぁああああ!!!!!」


女はそして肩を降ろし、返り血を自らの舌で舐めとると言う。


「今宵は私の舞台、お楽しみいただけたかしら?」


歓声が女に降り注ぐ。


「貴方と出会えてよかったわ、詔」


女は小さく呟いて、歓声に答える。

そして刀は、その光景を凝視し、ただただ無表情でいることしかできなかった。


女、フローランス・カトリーナは刀を手に其処から次の獲物を探しに闇夜に足取りを進めた。

Re: そこで勝手に死んでろ ( No.3 )
日時: 2010/10/24 10:48
名前: 月兎 (ID: dD1ACbVH)

第一話 そこで勝手に探してろ


満月。

人々が街から姿を消した。



「鵺、どうなってんだ此処は」

寂れた街、人が今でもすんでいるという痕跡が残っているのに関わらず、人が忽然と姿を消していた。

「さぁ」
素っ気ない返事が返ってくる。
街の中央である広場へやってきた男女は、この街を見て呆然と立ち尽くしていた。

鵺と呼ばれた少年は辺りを見渡し、それからベンチに腰をかける。
「分かってたら、来ないでしょーが」
隣に続けて腰を下ろした少女が呆れたように言った。

「だよなぁ」
溜息をついて少年、月詠 枢は歩き出した。

無表情でそれを眺めていた神無月 鵺は隣で大きな欠伸をする十六夜 暦に一度目を向けてから、
枢に向き直ってめんどくさそうに聞いた。
「何処行く」

「人探してくる!」
それから枢は駆け足で小さな小道へ進んでいく。


それについて行く気は全くないのか二人は座ったままだった。

「人なんているのか」
「さぁ?探したらいるんじゃないかな、一人ぐらい」


その言葉に鵺は空を見上げてから自分以外に聞こえないような小さな声で呟いた。
『満月か』

『全員、逃げたか』




「本当に、誰もいないな」
枢は目線をいろいろな所に移しながら早歩きで住民を捜索していた。

洗濯物のかかった家、花が活き活きと咲く花壇、餌の入ったままの犬の餌入れ。
全て、本当に少し前まで使われていた風景。

すると突然
『うにゃっ』

猫のような鳴き声が耳に入ってくる。
動物一匹すらいなかった為か枢はその声の主を必死に探した。
「猫?」

だが、それは猫では無かった。
『人だ…』
小さな女の子が茂みで隠れていた、らしく草木の前で転がっている。
人だ、とあちらも驚いている様子だ。

「おい!」
枢は呼ぶ。逃げると思ったのか強く。

逆効果だったか少女は肩を震わせ、硬直した。
「君!」
『あ、はいっ!』

「この街の人はどこ行ったんだ?」
枢の言葉に少女は立ち上がり、小さな声で言った。




『皆、逃げたよ。

       今日満月だもん』

少女は当たり前に言って、枢は何処か納得した顔で声を漏らした。

「ああ、そうか」

満月の宴。


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